20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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河井寛次郎記念館

2009年11月03日 | Weblog
 旅ネタの最終回です。

 写真は京都・東山にある河井寛次郎記念館の内部写真です。
 せっかく京都を通るのだからと、奈良の帰りに京都駅で下車し、タクシーで東山にある河井寛次郎記念館だけをみてきました。
 以前にも行ったことがありますが、この河井寛次郎記念館、「京都」と聞くといてもたってもいられなくなる場所です。
 路地に佇む民家で、ひとりでいったらぜったい見つけられないようなところにあります。
 京都の香りを嗅いだとたん、ふいに寛次郎の暮らしの豊かさを感じたくなりタクシーに飛び乗ったというわけです。

 ご存知、河井寛次郎は、陶芸家としてだけではなく、美術研究家の柳宗悦や陶芸家の浜田庄司らと「日本民藝」に大きな影響を与えた人です。
 民藝とは民衆的工藝の略です。
 民衆の暮らしの美の普及。新しい生活工藝を目指すこの運動には、他に芹沢畦介や棟方志功などがいます。
 駒場の東大教養学部の近くにある「日本文藝館」がその建物です。

 とにかく、この場所に立つと空気が違います。
 手作りの木のぬくもりのある椅子や、さまざまな生活道具や寛次郎の焼き物。
 そのどれもが美しく異彩を放っています。
 こんな美意識にこだわりながら生きていた、あの時代の寛次郎たちの精神の豊かさを感じます。

「新しい自分が見たいのだ・・・仕事する」
 寛次郎の言葉です。
 つかの間の京都でしたが、すばらしい言葉をもらって帰路につきました。
 
コメント
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