時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

ハンナ 35

2011-09-19 | 映画
ハンナは
プラチナブロンドの16歳の少女
北極に近いフィンランド森林地帯の
人里離れた電灯もない小屋に
父エリックと2人きりで住み
日々サバイバル能力を磨いている
ハンナは
父に教わり
英語 ドイツ語 スペイン語 アラビア語もマスターしていた

小屋には
ラジオもテレビもなく
読める本は
英語の百科事典と
ハンナが隠し持つグリム童話だけ

そのグリム童話の本には
若き日の母の写真が忍ばせてある

父は
一般的な情愛の念をハンナに見せず
もっぱら
ハンナのサバイバル能力を磨くのに専念していた

また
偽の経歴や住所を
すらすらと説明できるように繰り返し仕込む



狩りに出たハンナは
ヘラジカを矢で射留め
瀕死となったヘラジカに近づくと

ハズしちゃつた(心臓)

と呟き
ヘラジカに銃口を向けた

内臓処理に集中していたハンナに
父はく襲いかかり
ハンナを容赦なく叩きのめす

油断するな!
ヘラジカは自分で持ち帰れ


ソリに乗せ
どうにかヘラジカの死体を小屋に持ち帰り
憐憫の情も見せずに黙々と皮を剥ぎ肉を処理するハンナ

私の用意はできているわ


しきりとせがむハンナに
ある日 父は

この装置のスイッチを入れれば外界に出ていける

と教える
父が狩りに出ている間に
ハンナは決心して装置のスイッチを入れる

すると
米国CIAエージェントのマリッサ・ウィーグラーが
その信号に気づいた

  

ハンナが
装置を作動させたことを知った父は
髪を切り髭を剃り
スーツ姿で一人小屋を離れる

間もなく
ヘリコプターでCIAエージェント率いる一個小隊が小屋を襲った
2人の兵隊を
たちまち片付けたハンナだが
彼らに囚われ
モロッコの砂漠の真っ只中の基地に拉致される

基地で
身体検査及びDNA検査を受けたハンナ

マリッサと名乗る女性エージェントが部屋を訪れた時
ハンナは泣きじゃくりながら彼女に抱きつく
しかし次の瞬間
エージェントはハンナに絶命させられていた

魔女を殺した

背筋の凍る思いをするマリッサ

ハンナは
自分の身体検査レポートを入手し
追いすがる兵を次々と倒し
基地の外へと脱出した
だがそこは
モロッコの一面の砂漠と荒野だった



かつて
マリッサと同じ
CIAエージェントだったエリックと
ハンナの母
そしてまだ幼児のハンナは
ある機関から車で逃走中
立ちふさがったマリッサの銃弾で
車が脱輪炎上
逃げ遅れたハンナの母が
マリッサの3発の弾で殺されたのだった

あなたは永遠に 彼女を捕らえられない

今際の際
謎の言葉を呟いたハンナの母
以来
マリッサは
繰り返しその言葉を思い出すのだった

時は戻り現代

ハンナは逃走のさ中
キャンピングカーで通りかかった
米国人一家の娘・ソフィーとその弟に出会う
しばしの会話の後
彼らと別れたハンナは
川の近くを通る際に
現地民が洗濯をしている衣服を盗み着て民衆に溶け込む

追っ手から逃れ
到達したマラケシュで古宿に入ったハンナは
主人の温情で
無償で空き部屋を一晩提供してもらう

生まれて初めて電灯 テレビ 扇風機 湯沸かし器に接し
パニックに陥るハンナ

マリッサは
とあるショーパブを訪れ
旧知の仲のアイザックスという男に汚れ仕事を依頼する
報酬と引き換えに
アイザックスはそれを受け入れた



町で再び
ソフィーと再会したハンナは
一家の厚意でその夜
食事に招かれる
翌朝
ソフィー一家は旅立ち
ハンナの行方を追うアイザックスら3人は
宿を嗅ぎ付け
宿の主を拷問する

防犯カメラの映像から
出発するソフィー一家のキャンピングカーに
ハンナが忍び込んでいた事を突き止めたアイザックスは
宿主を始末し跡を追う

エリックは遠泳のあげく
海辺の宿に身を寄せる
そこには
1枚のポストカードが届いていた

魔女は死んだ

とだけ書かれたハンナからのメッセージに
安堵するエリック

駐車中のキャンピングカーから抜け出したハンナは
リゾートホテル内のプールサイドでソフィーと鉢合わせし
彼女に誘われるまま
ホテルで知り合った2人の青年と共に遠出し
ロマの歌と踊りに接し
また接吻のときめきも初めて味わう

だがハンナは
今まで仕込まれてきたサバイバル能力で
反射的に相手を地面に押し倒し
制圧してしまうのだった



その頃
マリッサ・ウィーグラーは
エリックの母の自宅に押し入り
彼の居所を脅して吐かせようとしていた
だが祖母は
ハンナの母の写真を見上げ

子供を育てたことはあるの?
何年も居所が解らず
ただ待つだけの日々の虚しさが
あなたに解る?

