川本ちょっとメモ

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<大阪維新> 橋下徹府知事(当時)が大阪府庁の咲洲(湾岸埋立出島)全面移転にこだわったことで「この人はあかんわ」と思いました(1)

2019-01-26 23:38:19 | Weblog

2018-12-29
<大阪都構想> 松井一郎大阪府知事(日本維新の会代表)が2回目住民投票に関する維公合意書を記者会見で公表
2019-01-08
橋下徹氏と大阪維新の動き 安倍首相へのおねだり成果
2019-01-26
<大阪維新> 橋下徹府知事(当時)が大阪府庁の咲洲(湾岸埋立出島)全面移転にこだわったことで「この人はあかんわ」と思いました(1)
2019-01-28
<大阪維新> 橋下徹府知事(当時)が大阪府庁の咲洲(湾岸埋立出島)全面移転にこだわったことで「この人はあかんわ」と思いました(2)
2019-02-24
<大阪維新> 橋下徹府知事(当時)が大阪府庁の咲洲(湾岸埋立出島)全面移転にこだわったことで「この人はあかんわ」と思いました(3終)
2019-02-27
<大阪維新> 橋下徹氏は経済人・国政政治家の後援を確認してから出馬した/二重行政問題は大阪市を制御したい府目線
2019-03-09
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2019-03-31
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2019-04-02
<大阪維新> 橋下徹大阪府知事は二重行政改革の手始めに、前任太田知事の府市水道協議成果である「府水道予算800億円削減案」を見捨てた




液状化と埋立地被害

1964年(昭和39年)6月16日に新潟地震が発生しました。上段写真2枚は、信濃川流域新潟市内の液状化被害を写しています。新潟市内は震度5。左写真では、液状化が原因で県営住宅1棟が倒れ、2棟が傾いています。鉄筋コンクリートのビルがパタンと倒れた。当時の人々はびっくりしました。

1995年(平成7年)1月17日早朝、阪神淡路大震災が起きました。2段目左写真は後に神戸市が作成した液状化分布図です。彩色の濃淡で液状化の度合いを表現しています。右写真は液状化で噴出した泥水に覆われたポートアイランドです。

液状化分布図の中央にあるのはポートアイランドです。写真には出ていませんが、ポートアイランドのすぐ南側に神戸空港島があります。北側の神戸市街地から神戸大橋を渡って神戸空港へポートライナーという電車が走っていて、道路もいっしょにつながっています。

もう一つ、神戸港港島トンネルという自動車専用道で対岸とつながっていますが、これは神戸大震災当時にはできておりません。

液状化分布図の右上方にある出島は六甲アイランドです。六甲アイランドは六甲大橋で対岸とつながっていて、自動車道路と六甲ライナーという電車が対岸の神戸市街地と往復しています。

(参照クリック)「気象庁技術報告 第119号 1997年」P60によれば、西宮市から神戸市須磨区に至る海沿いの帯状地域が震度7地帯です。

同上の報告書から出島埋立地の被害状況と震度を見ます。

ポートアイランドは震度5、東岸は陥没2m近く陥没。第5、6突堤で鉄筋建造物全壊、一部水没。

摩耶ふ頭も震度5、護岸破損並びに大破損。護岸内側陸部は2~3m沈下。鉄筋建造物倒壊。

六甲アイランドも震度5。護岸と建造物損壊状況はポートアイランド、摩耶ふ頭と似たようなもの。

六甲アイランド北六甲大橋(六甲ライナー) 六甲ライナー駅舎落下、六甲ライナー軌道落下、倉庫など損傷多数。

六甲アイランド北六甲大橋(阪神高速) ケーソン部のみ歩行可能。ケーソンから幅3~4mで陥没。高架道路継ぎ目が外れ金具等地上に散乱。

六甲アイランド北面 護岸大破損。ケーソン、南北に1~2m移動。フェリー乗船連絡橋倒壊。隆起、陥没続く。

上掲「気象庁技術報告 第119号 1997年」には、そのほか詳細に被害状況と震度判定が記載されています。

昨年2018年9月には、台風21号の渦中に漂流したタンカーが関西空港連絡橋に衝突した事件がありました。連絡橋一部破壊。自動車道と鉄道が通行止めになって関西空港閉鎖、空港島孤立。鉄道再開は2週間後になりました。

埋立地出島が災害に弱く、交通運輸連絡の点でもろいということが、阪神淡路大震災の神戸ポートアイランド、六甲アイランドにつづいて、再びクローズアップされました。

しかしこれはダメ押しのようなもので、神戸淡路大震災の折に、大阪湾岸の阪神、大阪府市域に住む人々は、震度5以上のこわさを体に刻みこんだのです。わたしが住む奈良は震度4でしたが、家内と娘に起こされて、寝ぼけ眼で洋服ダンスが倒れないよう押さえていたことを思い出します。

そして神戸に救援に行った知人から、「マンションの天井に穴が開いているので話を聞くと、ピアノが地震で跳ねて天井に当たったそうだ」と聞きました。震度7とは想像を絶する地震動です。

上掲写真の3段目は、2011年(平成23年)3月11日東日本大震災時の新浦安駅前写真です。千葉県浦安市震度5。新浦安の液状化現象はいくつもユーチューブに出ているのでご覧ください。

液状化がひどかった新浦安人気住宅地の戸建て借家に住んでいる知人がたまたまおりました。銀行勤務で関西から東京に転勤していたのです。液状化被害を知ってお見舞いの電話を入れたのは、東日本大震災から1週間後でした。そのとき知人に聞いたところでは、1週間後の今も水道が出ない。住宅地の道路は噴砂で埋まっていて、車は走れない、歩くのにも難儀するということでした。

上掲写真の下段は、阪神大震災(1995.H7.3.11.)の写真です。この2枚は液状化被害ではありませんが、当時の神戸のすさまじい被害を思い起こしてほしいと思います。

左写真は線路から落ちかけて倒れている阪神電車。その向こうは民家の火災です。右写真は10階建て柏井ビル。早朝の本震で前面の6車線フラワーロード側に傾斜し、その後の余震で倒壊してフラワーロードを塞ぎました。 

橋下徹氏は防災理由の反対が強かったにもかかわらず、大阪府知事時代に大阪府庁全面移転の目的で、超高層ビルWTC(現大阪府咲洲庁舎=コスモタワー)を買いました。WTCが建っている大阪南港の咲洲さきしまは六甲アイランドやポートアイランドと同じ埋立地出島です。災害には弱く、遠く離れた2011.3.11.東日本大震災や2018.9.4.台風21号来襲の折に被害が出ました。

(次回につづきます)


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