ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

春の妖精大群舞(2014.04.11)

2014-04-12 08:54:40 | 花日記

友人のBLOGで丹波市にカタクリの大群落があると知って、急に出かけました。8時半に家をでたのでお決まりの中国道西宮北周辺の渋滞も無くなった頃に通過、舞鶴道を北へ春日からは北近畿豊岡道を走って氷上ICで降りました。かってはこの周辺の向山、譲葉山、千丈寺山、五台山などいくつもの山に登った懐かしいところです。

「カタクリの里」の標識の案内で氷上北から西へ走ると、ICから10分あまり、家から西紀SAでの休憩も入れて2時間半ほどで、思ったより早く駐車場に着きました。

駐車場に隣接するように「カタクリの里」入園受付があります。

ゲートをくぐると、すぐ目の前の斜面一帯にカタクリの花がぎっしりと並んでいます。

残念ながら少し色が褪せた花が多くなっていましたが、蕾の花もあって暫くは楽しめそうです。順路に沿って斜面を一周して小川の辺をしばらく歩いて第二群生地へ。

通路下の小川の土手にも、こんなにたくさん咲いています。

第二群生地です。

第二群生地の方が色鮮やかな花が残り、驚くほどの数の多さです。存分に花をみて達身寺へ向かいました。


なごり雪の葛城山(2014.04.09)

2014-04-10 17:57:27 | 山日記

今年初めての葛城山である。朝の道は混んでいて309号線に入るまで少し時間がかかった。水分橋のトイレ付近は車が多かったが殆どが金剛山へ登る人らしく、浄水場へ登る道脇に一本だけ美しく咲き残る桜の樹の前には、まだ駐車スペースがあった。登り始めは右腰のあたりに鈍い違和感もあり、ゆっくりと歩いて林道に入る。三日前に季節外れの降雪があり、ネットで金剛山はかなりの積雪と知ったが、ここもいつもより地面が湿っている。流れを渡る手前から少し道が荒れていて、歩き難くなる。

鎖場まで少し長く感じたが、実際はいつもとあまり変わらない時間で通過。流れを渡り返して天狗谷の右岸を登る道にも大きな石が転がっていたりする。

水場は大きく崩れた岩石で埋まり、すっかり様子が変わっていた。ようやく汗ばんできたが、ウグイスの声を聴きながら休まずに中間ベンチまで歩く。いつの間にか腰の痛みは消えていた。

10分足らず休んで階段道を登る。快調にきつい登りを終えて、ショウジョウバカマを楽しみに水平道に入ったが、ようやく蕾をつけた一株を見ただけだった。再び谷沿いの登りになる古い堰堤のところからは残った雪が現れた。

ショウジョウバカマは殆どが葉だけで、陽当りのよいところで蕾がちらほら、ちょっと慌てん坊が数株だけ短い茎を精一杯伸ばして花を咲かせていた。

砂防堰堤の工事が終わって迂回はしなくて済むが、幅の広い土留を登るのに段差が高くて歩き辛い。ショウジョウバカマの群落は上部の方が見事になって、林道下の斜面を緑の葉がびっしり埋めている。花の時期が楽しみだ。

白樺食堂前から頂上に続くススキの原は綺麗に刈られてカタクリの小さな葉が顔を出していた。ちょうど登ってきた男性がカメラのシャッターを押してくれて降りて行ったあとは二人だけの頂上になったが、春霞かPM2.5か分からぬが辺りはぼんやり霞んでいる。辛うじて金剛山が見えるだけで河内平野も大和盆地も見えない。先程の男性の後を追うように早々に高原ロッジの方へ下る。

ここも綺麗に刈り取られていて、下の方はブルドーザーが入っているようだった。高原ロッジ横には「恋人の丘」によく見るベルが作られ、キーもいくつかぶら下がっている。横に「大美和の丘」で見たのと似た「奈良県景観資産」の標識が立っていた。ツツジ園は来月のシーズンに備えて、ベンチやテーブルの数が増やされている。いつもは敬遠する桟敷に座って金剛山を見ながら、コーヒーとパンで早目の昼食とした。

