20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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WAVE出版・初の児童書刊行

2012年12月16日 | Weblog
             

WAVE出版が、創立25周年を機に児童書出版を始めたそうです。
最初に刊行されたのは↓の2冊です。
編集を担当していらっしゃるのは、岩崎書店で編集長をしていらした津久井さんです。

今後も次々と児童書刊行の運びとなるようです。
皆さま、ぜひお読みになってください。

『サンタさんたら、もう!』(ひこ田中作・小林万希子絵・WAVE出版)

 クリスマスにはサンタさんがやってくる!
 イヴは,子どもたちが胸をどきどきさせながら、ベッドにもぐりこみます。
 ところが、やってきた、このサンタさん。
 どこか、いままでのサンタさんとは違います。
 愛すべき、お父さんのようでもあります。
 子どもたちが信じてやまない、サンタさんをひとひねりして描いている絵本です。
 もしかしたら、こんなサンタさんもいるかもしれません。
 日本画のような線の絵も、すばらしいです。

             
『ともだちはわに』(村上しいこ作・田中六八絵WAVE出版)

 『となりのせきのますだくん』(武田美穂作・絵・ポプラ社)では、となりに座っている「たけだくん」はあまりにも乱暴でいじわる。そのますだくんは、みほちゃんからみたら「恐竜」に見えてしまいます。そのみほちゃんとますだくんの関係が秀逸の絵本でした。

 ところがここに出てくるのは深層心理から生まれた動物ではなく、正真正銘のわに。そのわにがお友だちという、しいこさんのぶっ飛んだ発想に、またまた驚かされます。
 自分に自由にならない「しっぽ」に悩む「わに」の気持ちにくすっと笑ってしまいながら、おもしろい展開を用意しています。
 幼年向けのお話の、このひねり。しいこさんは体の一部になっているような気さえしてきます。
 皆さま、どうぞこの2冊、お読みになってください。

コメント (2)
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