このご本は、作家・はやの志保さんがおかあさまに語っていただいた、旧満州ハルピンでの暮らしや、日本に引き揚げてこられてからの生活のいっさいを綴られたものです。
ここには三代の女たちの生き様が、目をそらさず書かれています。
夫の死後、ハルピンから死にものぐるいで子どもたちを連れて日本へ帰り、苦労のし通しだったはやのさんのおばあちゃまの姿。
その娘である、はやのさんのおかあさまの、母親にむけるまなざし。
祖母の、そして母の原点を知りたいと願う、はやのさんの作家として貪欲な好奇心。その熱い思いがこのご本のすみずみまでを貫いています。
そこには語るのもつらい、生涯悩み続けた苦悩と重さ。それをずっと背負い続けて生きてきた女たちの姿がありました。
ぐっと胸に迫るシーンです。
ラスト、おかあさまとおばさまが54年ぶりにハルピンを訪ね、その地に眠る、父と弟を日本に連れて帰ってくるシーンもまた感動的です。
そしてなにより、読みながら迫ってきたのは、はやの志保さんの「真実」を知りたいという強く激しい思いです。
その思いのすべてが、この作品の原点であり、原動力となっています。
ぜひお読みいただき、はやの志保さんの熱い思いを受け止めていただけたらと思います。
私はこのご本を読みながら、数年前に訪れた、アカシヤのうつくしい中国・大連の町を思い出していました。
その町の博物館でみた、満鉄時代の日本人の恵まれた暮らしなどを。
ここには三代の女たちの生き様が、目をそらさず書かれています。
夫の死後、ハルピンから死にものぐるいで子どもたちを連れて日本へ帰り、苦労のし通しだったはやのさんのおばあちゃまの姿。
その娘である、はやのさんのおかあさまの、母親にむけるまなざし。
祖母の、そして母の原点を知りたいと願う、はやのさんの作家として貪欲な好奇心。その熱い思いがこのご本のすみずみまでを貫いています。
そこには語るのもつらい、生涯悩み続けた苦悩と重さ。それをずっと背負い続けて生きてきた女たちの姿がありました。
ぐっと胸に迫るシーンです。
ラスト、おかあさまとおばさまが54年ぶりにハルピンを訪ね、その地に眠る、父と弟を日本に連れて帰ってくるシーンもまた感動的です。
そしてなにより、読みながら迫ってきたのは、はやの志保さんの「真実」を知りたいという強く激しい思いです。
その思いのすべてが、この作品の原点であり、原動力となっています。
ぜひお読みいただき、はやの志保さんの熱い思いを受け止めていただけたらと思います。
私はこのご本を読みながら、数年前に訪れた、アカシヤのうつくしい中国・大連の町を思い出していました。
その町の博物館でみた、満鉄時代の日本人の恵まれた暮らしなどを。