Das echte Leid gibt einem die geistige Haltung wieder.
眞の苦難は吾人に氣魄を取り戻させる。
註: geistige Haltung(精神的構え)とは,「気構え」,「凜乎たる気位」,「覚悟」,「決然たる気持」, 要するに性根が気を付けエをした状態を云う。—人間と云フものはそんなものです。なまじつか気持ちにゆとりがあるから, それでツイだらしなくなる。最後の段階まで来れば, 覚悟は案外速い。それ心境の行き詰りは半覚の朝寝の如し。 すぐ夜具を剝がれるのはまことに困る……けれども剥いで貰わないと電車に間に合わん。 そこをよく呑み込んで, 頼みもせんのにやつて来てサツと夜具を剥いでいくのが, これが即ち「真の苦難」或いは「本当に抜き差しならなぬ運命の訪れ」です。感謝すべし。(本文の意訳としては「人間は本当の苦難に面すれば気持ちがしつかりするものである」等を採る。)......原文は、漢字はほとんど正字(旧字?)であるが、すぐに変換しないものは新字体にした。(ブログ筆者)
以上は、『中級講和 趣味のドイツ語』(關口存男著 三修社版)、「3. Manに關する中級文法」の例文とその註。關口先生の著作中の例文や註は本当に素晴らしい!先生の人格が偲ばれる。
『中級講和 趣味のドイツ語』は本当に面白い!素晴らしい!古書でしか手に入らないが、興味のある方は手に入るうちに是非!『初等ドイツ語講座』と合わせておすすめします。
眞の苦難は吾人に氣魄を取り戻させる。
註: geistige Haltung(精神的構え)とは,「気構え」,「凜乎たる気位」,「覚悟」,「決然たる気持」, 要するに性根が気を付けエをした状態を云う。—人間と云フものはそんなものです。なまじつか気持ちにゆとりがあるから, それでツイだらしなくなる。最後の段階まで来れば, 覚悟は案外速い。それ心境の行き詰りは半覚の朝寝の如し。 すぐ夜具を剝がれるのはまことに困る……けれども剥いで貰わないと電車に間に合わん。 そこをよく呑み込んで, 頼みもせんのにやつて来てサツと夜具を剥いでいくのが, これが即ち「真の苦難」或いは「本当に抜き差しならなぬ運命の訪れ」です。感謝すべし。(本文の意訳としては「人間は本当の苦難に面すれば気持ちがしつかりするものである」等を採る。)......原文は、漢字はほとんど正字(旧字?)であるが、すぐに変換しないものは新字体にした。(ブログ筆者)
以上は、『中級講和 趣味のドイツ語』(關口存男著 三修社版)、「3. Manに關する中級文法」の例文とその註。關口先生の著作中の例文や註は本当に素晴らしい!先生の人格が偲ばれる。
『中級講和 趣味のドイツ語』は本当に面白い!素晴らしい!古書でしか手に入らないが、興味のある方は手に入るうちに是非!『初等ドイツ語講座』と合わせておすすめします。
【Das echte Leid gibt einem die geistige Haltung wieder.
眞の苦難は吾人に氣魄を取り戻させる。これは、自身の本当に好きな言葉である。とともに、何か手に負えない様な出来事・問題に直面したときに、いつも想起される言葉でもある。
關口先生は、ドイツ語を説かれる時に、よく脱線して、人の生き様は如何にあるべきかを説いて下さる、正確には、人の生き様をドイツ語として説いて下さる。
これは、思想・哲学書で無く、ドイツ語の、語学の本の一節である。学生時代に關口先生にドイツ語を学べたら、きっとまともにドイツ語を習得できて、自身の人生も随分と変わっただろうに(大学時代、ドイツ語の学びに挫折し、後に關口先生の著書に出会ってドイツ語がなんとか習得できたという過去がある)、と未だに思う^^;
若い皆さんは、ぜひ關口先生の著書に触れてほしいもの、と】