梅雨入りも近づき、紫陽花の花の美しい季節になりました。 今日は井野文絵さんの白い磁器の万華鏡をご紹介します。
紫陽花の花が咲く白い筒は、清楚な雰囲気で小さいながら目を惹きます。
この作品の特徴は、中に展開する映像です。ブルー系やグリーン系のガラスオブジェクトが外観のイメージにもぴったり重なりますね。
次の映像を見ていただくと、黒いラインが動かないことに気づかれるでしょう。
ミラーシステムの先端にマスキングという技法で、黒いラインを作っています。 背後の変化する色合いのアクセントになっています。
面を黒く覆うマスキングは、映像を形に合わせて切り取る効果があり、多くの作家さんが試みていますが、井野さんはこのようにラインを映像に重ねるように使っています。ユニークですね。
いかがですか?
本当に小さな万華鏡ですが、紫陽花の花の移ろいを感じていただけたでしょうか。