ショウジョウバカマの写真を撮りながら同じ道を下る。中間ベンチの手前で登ってくる中年のペアに出会う。今日、山で出会ったのは、この人たちも含めて僅か8人だった。

鎖場を過ぎるとヤマルリソウなどの花が現れ、朝は眠っていたミヤマカタバミが開いていた。静かな山を存分に楽しむことができて満足して駐車場所に帰った。


私の関西百山(51) 池木屋山

2014-04-05 09:18:52 | 私の関西百山

 51 池木屋山(1396m)<台高山脈>

 薊岳より

(いけこややま) 奈良県吉野郡川上村と三重県松阪市、多気郡宮川村にまたがる。台高山脈のほぼ中央にあり、ブナの原生林を初め豊かな自然が残り、深山の趣が深い。シャクナゲやサラサドウダンも多い山である。山頂近くの木立の中に小さな木屋池がある。山の名はこの池から来ているとも、池の畔に小屋があったからとも聞くが定かでない。

奈良側からは、明神平より千石山、赤山を経て6時間を要する。『大和青垣の山々(1973奈良山岳会編)』には「とにかく大和の山で最も登りにくいのがこの池小屋山なのである」と記されている。他に川上村入之波(しおのは)から北股川を遡行するルートがあると聞く。私たちは2003年春、三重県側の奥香肌峡宮ノ谷から入山した。それでも標高差580m、休憩を含めて4時間の登高を強いられた。

2003年 4月27日、長い間、私たちの憧れだったこの山に向かった。位置的な制約に加え、年齢的な衰えが目立つ私たちの体力で、厳しいといわれるこの山に登れるだろうか。8時間近い長時間の山行は2年前秋の霞沢岳以来であり、しかも和子は昨年、一度も山らしい山に登っていない。不安でもあるが「まだ今なら登れる」と、思い切って出掛けることにした。

宮ノ谷は奇岩や飛瀑の連なる美しい渓谷である。林道終点に車を置き、清冽な宮ノ谷の流れを見下ろしながら遊歩道を歩く。犬跳び、鷲岩、六曲屏風岩などの奇岩や蛇滝など大小の滝を見ながら行く道は、要所に赤い手摺りの鉄橋や階段が設けられよく整備されている。水越谷との分岐から道は少し急になり、右岸をへつり気味に行くと、緑の中に長い白布を掛けたような高滝が次第に近づいてくる。

高滝は轟々と音を立てて落ちる落差50mの大滝で、堂々とした姿にしばし見惚れてしまう。滝の下を飛び石伝いに対岸に渡ると「この先、猫滝まで危険。ロープに頼らないこと」の標識があったが、岩角や木の幹など手掛かりは多く、ロープをあてにする程のこともない。大きくジグザグをきるようにして、ぐんぐん高度を上げる。水しぶきの虹を掛ける滝のすぐ横のトラバースは、水音でお互いの声も聞こえないほどである。トラバース終わり近く、岩壁に埋め込まれたように小さなお地蔵さんの祠があった。猫滝の滝壺を見下ろしながら絶壁を登る辺りが一番の危険地帯だろうか。垂直に近い角度でマダラロープがかかっている。

 奥の出合

登り終えて再び明るい河原に降りてしばらく進み、石を跳んで対岸に渡る。対岸にかかる見事なドッサリ滝を見て渡り返し、最後に急坂を登って二つの谷の合流点である小広い河原に降りる。木の枝に「奥の出合」「池木屋山へ約2時間」と書いた札が下がっている。まだ行程の半分を来ただけだ。ここからが正念場と気持ちを引き締めて飛び石伝いに谷を渡り、谷沿い道に入る。「最後の水場」の標識で谷を離れると、いよいよ中尾根の本格的な登りになる。ブナの若葉の中にアカヤシオの花が美しく浮かび上がっている。急傾斜の木の根道を直登する。嫌になるほど登って「トウフ岩」の標識がある四角い大岩の前に出る。硬いはずの石と柔らかい名前の対比が面白い。

