川本ちょっとメモ

★所感は、「手ざわり生活実感的」に目線を低く心がけています。
★自分用メモは、新聞・Webなどのノート書きです。

戦争犠牲者の画像を見よう 戦争の酷さを知るために 平和の価値を知るために

2015-02-06 23:46:22 | Weblog

<お知らせ> ツィッターからの転載写真2点が「公序良俗」の規制に該当
       するとの通知がありましたので削除いたしました。申しわけ
       ございません。(かわもと2023.2.13.記)

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2015年2月3日、名古屋市の小学校5年生授業で「イスラム国」による日本人犠牲者の遺体画像など2点を見せたという報道がありました。毎日新聞は次のように伝えています。

     ◇

 名古屋市東区の市立山吹小学校で3日にあった5年生の社会科の授業で、担任の20代女性教諭が、過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)の人質となって殺害されたとみられる日本人の遺体の画像を児童に見せていたことが分かった。市教委は「教材として不適切で、申し訳ない」と謝罪した。

 市教委によると、教諭は3日午後、教室のテレビにパソコンを接続し、湯川遥菜さんとみられる遺体の画像と、後藤健二さんがISのメンバーとみられる黒服の男の前でひざまずいている画像の2枚を、約10秒ずつ見せた。画像はインターネット上で見つけ、修整などはしなかった。

     ◇

 幼児や小学生に見せるのが適切かどうか、今の私には判断がつきません。しかしながら、中学生以上の年齢になれば、戦争犠牲者やテロ犠牲者の画像は進んで見せるのが良いと思っています。

 平穏な日常生活を守っていくことは平和を守っていることにつながっています。ですから、平和を守るという偉大な事業に、奈良県の一隅に住む私も参加していることになります。

 しあわせな生活を願って仕事仲間や近所の人々や家族と共に暮らしている人々はみな、その暮らしの営みが平和を守る事業に参加していることになります。私たちは日々、平和を守り平和を作り出す生活を送っているわけです。

 人間は動物の一員です。生命の危機には恐怖を感じます。それなのに安全な社会に住み慣れて、現代日本人は生命の危機への想像力、恐怖を感じる心が衰えているのではないでしょうか。戦争の恐ろしさへの感覚が鈍っているのではないでしょうか。戦争をなんとしても避けようとする忍耐強さが、日本人総体に衰えているのではないでしょうか。

 多くの書店で「嫌中嫌韓」本のコーナーができているという現象、野蛮なヘイトスピーチデモがはびこる現象、憲法9条をないがしろにしようとする改憲派国会議員の増殖などに、日本人総体として戦争を何としても避けよう、遠ざけようとする力の衰えが見えます。

 ついでに付け加えておくならば、嫌中嫌韓の人やヘイトスピーチをする人の中に「売国奴」「反日」という厭なことばを投げる人がいますけれども、この人たちはなぜ、沖縄占領の長年月継続を米国にお願いした昭和天皇を売国奴と呼ばないのでしょうか。

 世界のあちこちで、戦争は今ある現実です。人間の歴史は戦争の歴史でもあります。人間は戦争をする動物です。

 戦争をすると決める指導者は、人々に強制して人殺しをさせる動物です。
 人間は自分の生命を守るために、人殺しをする動物です。
 人間は見せしめのために人殺しをする動物です。
 人を脅迫し恐れさせて支配するために、人殺しをする動物です。
 支配するために同種を殺す動物が、人間のほかにいるのでしょうか。

 生命の危機への想像力、生命の危機への恐怖、戦争の恐ろしさへの感覚――こういったものを磨くことは、平和を希求する力を鍛えます。

 戦争の現実を学ぶために、
 戦争の恐ろしさを学ぶために、
 英雄や勇者の物語に酔わないために、
 政治指導者の勇ましげなラウドスピーチに酔わないために、
 一部言論リーダーの歯切れいい決めつけ議論の宣伝隊にならないために、
 戦争犠牲者の遺体画像を見ることは大切なことではないでしょうか。

 死者を悼み死者を弔い、生者の平穏を願い、人間の尊厳に思いを馳せ、戦争をにくむために、戦争犠牲者の遺体を見るべきだと思います。

 それを残虐だとして見せないことは、戦争を容認する姿勢につながっています。それは、人々のそれぞれの国々で「いつも敵を作り出している」、現実主義者の指導者を喜ばせることになるでしょう。

 戦争の犠牲者の遺体には、
 腕や足がちぎれているものがあり、
 顔がつぶれているものがあります。

 私の母は1945年、米軍機の空襲から逃げ惑っているとき、
 頭から脳みそを垂らして逃げていく人を見たと言っていました。
 ほかに、ちぎれた自分の腕を持って逃げている人を見たとも聞きました。
 必死に逃げまどっているさなかのことで、その後のことはわかりません。

 母はまた、米軍戦闘機の機銃掃射に追われて走り逃げたとも言っていました。
 同じように母のすぐ後ろを走って逃げていた小学生の女の子は死んだ、とも聞きました。

 漫画家の水木しげるさんは片腕がありません。
 戦争中に南の島で片腕を失いました。
 戦争で腕や足を失って、
 後の人生を生き抜いていかなければならないことだってあります。

「イスラム国」による日本人人質の処刑殺人を見ました。背中から抱えこんで首にナイフを当てている写真を見ていると恐ろしさに震える思いがします。ナイフで首を切られて息絶えるまでの間の苦痛苦悩がいかばかりのものか、想像しようとするだけで動悸が高まって苦しくなります。

 人々を戦争に駆り立てる兆しに敏感になりましょう。
 戦争に近づく前触れになる世の中の動きに敏感になりましょう。

 国家指導者、民族指導者、宗教指導者、さまざまなグループリーダーのスピーチや談話の中に、敏感に危ない色合いを見つけて厳しく非難し続けましょう。危ない指導者・リーダーをその地位から退場させましょう。



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