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「街場の戦争論」 内田樹

2015-03-13 | 読書


読みかけの本があるのについ買って、そして読んでしまった。心の中にわだかまり、うまく言葉にできなくてもどかしく思っている気持ちにうまく道筋を立ててくれる本。何よりも分かりやすい。

でも読後感はさわやかとかすっきりとかではなく、限りなく暗い気持ち。どうしたらいいのだろうという不安と焦燥。この本では分析は納得できることが多々あったけど、これからどうしたらいいのか、その答えは不十分。それは一人一人が自分の置かれた場所で考えるべきことかもしれない。

憲法の九条が、戦後日本の平和と繁栄を支えてきたか改めて思った。これからもこれを守っていくしかないのだと改めて思った。

戦争したいのは、世界で目立って立派な国に見せたいのは、半分はあの方の個人的趣味。あと半分はそうしないと経済が回って行かない日本の現状。

この本のどこをどう読んでも、これからは希望が見えない時代になるのだと思わされる。で、だからこそ私も肝が据わったかもしれない。うーーーむ、どうやってでも生き延びよう。

勇ましいスローガンなんかに騙されないで生きていこう。

この本は昨年の出版、しかし、パレスチナで日本がアメリカに加担すると必ずや日本人はテロの標的になるとある。不幸なことにその予想は当たってしまった。その部分を読んで慄然としてしまった。アメリカに追随するのはそろそろやめてもらいたいもの。それはなにも強国になるということではなく、原爆と原発、二つの災禍をこうむった国として、日本にしかできない平和貢献があるはず。しみじみとそう思った。

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