里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

エンドウを水墨画で描く

2019年05月23日 | 水墨画:菜果
                     画仙紙 半切3/4
         
 
 サヤエンドウを水墨画で描きました。 
 6年ほど前、所属する社中の墨画展に掛軸として初めて出品したものです。
 作品名は「豌豆」。
 掛軸を描くとしたら、最初に描くのは、少々こだわりのある「サヤエンドウ」と決めていました。
 モチーフも1本のサヤエンドウが竹に絡みながら伸び、莢から花まで付けているところとほぼ考えていました。
 しかし、いざ描こうとしてサヤエンドウを観察すると、実に不思議な姿をしていることに改めて考えさせられました。
 親蔓に付く2枚の大きな葉、そこから伸びる巻き蔓には6枚の豆葉、そして花や莢の付き方も複雑です。
 力量が備わっていない身には無理がありましたが、何とか仕上げました。
 しばらくぶりに床の間に飾ってみましたが、稚拙さは否めません。
 
 
 写真もうまく撮れませんでした。
 下方の莢の付いている部分です。
 

最後の晩餐には迷いなくこれ

2019年05月22日 | 暮らし
 
 「あなたは最後の晩餐には何が食べたいですか」
 時として、問われるテーマです。
 私の場合は、大トロの寿司でもなく、霜降りのステーキでもなく、躊躇なく「サヤエンドウの玉子とじ」。
 旬のサヤエンドウの青々とした莢、なんとも言えない香りと玉子がマッチングし、これに勝るものなしです。
 
 
 時には自分自身でも作ります。
 たっぷりのサヤエンドウを使い、さっと水洗いし、少量のだし醤油で茹でながら玉子でとじます。たかが「サヤエンドウの玉子とじ」ですが、なかなか奥が深い。簡単な方法で短時間に作りますが、ベストに作るのは結構難しいものです。
 
 
 「サヤエンドウの玉子とじ」には少々思い入れがあります。
 半世紀あまりも前のこと、母が弁当のおかずにこれを持たせてくれたのでした。
 当時、おかずの材料などには相当苦労したはずです。
 玉子も貴重でした。よほどの時以外は食べられませんでした。自分の家でも鶏を飼っていましたが、それは売るためのものでした。それが、この時期、「サヤエンドウの玉子とじ」をおかずに入れてくれたのです。ほかには何もありません。単にご飯とこれだけです。
 しかし、以降、これ以上の旨い弁当にお目にかかっていません。
 弁当を食べる頃には、ご飯もおかずも冷たくなっているのに、なぜそんなに旨かったのか。普段、ひもじく、いつも腹を空かせていたので旨かっただけなのか。
 今、何度も「サヤエンドウの玉子とじ」を食べますが、お袋の「サヤエンドウの玉子とじ」のようにはいきません。
 それでも、何度食べても飽きないです。最後の晩餐にもこれを所望します。

雪害に耐えサヤエンドウが盛り

2019年05月21日 | 畑:豆類
 
 今日は予報どおり雨となりました。大雨の所もあるようですが、この辺りはちょうど田んぼにも畑にもいい雨となりました。
 写真は全て昨日のうちに撮っておいたものです。 
 サヤエンドウが収穫最盛期になっています。
 この辺りでは、三度豆と言うことが多いです。秋播き、春蒔き、夏播きの三度できるからですが、何といってもメインは秋播き。
 売られるときは、絹さやですか。
 

 4月10日の時ならぬ重い大雪で、折られたり倒されたりと散々でしたが、今は一見したところ何もなかったかのように勢いよく伸びています。
 
 
 中をよく見ると下の方が倒れているのが分ります。ですから竹支柱への絡まりが今ひとつで、上の方はテープで押さえています。折れたところはわき芽が上に伸びているので、もうよく分りません。
 

 大雪でやられた時には、ここまで回復するとは思っていませんでした。逞しさに感心するばかりです。もともと、それまで株の勢いが良かったので回復力があったということでしょう。
 これなら例年と変わらないくらい採れると思います。
 

