ガラスオブジェクトの奏でる二重奏・・・佐藤元洋さんの素敵な万華鏡をご紹介いたします。
オブジェクトセルの中にはやさしい色合いのガラスオブジェクトがたくさん見えています。 オブジェクトセルは取っ手のついた花のような形をしています。 これも吹きガラスで製作されている佐藤さんオリジナルのセルです。
滑らかに回転するセルを回すと、オブジェクトの動く音もやさしく響きます。 サラサラ? カシャカシャ? 何と表現したらよいでしょう? 気持ちの良い音です。
その音とともに変化する映像の細かくてきれいなこと! 春色の美しい景色が次から次へと生まれていきます。
「二重奏」というタイトルの由来は、オブジェクトセルの二重構造にあります。 ミラーに近い方のオブジェクトが手前にくっきりとした模様を映し、外側(ミラーから遠い方)のオブジェクトは奥に薄い色で霞がかかったような色模様を映し出します。
見えるその割合も回すたびに違って、雰囲気の違う映像表現になります。 春霞のようですね。
最初の写真で見えているガラスオブジェクトが淡い色で映っています。
ミラーシステムは角度の狭い二等辺三角形に組んだ3ミラーで、とても大きな中心映像が細部まで映し出され、その精密な美しさに目を奪われます。
手持ち型ですが、やや大きく高さは25cmあります。 Pureというシリーズの作品で、流れるようなガラス色の美しい筒です。 黄緑やオレンジの混じり合う明るくてきれいな色合いは、まるで春をイメージしているように思いませんか? 寒い毎日ですが、万華鏡でちょっとだけでも春を感じていただければ・・・と思いました。