時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

ベクシル 2007 日本鎖国

2007-08-21 | 映画


21世紀初頭
バイオ・テクノロジーとロボット産業の急速な発展から
日本は世界を大きくリードした
そのため
様々な危険が指摘されるようになると
国連の規制に反旗を翻し
2067年
鎖国という決断をとった



それから10年
米国特殊部隊SWORD所属の女性兵士・ベクシルは
日本への侵入作戦を実行する
そこで
ベクシルが目にしたのは
延々と続く荒涼とした大地だった



資源のない日本
どう考えても自給自足ができない日本
その日本が鎖国をしたら・・・
こうなるんだろうか

100パーセントありえない話ではないところが怖い
人間としての尊厳とか
種族の存在・継続が
半ば強制的に奪われた日本国民に未来はあるのか



Tokyoに暮らす
人々の活気に満ちた人々の姿
そこには
人間として残された
わずかなか時間を
精一杯生きている
そして
人間として
彼らが取った行動・選択は
世界に向けての

警告

希望



永遠の命
不老不死は
古来から多くの人間が願ったことだけど
実際
永遠に生きるられるようになったら
人はどうなるんだろう



ちょっと話の視点がずれるけど
近年
再生医学の分野では
目覚しい進歩を遂げている
遺伝子治療とか
ES細胞をはじめとする幹細胞を使った細胞治療にしろ
遺伝子や細胞の効果が次世代に及ぶことなく
治療をうけた人個人の中で終息するのなら
それは薬を飲んだり
手術をしたり
臓器移植したりする既存の治療と根本的な違いはない
人間としてのアイデンティティーを揺るがすものではない

この個人レベルでの終息という原則を侵さない限り
新しい医療
新しいテクノロジーの適用を否定する理由はない



でも
その範疇を超えたら
やっぱりまずいような気がする
生き物は必ず死ななくてはならないと思うわけです
世代交代のないところに進化・進歩はないんじゃないかな~
寿命が延び
元気で生きられることは望ましいけれど
永遠の命は永遠の停滞をもたらす



映画「ベクシル」を見終わって
そんなことを思った次第です

哀川翔さん似
いや
吉川晃司さん似
キャラがいた~



ベクシル 2077 日本鎖国公式HP
http://www.vexille.jp/

曽利文彦監督インタビュー
http://doraku.asahi.com/entertainment/movie/special/index.html