「21世紀の万華鏡展」で、最も大きい作品は、この「River of Life」です。 作者のトーマス・シュートウさんは、1990年ごろからこのような楽しい大型の万華鏡を創り始め、しかも屋外用のものを最初に手がけた作家さんでもあります。
どのくらい大きいかというと、覗いている人の姿からわかると思います。
この万華鏡の形はリバーボートの舵輪のように作られ、16個の部分に分けられたステンドガラスのホィールは、それぞれ川にまつわる生活や生き物を描いています。手前のハンドルを回すと、ホィールが回転します。ミラーシステムを通して見ると、その鮮やかな色合いの変化に感嘆の声を上げずにはいられない、ダイナミックで素晴らしい映像表現です。
3種類のミラーシステムが組み込まれています。
自らが川に関わって生きるトム・シュートウさんが、その生活、経験を基に作り上げた作品で、ホイールの部分の美しさも特筆に価します。
ご紹介している写真も十分にその美しさを表現していると思いますが、ホィールを回転させて動く映像のダイナミックなアートをご紹介できず残念です。
万華鏡のミラーには湿気が与えるダメージが大きいので、戸外で楽しめる万華鏡であるためには、十分な防水が必要です。たくさんの人が触り、回して楽しめるように、丈夫に作ってあることも大切。 でもこんな万華鏡が人々の集まる環境にあったら、楽しいですね。
以前コンベンションで、同じ作家さんによる幌馬車の形をした作品を見たことがありますが、このリバーボートのような作品と同様、アメリカ的で楽しくて、きれいでした。