と毅然と言いのけ
情報提供をガンとして拒む
そして
ハンナの母の写真と共に
エリックの母は
マリッサの銃弾に眉間を撃ち抜かれ倒れた

本当のあなたは誰なの?
友達だったら教えてよ
私はあなたが好きよ

ソフィー
私もあなたのことが好きよ
でもだからこそ
あなたを危険に晒さない為
どうしても言えないことがあるの


翌朝
ハンナは
ソフィーの両親とも再び顔を合わせ
一家と行動を共にする事になる

キャンピングカーによる移動を始めるが
アイザックスら追っ手3人組は
ハンナとソフィー一家を尾行し続ける

ハンナもそれに気づいた



エリックは
一足早くベルリンに到着していたが
待ち伏せていたエージェントたちに追われる
どうにか追っ手を倒し
ホテルに滞在していたマリッサを急襲するが
彼女に致命傷を負わせることができないまま逃走するのだった

ソフィーの母レイチェルが
道を間違えた
キャンピングカーを止めた事により
3人組がいつ襲撃してくるか分からない危険な状態となる

ハンナは
ソフィーに
絶対に私のことを追わないで
と念を押すと
車を飛び出し敵の注意を引きつる。

倉庫に逃げ込み
貨物コンテナの間をぬって追っ手と戦うハンナ
ソフィーは
ハンナの身を案じ結局は後を追って来てしまい
彼女が
敵を絶命するところを目撃してしまう

ハンナは
追っ手2人を葬り倉庫から出ると
ヘドロの海に飛び込みアイザックスの手を逃れるが
ソフィー一家は
マリッサらの手に落ちてしまう

セバスチャンや
レイチェルから聞き出した情報が
エリックにより作り出された
デタラメと見抜いたマリッサは

ハンナを助けるため
と幼い弟を丸め込む
騙された弟は必死に記憶を辿り
ハンナはベルリンに行くって言ってたよ
グリムの家でパパに会うんだって


とマリッサに告げる



その頃
ハンナはついに
ベルリンに到着し
荒廃した遊園地内の「グリムの家」を訪れ
不思議な長髪の男に招き入れられていた
そこが
父のエリックが繰り返し彼女に覚えこませた住所だった

男は長年
彼女が訪れるのを待っていたと言い
ハンナの母は歌手だったと告げ
レコードを掛けてくれるが
そこに
マリッサと追っ手たちが襲いかかる

ハンナは
2階のベッド下に隠れ
追っ手が仇のマリッサであり
彼女がまだ生きていたことを悟る

更に
マリッサの電話での会話によって
ハンナは
自分がエリックの
実子ではないのではないかと疑い出す

グリムの家を何とか脱出し
インターネットカフェで
遺伝子操作や過去に行われた生体実験
エリックの素性について調べたハンナは
エリックが
自分の母の殺人犯とされていることを知る
また
エリックの母の住所も知り
そのフラットを訪れ血溜まり
そして
銃弾で割れた母の写真を発見する

そこにエリックが現れた

あなたは
私の父じゃないのね?
私は何なの?


             ウィキペディア フリー百科事典「ハンナ(映画)」より引用  



映画「ソルト」のイヴリン・ソルトの以上の
暗殺のスペシャリストになりそうなハンナちゃん
若干16歳!
しかし
遺伝子操作までするとはね~
200人近くいたと思われる
ハンナのような境遇の子供たちは
一体何処へ?

云十年もの長きに渡り消息を絶っていたのに
わざわざ
マリッサに発見される
発信装置を隠し持っていたのは
単に
母親を殺したマリッサに
復讐するためだけとは思えない

何か
その先にあるような気がしたんですがね~

父親と思っていたエリックとは
実は血の繋がりはなく
自分が堕胎されるハズの人間だったこと
その上
遺伝子操作までされた
異端の存在だと言うこと

生まれるべくして生まれた訳ではない

この先
どう生きればいいのか
何を信じ誰を信じ
何を目標に生きればいいのか

いきなり
世俗に飛び込んで
あっと言う間に天涯孤独

ハンナちゃん
この先
彼女はどんな人生を歩んで行くのでしょうか…

と言うより
監督さんは
何を語りたかったんでしょうか?

エリックパパ
どこかで見た気がしたんですが
映画スタートレック(2009)きみがぼくを見つけた日
に出演していた俳優エリック・バナでした