里山悠々録

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「曲がりネギ」を穫ってみる

2025年02月24日 | 畑:葉菜類

曲がりネギを穫ってみました。
当地方伝統の曲がりネギ風に仕上げてみようと12月に植え替えをしたもの。
当地方で言うところのいわゆる「ヤトイ」の作業を行ってから2ヵ月余り経過しました。


今作の長ネギは出だしは若干遅れたものの概ね想定通りに仕上がりほぼ満足していました。
但し、土寄せは限界に達しており、さらに軟白を完全にするのは難しくなっていました。
そこでより軟白を完全にするため、一部を昨年に引き続き曲がりネギ風にしてみようとした訳です。
本来の曲がりネギは軟白を始める時に「ヤトイ」の作業をするので、時期が遅くあくまでも曲がりネギ風です。
「ヤトイ」とは一度掘り上げてから斜めに寝かせて植え替える作業のことです。
2ヶ月余りの経過を見るために「ヤトイ」の作業時と現在の姿を比較してみました。
これが「ヤトイ」時のもの。手前が寝かせた側になります。


多少の角度のずれがありますが、これが現在。


寝かして植え替えたネギは生長するにつれて葉が垂直に立ち伸びてきます。
角度を変えて、これが「ヤトイ」時のもの。


これが現在。


さらに見る位置を変えてこれが「ヤトイ」時のもの。


これが現在。


ほぼ真横から見ると、これが「ヤトイ」時のもの。


これが現在。但し、見る位置が全く逆で寝かせたのが左側です。


このように生長するにしたがい次第に曲がりが付いてきます。
斜めに植えられているため土寄せは分岐部まで容易にでき軟白がやりやすい。
もっとも時期が遅く冬期間のためあまり伸びず、「ヤトイ」後の土寄せは一度で少ししただけです。
穫ってみました。


抜き取りは非常に簡単。長ネギよりも楽にできます。
本来の曲がりネギより曲がりの程度が少ない。やはり曲がりネギ風です。
「ヤトイ」によって根が切られ、しかも時期が遅いため生長は停滞してしまうようです。
太さも「ヤトイ」時と殆ど変わらず、場合によっては痩せたものもあるかもしれません。
しかし、土は分岐部までしっかり掛かっているため軟白だけは確実に進んでいるはずです。
こちらは長ネギ。


厳寒期でも成り行きに任せ特段の管理はしていません。
さすがに枯れ葉も目立っていますが、こちらは僅かずつながら茎は太っています。軟白は多少進むものの限界があります。
穫った曲がりネギの泥皮を剥いて調製してみます。


本来の曲がりネギから見ると曲がりが少なく綺麗とは言えませんが、それなりの仕上がりです。
軟白は確実で、長さも十分に確保されています。
但し、「ヤトイ」で生長が停止するためボリュームでは長ネギには劣ります。


当地方では曲がりネギは旨いネギとして評価されており、価格も長ネギよりやや高値で取引されることが多い。
「ヤトイ」で植え替えられた後、生長しながら曲がるときにストレスが掛かり、軟らかく甘味も増すと言われています。




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