たまごのなかみ

千葉県北西部在住。映画・観劇、近隣のこと。毎日 元気に機嫌良く♪

思いあまって幕見に参上!

2006年07月22日 23時50分47秒 | 観る
かねてから気になっていた 歌舞伎座七月大歌舞伎。例年七月は、スーパー歌舞伎が印象的な猿之助が 一門を率いて歌舞伎座に戻ってくるのですが、今年は療養中の猿之助に代わり玉三郎を中心に 昼夜四本の泉鏡花作品がズラリ☆ 観たい気持ちは山々なれど、家庭に縛られ...? 観劇代もままならず...? 

でもまぁ 王子は早朝から 蓼科だし、あとの輩(やから)は なんとかなる なる。交通費を無駄にしないためにも 出掛けるついでのある時に どうだ どうだ...ものは相談だ☆
「晩、戻るのも遅くなるんだけど...ご飯の支度 してなくてもかまわない?」
「いいよ」
やっりぃ~~~!!!

さぁ さぁ さぁさぁさぁさぁ☆ Let's get 幕見(観たい幕毎に観劇できる 歌舞伎座オリジナルシステム / 一幕見席)! とばかりに、最寄り駅 8:55発乗車を目論むものの 洗濯物干し間に合わず!! チケット販売時刻ギリギリの到着になるのも やむなし、30分後(成○線は、一時間に2本が基本 )9:25発に乗り込んで...


東銀座、10:27着。チケット発売開始3分前! オイオイ随分並んでるよ!! 「お立ち見になるかも知れません」だって。。。 やっぱりねぇ...今月は人気だと思ったのよ。だからもう30分 早く出たかったつーの!!! ダメ元で聞いてみる「三階席はもう空いてませんか?」。実は、今月の場合 昼の部を通しで観ると、幕見席でも三階B席でも 観劇料は同じ 2,500円なのです。ところが...「完売でございます。あとは、二等の補助席ですね」とのこと。二等じゃぁねぇ...11,000円ですもん! とても突発的観劇に出せる金額ではございません。

しょーがない。立ち見覚悟じゃ。でも、幕見ですからね、『夜叉ヶ池』が終わったら帰る人もいるに違いない。見れば、外国のお客様も大勢いらっしゃるし、キャツらは 二本も観んじゃろう...という楽観的な予測の元に いざ行かン 四階幕見席へ☆

するとすると、天使の声か♪「こちら お席空いております」。やったぁ~~~♪ 単独行動の勝利☆ 無事着席(^_^)v 長いぞ前置き

ってなわけで、ちょっぴり敬遠していた 澤瀉屋(おもだかや)の面々をじっくり拝見。

歌舞伎座 七月大歌舞伎 昼の部(7/21)
『夜叉ヶ池』
監修:坂東玉三郎
演出:石川耕士
【出演】百合/白雪姫:市川春猿
    萩原晃:市川段治郎
    代議士穴隅鉱蔵:市川薪車
    湯尾峠の万年姥:上村吉弥
    文学士山沢学円:市川右近 他

いやはや、素晴らしい‘百合&白雪’だわ、春猿さん☆ TVのバラエティで拝見する春猿さんも 嫌いじゃないけど、あまりお出にならない方が宜しいんじゃないかしら...と思わずにいられません。それにしても、澤瀉屋のみなさん よほど日頃の鍛錬が出来ているのでしょうね...どんなお役の方も 四階席まではっきり声が聞こえました。御曹司組も油断召されるな! と思った次第です。

さて、泉鏡花ですからね...『夜叉ヶ池』なんぞは 現代人といいますか 近代人といいますか...要するに洋服を着た人間が登場するわけです。それをどの様に舞台に載せるのかしらん...と思っていましたら、もう それは ほとんど原作通りに進んでいきました。歌舞伎の定義は「歌舞伎役者が出ていること」と聞いたこともありますし、なるほど なるほど。じゃぁじゃぁ、カニとか鮒とか出てくるんだけど...着ぐるみかしら...? いえいえ、流石 猿之助組! スーパー歌舞伎さながらの ちょっと中国風の出で立ちでした。カニさん 大きなハサミ付いてました。

鳴り物/お囃子は ほとんど入らず、照明もスポットを使ったり水の様子を表したりと 普段のベタ照明とは趣が異なる舞台を堪能致しました。


『海神別荘』
演出:戌井市郎/坂東玉三郎
【出演】美女:坂東玉三郎
    公子:市川海老蔵
    女房:市川笑三郎
    沖の僧都:市川猿弥
    博士:市川門之助 他

デコラティブな柱を配した海底御殿の舞台装置、上手にはハープ奏者(竪琴も弾く)、舞台奥には海中の魚やクラゲが映像で☆ もう、どこの劇場にいるのか分からない!! 日生劇場かも...。

人間共が、なぜ生け贄などといって嘆き悲しむのか...「ボクちゃん分からないぃ~」的なノリの ちょーボンボンを演じる海老ちゃん。現代語のセリフはきっと難しかったんだろうと ご推察申し上げます。普段の歌舞伎のセリフって、けっこうアドリブで切り抜けたり 抑揚を付けることで自分なりのリズムで言えたりするものですが、鏡花のセリフをそのまま言うというのは 大変であろうな..と。でもでも、それにしても もうちょっとたっぷり言ってもいいと思うし あまりといえばあまりな棒読み...。それとも ボンボンらしさの演出か!? それもまぁ 玉三郎登場につれてか こなれてきた様ではありました。だけど...玉三郎との『海神別荘』は 今回が初めてじゃなし...七月も既に半ばを過ぎ...。う~~~ん  以前から 海老ちゃんの発声等々に関しては ちょっと「むむむ...」な気はしていたのだけれど、色良し形良し 立ち姿はピカ一随一なのだから、ガンバレ海老ちゃん♪ めざせ團パパ☆
ヨッ! 成田屋!!

そうそう、ちょっと気づいたんですけどね...『海神別荘』の時は、「成田屋!」「大和屋!」の掛け声があったんですが、『夜叉ヶ池』では 一切掛からない。猿之助歌舞伎には、大向こうさん 付かないのかしら...はてな...? よく考えてみたら、どの役者さんも ほとんど「澤瀉屋」ですものね。なるほど なるほど。

夜の部、富姫/玉三郎 亀姫/春猿 という『天守物語』も かなりそそられるわけですが、この後は浜松町へと向かわねば...(次の記事へと つづく。つづくったら つづく)
コメント (12)
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