 花の盛りは過ぎていますが、それでもまだまだ咲いています。背丈も目の高さまで来ています。
 

 ところで、私は野菜で嫌いなものは何もなく、好きなものを上げろと言われれば切りがないのですが、ただ一つだけと言われれば、このサヤエンドウです。
 ややマイナーなこの野菜をあげる人は珍しいかもしれません。
 それは、食べ物としてだけでなく、植物としての姿や莢を着けるまでの様子、連作を嫌う奥深さなど、色んな面からです。
 花もスイートピーにも似て実に綺麗です。
 
 
 赤花は特に綺麗で、私が白花でなく赤花を作っているのは、良く採れるからだけでなく花がいいこともあるかもしれません。

簡易な雨よけでトマトを植える

2019年05月20日 | トマト連続摘芯栽培
 
 トマトの苗を植付けました。
 花芽が硬く、茂りすぎを恐れてポットのまま1週間ほど置きました。
 最初の花が咲き始めになっているので、今がちょうど植え頃と思います。これ以上置くとポットが小さいので老化してしまいます。
 今年も連続摘芯栽培を行うつもりなので、経験上このくらいがいいと判断しました。連続摘芯栽培では実が多く着き、木に掛かる負担も大きくなるので、普通の1本仕立てよりは出だしの勢いをよく育てる必要があるようです。
 パイプハウスを解体した廃材を利用し、雨よけ用の支柱を立てていましたが、そこにポリを張っています。幅230センチ、厚さ0.03ミリのポリです。
 すでに誘引用の支柱も立てています。
 
 
 これだと高さが低いので、普通の1本仕立てだと花房が5、6段で支柱の先端についてしまいます。
 ホーラーで穴を開け、害虫予防の粒剤を施用します。
 
 
 品種はホーム桃太郎EX。
 最初の花が咲き始めました。どの株もほぼ揃っています。
 
 
 株間は50センチ弱。昨年より減らして13本にしました。
 
 
 植付け後、支柱に誘引します。
 
 
 私の場合、1段目の花房までは普通の1本仕立てと変わりません。最初から連続摘芯栽培をすると、この畝では花房が地べたについてしまいます。
 株によっては連続摘芯栽培をしないこともあります。それは第2花房が咲いた後、誘引する時に判断します。
 トマトの連続摘芯栽培は20年ほどやっていますが、昨年が一番の出来だったので、昨年のトマトのように作るのが今年の目標です。
 すでに昨年より1週間は遅れているので、1つの花房分くらいハンディがついてしまいましたが。

まだまだある里山の自然の恵み

2019年05月19日 | 山菜
 
 この季節はタラの芽やコシアブラなど山菜が沢山楽しめましたが、里山の自然の恵みはまだまだあります。
 
 野ゼリがいっぱい伸びていました。
 
 
 野ゼリは栽培セリに比べると香りの強さが段違いです。
 それが故に好みには個人差があるかもしれません。
 旬は過ぎていますが、あまりにうまそうなので少し採ってみました。
 お浸しと汁物に散らしていただきます。
 
 
 山ウドの天然物も出始めました。
 
 
 畑に栽培しているウドに比べると細く、ほとんど地上部に出ているので茎は青々しています。栽培ウドのようには利用しにくいのが難点ですが、香りが強く野性味たっぷりです。
 
 
 ふきも伸びてきました。採るにはもう少し太く伸びてからが良さそうですが、早く採っても別に悪くありません。
 
 
 店で売られている栽培ふきは太く長いですが、天然の水ぶきは小ぶりながら柔らかく香り満点です。
 
 
 これはウルイ。
 
 
 これは畑で栽培しているものですが、山には湿り気のあるところによく出ています。
主に茎、葉柄を食べます。味に癖がなくしゃきしゃきっとした食感があり、誰でもおいしく食べられます。
 そろそろ収穫は終わりになります。
 
 
 スーパーなどには伏せ込んで軟白したウルイを見かけるようになりました。
 ウルイの正式名はオオバギボウシですが、鑑賞用のギボウシは食用には向きません。
 時々、山で間違ってコバイケイソウを採り、食中毒になって話題になることがあります。
 
これは行者ニンニク。
 
 
 この辺りには、自然のものはありません。
 北海道以外では標高の高いところにあるようです。
 知人から株を数年前にいただいたものですが、なかなか株は大きくなりません。
 ニンニクと同じような香りがあり、滋養強壮に強い効果があるといわれていますが、実はまだ食べたことがありません。
 勉強不足なのですが、もうちょっと本数が増えないと食べるのはかわいそうです。