川本ちょっとメモ

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政権与党の「政治とカネ」――毎日新聞から

2010-03-16 13:01:42 | Weblog


毎日新聞3月15日付7ページから記事を拾い出しました。


民主党「政治資金」問題3連発、自浄能力発揮できず――「岸井成格の『TVメール』」から 
さらに先の総選挙における民主党の小林千代美衆院議員の選挙運動で、北海道教職員組合(北教組)幹部らが政治資金規正法違反容疑で逮捕される事態になった。鳩山首相、小沢幹事長に次ぐ「政治とカネ」の第3弾が民主党を直撃した形となった。

▼「政治とカネ」の問題で、民主党は自浄能力を一切発揮せず、国会での真相解明や政治的、道義的責任の追及も一歩も進んでいない。これほど政治倫理に背を向けた国会は前例がない。


「陸山会」不動産12件10億円取得の動機・目的の解明を期待する――柳田邦男委員(作家)
私の最大の疑問は、東京・世田谷の土地をいかなる目的で購入したのか。なぜ世田谷の土地を選んだのか、ということだ。凶悪事件であれば、犯行の動機・目的の解明は捜査においても報道においても、極めて重要な要件だ。ところが、今回の事件ではその点が全く論じられていない。

毎日新聞2月5日朝刊社会面の小沢氏不起訴に関する経緯の全容をまとめた記事によれば、「陸山会」が取得した不動産は、94年から05年までの12年間に12件、10億円以上に上る。異常な買い方だ。だが、なぜそれほどの取得をし、それぞれの物件は何に使うための購入だったのかが、全く伝えられていない。

これだけの不動産取得をしているのに、小沢氏がそれぞれの購入・売却のカネの流れを知らなかった、というのはあり得ないだろう。小沢氏の「政治責任」を明確にするには、政治家としての人物像にかかわる、こうした異常な不動産取得の実態を解明をするという切り込み方もあるのではないか。


開かれた新聞委員会 社会部長・小泉敬太
柳田委員の指摘ですが、世田谷の土地購入について小沢事務所はこれまで「秘書のために購入し、独身寮を建設した」と説明しています。しかし、原資の説明は当初の「政治献金の有効利用」から「銀行からの借り入れ」「個人資産」と二転三転しています。他の不動産も含め「異常な不動産取得の実態」に迫る取材・報道を今後も続けなければならないと思っています。


事実を提示する調査報道に期待 吉永みち子委員(ノンフィクション作家)
「政治とカネ」という問題の本質が、いつのまにか小沢批判と検察批判にすりかわった。

政権与党にメスを入れることは、長期自民党政権時代には検察頼みの政界浄化として心情的に拍手したのが、民意によって政権交代したばかりの政権与党への追求は、政権を揺るがす検察の政治介入と見るのか。正当な捜査か、介入かはあいまいなまま、国民も検察派か小沢派かという攻防に巻き込まれ、どこから見るかで見える像が割れ、政治にもメディアにも失望していった感がある。

そんななか、陸山会が取得した不動産一覧のように歴然とした事実に接すると、騒動と化した問題の原点に戻れた。もし政治資金規正法違反の裏に見える金権体質まで問うのなら、むしろ今後が重要。伝えるべきことを事実を重ねて実態を浮き彫りにしていく調査報道に期待したい。


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