時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

ただ、君を愛している

2007-01-12 | 映画


~Prologue~
何も言わずに
僕の前から姿を消した静流(しずる)

そんな彼女から
ある日手紙が届いた

今夜
クリスマスで賑わうニューヨーク
マンハッタンを望む
この橋のたもとで
僕は静流に会う

あの瞬間(とき)
永遠の瞬間(とき)
君は僕の世界のすべてだった

そう伝えるために



~histoire~
大学入学式の日
写真家希望の瀬川誠人は
幼い容姿の個性的な女の子
里中静流(しずる)と出会う
コンプレックスのため
人とうまく付き合えない誠人だったが
静流とは自然に打ち解けることができた
静流も
誠人といつもいっしょにいたい気持ちから
カメラを手にするようになる
そんな二人は
毎日のように森へ写真撮影に出掛けていく

ひょんなことから
誠人と静流の共同生活がはじまった

「これでも、料理には自信あるんだ。弟に作ってあげてたから!もう死んじゃったけど…」
「何の病気?」
「…恋をすると死んじゃう病気」
「ふ~ん」
「……」

誠人は同級生のみゆきに想いを寄せていた
いつも一緒にいるのに静流のことは
女の子として見ていない誠人

「誕生日プレゼント何がいい?」
「誠人のキス」
「…」
「誕生日はいつ?」
「明日!」
「あした????」
「コンクルーに出すテーマ‘キス’にしたの」
「誠人とキスするところをポートレートで撮る」
「それは、モデルとしてってこと?」
「誠人とキスできたら、私…嬉しくて死んじゃうかも」

翌朝
二人は
いつものように森へ出かける



      あの瞬間(とき)
        永遠の瞬間(とき)

          ねぇ~誠人
          あのキスの時 
          少しは愛はあったかな

          静流は誰からも愛される
          大人の女性になろうと決意する

          自分の命を引き換えにしても


  
      あの瞬間(とき)
        永遠の瞬間(とき)

          君は僕の世界のすべてだった
          これから二人は始まると思っていた

 

静流は今
僕の前に立っている

ポートレートの彼女は
とても穏やかな
優しい表情をしている

そして
森で撮影したポートレート
その横には
静流の直筆によってタイトルが書かれている

         ‘生涯ただ一度のキス、ただ一度の恋’

あの瞬間(とき)
永遠の瞬間(とき)
君は僕の世界のすべてだった

ただ、君を愛している


原作『恋愛寫眞 もうひとつの物語』
著者 市川拓司

この際
理屈はなしで
何も考えず浸ってました

画像は
http://www.rakuten.ne.jp/gold/neowing-r/ra_tadakimi.html
より引用しています



A demain