たまごのなかみ

千葉県北西部在住。映画・観劇、近隣のこと。毎日 元気に機嫌良く♪

ジョニデ祭 なんだけれども...

2006年07月06日 10時20分05秒 | 観る
個人的に、ジョニデまつり開催中!! ということで 劇場公開時の予告編では触手が延びなかった『ショコラ』を借りてきたのですが...

『ショコラ』(DVD 7/4)
制作国:アメリカ(200年)
監督:ラッセ・ハルストレム
原作:ジョアン・ハリス
脚色:ロバート・ネルソン・ジェイコブス
音楽:レイチェル・ポートマン
衣裳:レニー・エルリッヒ・カルフス
出演:ジュリエット・ビノシュ、
   ジュディ・デンチ、
   レナ・オリン、
   アルフレッド・モリーナ、
   ピーター・ストーメア、
   キャリー=アン・モス、
   ヴィクトワール・ティヴィソル、
   オーレリアン・パレント・コーニング、
   ヒュー・オコナー、
   ジョニー・デップ

残念ながら、私のストライクゾーンど真ん中とはいきませんでした。予告編で なぜ観たいと思わなかったかというと、チョコレートで人々を幸せにする ということが もうひとつ気持ちを揺り動かさなかったからなのです。つまり、この映画の けっこう根幹のところで既に得心出来ていないというのは 作品と仲良くする上で ちょっとイタイわけですが、つまらない映画というわけでもなく 観ていて退屈というのでもなし...ふぅ~~~む。

映画は、よそ者の母娘が 閉鎖的な村にやってきてショコラティエを営み 村に新風を...というお話し。穏やかな語り口のナレーションは、どうやらこの娘アヌーク(ヴィクトワール・ティヴィソル)の成長後 といった様相で、ファンタジックな雰囲気で始まります。ところが、このファンタジックなオープニングや語り口 母娘の設定に反して、物語自体は かなりリアリティのある内容。閉鎖的な村に風穴を開けるのであろうという期待を抱かせつつも、母親ヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)のちょっと不思議な直感力も あまり発揮されることなく 店もいつまで経ってもなかなか軌道に乗らない。村から村へ渡り歩いてきたのも、先々で村人を幸せにしてきたのかと思えば そうでもなく、疎まれ虐められてきたことを伺わせます。だから、チョコレートのパワーと魅力には絶対の自信を持っているはずのヴィアンヌなのに、根っから明るい魔法使いの様な女性というのではなく どこか翳りがあるのです。ファンタジックに作り上げたいなら 素敵に魔法を使うが如く 村人達を引きつけるチョコレートとヴィアンヌであってほしかったし、リアリティーを追求するなら 母娘のバックグラウンドも もっと丁寧に描くべきだったと思うのです。どこからともなくやってきて またいずこへか立ち去っていくというなら いいのだけれど、そうでないのであれば ヴィアンヌ アヌーク親子にも 村人と同じように現実感のある描き方をするべきだと思うのです。

もちろん、「ファンタジックなのに 村人達は妙にリアル」という違和感は 監督の狙いでもあるのでしょうが、これは どうも終始居心地が悪くて、キャストはみんな素敵なのに なんだか納まるところに納まっていない感じが ぬぐえないし...。

キャストはね...本当に素敵なのです。特に母娘に店舗兼住居を貸してくれる アルマンド役のジュディ・ディンチ...『恋におちたシェイクスピア』では 頻繁に登場する役どころでないにも関わらず(エリザベス女王) その存在感は脱帽ものでした。今回も、彼女なしにはこの作品はあり得ないというくらい『ショコラ』でのジュディは 秀逸です。その他、DV夫から逃げ出したジョゼフィーナ(レナ・オリン)もアルマンドの娘(キャリー=アン・モス)や孫(オーレリアン・パレント・コーニング)も腰抜け神父(ヒュー・オコナー)に 石頭のこんこんちきオヤジ市長(アルフレッド・モリーナ)...とにかく それぞれの役のキャラクターの書き分けが良くできているし 役者自体は良くはまっていると思えるのに...物語全体のちぐはぐ感は 否めません。村人が それぞれ抱えている問題点はそのままでも もっと思いっきりファンタジックに もっと不思議なチョコレート屋さんにしてしまえば素敵だったんじゃないかしら...。

ありゃりゃ...きっと『ショコラ』を好きな人 多いですよね...。なんで、こんな辛口なんだろ... 。でもね、なんだか雰囲気に流されて撮ってる感じがしちゃうんですよ。フリーハンドで丸を描いたら 最初と最後がずれちゃった! あぁ~あ...みたいなとこ ありませんか?

あ! 忘れちゃならない...そうだ ジョニデ でした。ジョニー・デップ自身は 流れ者の‘ルー’という役を 素晴らしく演じきっているし、相変わらず才能豊かな役者だな と思うのだけど(ギターはマジで弾いてるし、チョコレートは本当に美味しそうに食べるし...)、‘ルー’は 彼じゃなきゃ出来ないという感じの役ではないし、どちらかというと もっと繊細な役の方が好きなのかも...。そりゃぁ~ 彼にしかできない様な役ばかりをする必要は ないんですけどね。

...たみおちゃん、siuちーん、やっぱ もうちょっと白っぽいジョニデの方が よかったみたいョ...オレ。そういえば、基本的に男っぽい男は苦手なんだった...。ひょっとして、神経質男の方が好きなのか...? そういえば、我が家の殿は 男っぽいのは体毛だけ!!だ。お陰で私は、毛深い人が好きなの...?なんて 有らぬ疑いを掛けられることも しばしば...。不本意なり。

さてさて 気を取り直して!! ジョニデ祭とは関係ありませんが、一緒に借りてきた 他二本:『フルモンティ』と『女はみんな生きている』─── むかぁ~し昔、公開時から気にはなっていたのに なかなか出会えなかった『フルモンティ』...やっと辿り着きました。旧作でも 必ずお店にあるとは限らないのよね。どうやら ある程度の期間で いくつかの店舗で廻している様で、いつぞやは『コールド・マウンテン』が なかなか見あたらなかったのです。『女はみんな...』も ちょっと変わった展開が楽しみな作品です。

それでは、また
コメント (9)
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