西日よけに植えてあるヤマモモの木に、赤黒く熟した実がたくさんできていました。
前回(たぶん3週間前ぐらい)見たときには、まだ緑色の実がちらほらあるだけで、今年は不作を覚悟していました。
それなのに今日見ると、色づいた実がたわわにぶら下がっていました。
色づく前は緑色が保護色になって分かりにくかったのでしょうね。
去年の秋にかなり枝を切ったこともあり、不作を予想していたこともあるかもしれません。
甘酸っぱいヤマモモの実は、高知出身の作家、宮尾登美子さんの作品によく登場します。
初夏の頃、高知市内ではヤマモモ売りの声が響き、店の店頭にもヤマモモの実が並ぶそうです。
10年ぐらい前のことですが、夏に高知へ旅行に行ったときに高知県立文学館を訪れたのがきっかけで、宮尾登美子さん作品をいくつか読むことになりました。
宮尾さんは高知出身の作家で、自らの生い立ちや結婚生活の経験を高知の伝統的な生活や豊かな自然を背景に描かれています。
そんなことがあってヤマモモを知り、庭に植えることにしたのです。
高知県立文学館もちょうど台風接近で観光ができずやむなく訪れた場所なのですが、「宮尾登美子コーナー」をじっくり鑑賞することができ、すっかり虜になってしまったのです。
帰宅後、文庫本を買っていくつか読んだことで、私の読書傾向の幅が広がりました。何が幸いするかわからないものですね。
細かい内容はまた読み直さないと思い出せませんが、作品のうち「仁淀川」が一番記憶に残っているようです。
今年もまた、ヤマモモの熟した実のおかげで高知旅行と宮尾登美子さんのことを思い出すことができました。
ヤマモモに感謝!
ヤマモモは雌雄別株なので、実をつけるには両方を植える必要があると園芸本には書かれています。
でも、我が家には雌株1本しか植わっていないのにたくさん結実しています。
山や公園にある雄株から花粉が風に乗って流れてきているのでしょうね。植物はたくましいものですね。