時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

プリズム色の場所

2007-08-07 | 読書

  益子昌一 小学館文庫

「そのときは彼によろしく」
のプレ・ストーリー


眠りに落ちる寸前
意識の底で
智史がわたしを呼んだ
その時わたしは
プリズム色の光に包まれていた
                 

残されたわずかな時間
その一言を彼に伝えたかった
上京して6年
世界的なコレクションにも参加するようになり
モデルとして順調に成長してきた鈴音
しかしその一方で
彼女の体に潜む病は
確実に
彼女の残された時間を刻んでいた


鈴音は
それまでの人生で
もっとも美しく優しい場所へ帰ろうと思った
森川鈴音としてではなく滝川花梨として
遠山智史のもとへ

「そのときは彼によろしく」
の伏線的な内容の本で
花梨が
智史の AQUA・PLANTS SHOP "TRASH"
の店の前で
智史を待っているシーンまでが
描かれてます

「そのときは彼によろしく」が
智史の視点描かれた作品とするなら
「プリズム色の場所」は
花梨の視点から描かれた作品って感じです