9月15日から30日まで東京、渋谷の東急Bunkamura ギャラリーで開催中の万華鏡展に伺いました。 恒例になったこの万華鏡展は、扱う万華鏡の点数も多く、またなかなか見ることのできない大型の限定版作品なども展示されていて、大変見ごたえがあります。
「色彩が織りなす夢幻空間」というサブタイトルの付いた万華鏡展ですが、今日ご紹介するのは、まさに、その「夢幻空間」を見せてくれる羽石茂さん・泉さんご夫妻の作品です。
装飾ハンダの流れるようなラインで覆われたステンドガラスの万華鏡は「月の響(ピンク)」という作品です。 万華鏡のボディーから支えや台座まで一体感のあるデザインで、目を惹かれました。 淡いピンク色の光沢ガラスに合わせてハンダも色づけしています。
手前にハンドルがあり、先まで手を伸ばさなくてもオブジェクトセルを回転させることができます。
やはり手前にあるスイッチを動かすと、内蔵された照明の色合いが変わります。
シンメトリーの整った大変美しい、夢のような映像が展開します。 オブジェクトは泉さんの担当だそうですが、外観の雰囲気をさらに高める映像ですね。 パーラータイプの万華鏡には替えのセルも用意され、夢幻の世界をさらに広げます。
次にご紹介するのは「Paralel Universe パラレルユニヴァース」です。 玉虫色の光沢のあるガラスの筒を覗くと、そこには宇宙が広がります。
これも手前にオブジェクトセルを回すハンドルと照明を切り替えるスイッチがついています。テイパードミラーシステムで、覗くと球体の映像が見えるタイプですが、それに加えいくつかの工夫があります。
輝く球体を覆う紫のネット、中から広がるカラフルなライン、光の当て方で変化する景色が目の前で展開します。
背の高い優雅な姿のパーラータイプの2点は、「Aquarius アクエアリアス」です。こちらも装飾ハンダで美しいラインが描かれたお洒落な万華鏡ですね。
手前のピンクの方は、8ポイントの映像で、とても華やかです。
奥の白っぽい方はとても細かい18ポイントの映像ですが、くっきりと細部まで美しいです。
オブジェクトセルを拝見すると、色鮮やかで多彩、質感も異なるさまざまなものが組み合わされています。 一つのセルだけでも際限ない色模様ですが、さらにセルを替えて、楽しみが増える万華鏡です。