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「新しい人」の方へ 大江健三郎

2013-08-15 | 読書

 

愛媛県内子町大瀬、作家の実家はミツマタを買い入れて造幣局へ納める仕事をしていたそうです。ビールケースの向こうがその実家。

集落の後ろは清流小田川。

この本では家の後ろ=川に向かった家の南側は畑があって、子供の頃、木の上に本を読むための自分専用の小屋を作ったこと、川の中の大きな岩の窪みに頭を入れて泳ぐウグイを見るうち、頭が抜けなくなっておぼれかけたこと、店の奥で事務を執る父親の記憶など、分かりやすく語られている。

先月行ったばかりなので興味深く読んだけど、この人のを読むのは何年振りだろう。「治療塔惑星」のあとは記憶がない。25年ぶりくらい???


 10年以上前、若い人に向けて書いたエッセイ集で週刊朝日に連載していたもの。難しい言い回しは全然なくて、自分の生い立ち、読書に対する姿勢、渡辺一夫に憧れて東大仏文科に進んだこと、障がい者のご長男と家族のことなどが率直に語られる。

著者は本好きで、ちょっと変わった子供としていじめやからかいの対象になることもあった。その経験を踏まえて、若い人に意地悪をしても何も生み出さないと思うだけでいいとアドバイスしている。

また地区の教師から「仏文科出ても愛媛県では職がない」と家族まで注意される(難癖付けられる)。人間は自分の見聞の範囲でしかものごとを理解、判断できないいい例だと思うが、狭い地域社会で、少年時代の著者は本をたくさん読むことで広い世界へ出て行こうという思いを育てたのだと思う。

私は長い間、小説の森の話は大げさに描いているとばかり思っていたけれど、内子への近さは別にして、深い森と清冽な流れが作家の感性を育てたことが理解できた。行ってよかったと思う。

権威に惑わされることなく、自分のしたいことをたゆまずやり続けること。若い人に向けて放つ言葉はやはりその人となりをよく顕していると思った。大人が読んでも充分面白かったです。

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吾妻山の花と木

2013-08-15 | 山歩き

四国旅行は止めて、昨日は庄原の吾妻山に日帰り登山しました。目的は草原の夏の花。

涼しい風を期待しましたが、今の時期、どこも暑い。厳しい山歩きとなりました。

花の写真は縮尺まちまち、見苦しいかもしれませんがなにとぞお許しを。

ツリフネソウ

フウロソウ

カワラナデシコ

ウツギの仲間?

スイレンはたぶん観光用に植えたもの。池はたたら製鉄のための貯水池あと。

キセルアザミ

コバノギボウシ

コオニユリとキンミズヒキ

タムラソウ トゲがないので見分け容易

ボタンヅル。ドイツのハイデルベルクではボタンヅルを垣根に多用していた。寒い土地に咲く花と思われます。

マルバハキ? ハギは種類が多くて見分けにくい。

アキノタムラソウ

ウツボグサはもう終わり

だいぶ上がってきました。

ツリガネニンジン

ホツツジ

秋の気配

ビッチユウフウロ

ママコナは咲き始め

オオバギボウシは梅雨明けに咲く。暑さにぐったり。

ヤマアジサイ。花が終わってても頑張る。

ヨツバヒヨドリ?

比婆山連山とワレモコウ。山頂で大山が見えますかと聞かれたけど、めったに見られない。秋の台風の後とかには見られるかも。

リョウブの花がいい香りだって、初めて知った。

ネジバナは元宇品プリンスホテルの芝生にもある。

山も温暖化?

ヤマジノホトトギス

ウリハダカエデはたくさんあった。

オオハンゴンソウ。確か北米原産の寒いところに咲く花。繁殖力旺盛。

シモツケ


 

暑いけど花は頑張って咲いていました。行きは産直野菜を仕入れ、帰りはかんぽの郷庄原の日帰り入浴利用。

同じ広島県内だけど、登山口までは車で二時間半くらい、遠いです。 

コメント (2)
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