私はこの、歴史的な船に
乗船できて、不思議な運命を
感じました。
しかし、この驚くべき偶然に
反して、日本まで寝泊まりする
環境もすごいものでした。
… … …
船室は、広く板が敷き詰め
られていました。
一寸見ると体育館か
講堂の床のようです。
その広い床に、それぞれ
家族単位で輪になって座ります。
… … …
新京を無蓋貨車の汽車で
出発したときから葫蘆島の
収容所でも、床に家族で
座っていました。
そして、最後の船でも
床に座らせられました。
… … …
外から我々を見れば
引き揚げ日本人の難民群
だったのでしょうね…
やがて、船で初めての
食事時間がやって来ました。
その食事を見てまた、
ビックリしてしまいました。