尾根に出て落花盛んなミツバツツジやコブシの花を見ながら登る。コウヤマキ、ヒメシャラ、ブナなどの大木が多い。正午を過ぎたが登りはますます急で、目指す池木屋山はどの辺りか見当もつかない。降りてきた単独行の男性が「あと40分ほどですよ」と励ましてくれた。やがて低いヒメザサの原になり、背後の迷岳が次第にせり上がって来た。

更に登ると賑やかな人声が聞こえ、道の真ん中に三角点のある山頂に着いた。出合から1時間40分、まずまずのペースだ。山頂は笹原とブナの疎林に囲まれ、大熊谷の頭、迷岳、白倉山、古ヶ丸山などが展望された。

腰をおろし腹ごしらえをする。山頂に先着していた10数人の大パーティが大黒尾根を下って行ったあと、山頂は朝、林道終点で一緒だった女性二人と私たちだけになった。お互いに写真を撮りあった後、先に同じ道を下山する。

笹原でお別れの展望を楽しむ。笹原の下りは登りに思ったよりも急だった。出合でボトルのコーヒーを飲み一休みの後、無理をせずゆっくり下る。猫滝の滝壺を見下ろす絶壁で、和子が「登りは長い捲き道を来たが、降りられそう」というので、ロープの助けも借りて垂直に近いクライミングダウン。

遊歩道に入ってからの1時間が長かった。梯子や階段に付けられた数字がどんどん減って行くのを楽しみに歩く。午後の谷間は早くも陽が陰ってきた。釣りをしている人に何人か出会う。曲がり角で急に若い女性の姿が現れ、すぐパートナーの男性も登ってくる。やっと滝見物のハイカーの世界まで帰ってきたのだ。林道脇にはまだ何台か残っているところを見ると、今日はかなりの車が入ったらしい。しかし、山で出会ったのは大部隊を除くと数パーティ、10人ほどだった。帰りの道も思ったより空いていて、空に明るさが残っている間に家に帰れた。久しぶりの厳しい山行だったが、それだけに登り終えた後の満足感も大きく、二人とも大満悦で祝杯を挙げた。

【コースタイム】宮の谷林道終点08:20…高滝(下)09:20~09:30…奥ノ出合10:35~10:40…池木屋山12:20~13:00…奥ノ出合14:20~14:30…高滝15:20~15:25 …林道終点16:25


春爛漫の矢田丘陵(2014.04.02)

2014-04-03 11:19:23 | 矢田だより

いつものように六ツ辻から歩き始め、今日はまず桜満開の矢田寺へお参りしました。

味噌舐め地蔵さんも、サクラやモクレン、ユキヤナギなどの春の花に囲まれて暖かい陽を浴びています。

本堂前の枝垂れ桜も開き始めました。
参道を登るうちに汗が滲んできます。山頂の「まほろば見晴台」の温度計の針は18℃を指していました。



尾根道のあちらこちらでショウジョウバカマに出会いました。



子供の森上部から東明寺に下る途中ではコバノミツバツツジが咲き、

東明寺本堂の石段の間から濃い色の小さいスミレが顔を覗かせています。
先週は葉っぱだけだった大谷池下の白のオドリコソウに蕾が付き始め、矢田丘陵にも春の気配がますます濃くなりました。


大和郡山城址のサクラ(2014.04.01)

2014-04-01 16:53:21 | 矢田だより

日本桜百選に選ばれている大和郡山城址のサクラは今が満開です。ただいま「お城まつり」の真っ最中。夜はライトアップされ、土・日曜日には様々なイベントも催されます。

追手向櫓を仰いで…

追手門から城址に入ります。

柳沢神社奥の天守台付近は現在立ち入り禁止。城跡とここからの奈良盆地の眺望が「奈良県景観資産」に指定されたため、去年から石垣の補強を中心に整備事業が進められています

その代わり?新しい遊歩道も設けられて、いつもとは違う角度からの展望も楽しめます。

内堀を隔ててみる天守台

お城南側の道路は歩行者天国になって、ずらりと露店が並んでいます。

西公園を見下して帰りました。レンギョウとユキヤナギも今が盛りです。