アイヌ民族に不適切表現芸人が謝罪ドキュメンタリー出演者と面会へ「誠心誠意謝罪の気持ちを」gooニュース
アイヌとかけて「あ、犬」とするダジャレだった模様です。
特定の人種や民族を動物にたとえて揶揄するのは、世界的にも人権問題として根深く残るわけですが、アイヌにもそういうのがあるというのは自分も知りませんでした。この芸人は若いわけではなく自分と同世代なので、おそらくその下はまずアイヌ自身を知らないという人が多いのではないでしょうか。
明治以降盛んに同化政策が取られ、アイヌ独自の文化が生活の中で消えていこうとしている中、なんとか文化を保全し残していこうと最近さまざまな取り組みがあることは知っています。面白いかはともかく、おそらくこのダジャレもまったく知らない世代に対し興味や親しみをもってもらおうという意図で考え出されたと思うのですけど、それがたまたま差別語だったということでしょう。
で、気に障ったなら謝罪は当然として、こういう大きな反応を示すことは自分は逆効果だったのではないかと思います。問題として取り上げられなければ40代以下のほとんどの人は知らずにスルーしたでしょうし、このダジャレがすごくウケて流行語になったとは全く思えません(笑)万が一そうなってしまえば確かにアイヌ民族にとっては最大の侮辱となるでしょうけど、啓発目的で作られた番組の最後にただの一芸人が考えたアホなネタをちょっとやっただけで最大の侮辱として問題にするのは、結局はコミュニティの啓発としては大失敗になってしまうのではないでしょうか。めんどくさい民族だと思われるかもしれませんし、関心をもたないほうがいいのかなと誤解されてしまう恐れがあります。今回の騒動で余計アンタッチャブルな存在になってしまうのは番組に協力したアイヌの人の本意ではないでしょう。軽く流しておいたほうがよかったと自分は思いますけどねえ。
まあ中には関係ないのに不謹慎だとか勝手に人の気持ちを慮ったふりをして歪んだ正義感をぶつけてくる輩もいますから始末が悪いのですが。