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110番の限界

2016年05月25日 | 時事
アイドル刺傷、被害者が110番 警官は自宅に出動
まあ、警察は事件が起こってからしか動くことができませんからね・・・

今は殺人未遂事件として犯人も逮捕され捜査が進んでいるでしょうけど、実際に凶行に及ばない限り、逮捕することはできないのが現在の制度の限界です。被害者は事前にストーカー被害を届け出、110番があったらすぐに駆けつけてもらえるように手はずを整えていた模様ですが、既に殺そうと心に決めている犯人と対峙し、電話で助けを呼びながら警察が到着する数分間の間は自ら持ちこたえるしかなく、女性1人の力では不可能でしょう。しかも今回、その事前の届出が裏目に出てしまったようで、警察は登録された自宅の方に駆けつけてしまい、実際に警察が現場に向かうきっかけとなった110番は別の通行人からのものでした。これ、この人が連絡しなかったらもっと遅れてしまったことになりますよね。また、通常なら携帯からの110番の場合は位置情報を調べるようになっているそうですが、名前と自宅住所が表示されたことで「今ドコにいるのか」を誰も確認しなかった始末。むしろ事前に相談しなかった方がちゃんと位置情報を調べてもらえたかもしれません。緊急時に冷静に動けるようマニュアルを決めておくことは大切ですけど、全く考えず本当にマニュアル通りにしか対処していないことが丸分かりで、これでは問題視されても仕方ありませんな。アイドルをしている以上、仕事場となる場所や時間帯はコロコロ代わりますから、会社員などより場所の特定は難しいはずです。それならばそれこそ110番の瞬間に被害者の名前とGPS情報などを表示するようにしておけばマニュアル通り駆けつけられたと思うのですけど、そこまで頭が回っていなかったということでしょうかね。

被害者にとって一番安心できる対処としては、警察がボディーガードについてくれることです。しかしこれは現在の法律では不可能ですし、もしも私費で警備会社などに頼むとすると、調べた限りでは1日2~3万くらいかかる模様です。いつ襲ってくるか分からないことを踏まえると全く現実的ではありません。まあ加害者に口頭注意したり、周辺のパトロールを増やしたりするくらいならやってくれたでしょうけど、直接的な動きは犯人を逆上させてしまうかもしれませんし、やはり限界があります。では、いっそネットの書き込みを証拠に「身の危険」を感じるのに十分だとして脅迫罪か何かを適用し逮捕に踏み切ったとしても、最高でも懲役2年ではおそらく大した罪には問えないので、より「仕返し」に怯えて暮らさないといけなくなってしまいます。そもそも我々は実際に事件が起きたという結果から、もっとこうできたのではないかと語っていますが、日本全国でこうしたストーカーの危険に怯えている方は決して少なくはないですし、罪を犯す前の「善良な市民」の自由は憲法に保証されていますから、やはり全てのケースで行える対策となると、打つ手がないのが現状なのかもしれません。実際に襲われないと動けないのは矛盾のようですが、そもそも警察とはそういうものだと思うしかないのでしょう。


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