■■【経済の読み方】何が起こった2016年6月を時系列に見る
世の中の動向は、アラカルト的に見ることも大切ですが、時系列的に見ると、また異なった面が見えてきます。
ここでは、これまでブログ掲載してきました内容を、月単位に、コンパクトにまとめてご紹介します。
※ 月により文字数が多くなりますと、分割掲載することがあります。
◆ 京都の夏は「はも」料理 2016/06/29
京都の人にとって、「はも」はなくてはならない食材と聞いています。しかし、関東ではあまりはもを食べる機会がなく、逆に関西に行ったときに、「はも」のお吸い物などで食すると、「京都の夏の味覚」を実感します。ふわふわした食感は、あまり類似食材がないだけに、京都の伝統を感じます。
ゆでた「はも」に梅肉を添えて食べる「はもおとし」は、梅の爽やかさと見た目の美しさに「これが京都!」と感じます。その「はもおとし」を京都市卸市場で、無料で振る舞われるといいますので、京都好きの私などは、誘われてしまいそうです。毎日100人限定で7月3日まで味わえます。
京都の「はも」は、徳島で水揚げされたものが多いようですが、青森が有名です。アナゴの仲間ですので、京都の人とは異なる食材としては、お寿司などで、意外と食していると思います。
ちなみに「はも」は「魚へんに豊」と書いて「鱧」という感じが使われます。少々、水を差すようですが、古名は「ハム」「ハミ」といい、蛇類の総称だそうです。何かで知ったのですが、全長2mにもなる大魚もいるそうです。 <映像>
◆ 今週一週間を見るポイント 2016/06/27
先週は、イギリスとEC離脱ニュースで、参院選も影が薄くなってしまうほどでした。それだけ影響が大きいことなのでしょう。いろいろな人が、いろいろな形でコメントしていますので、素人の私などの出る幕ではないので、控えることにします。
EC首脳会議が6月28日火曜日に予定されています。今後、ECとイギリスとの駆け引きが始まり、今のペースで行きますと、2年後には正式にイギリスが離脱することになるのでしょう。
外国為替市場も株式も、あまりに影響が顕著で、リーマンショックを超える変動さえもありました。グローバル経済への影響が大きく、アメリカの金利見直しはますます実施しづらくなってきました。そのような中、アメリカではGDP、個人所得・消費など重要数値が発表されますが、今回の発表はそれが加味されていませんので、なんとなく空虚な数値発表のように思えてしまいます。
同様に日本でも日銀短観、消費者動向、物価指数等々の重要な数値を含む発表が相次ぎますが、先週来の世の中の状況とはかけ離れた数値が出てくるのでしょう。参院選も自民党が過半数を超えるという予測も出てきていますが、勢いに乗りますと、与党やその周辺の政党で三分の二を超えるというようなことにもなりかねないかもしれません。今後の野党の結束の見直しなど、頑張り次第では、なんとかなるかもしれません。
6月26日(日)
国際:新パナマ運河開通
欧州:スペイン出直し総選挙
6月27日(月)
国際:国連事務総長、イスラエル首相と会談、テニスウィンブルドン選手権
日本:大相撲名古屋場所番付発表
6月28日(火)
日本:閣議
米国:GDP
欧州:EU首脳会議
6月29日(水)
国際:G20エネルギー担当相会合
日本:商業動態統計(経産省)、2015年国勢調査抽出速報集計結果発表
米国:個人所得・消費
6月30日(木)
日本:鉱工業生産・出荷・在庫指数(経産省)、住宅着工統計(国交省)
その他:フィリピン新大統領の就任式
7月1日(金)
日本:日銀短観、消費動向調査(内閣府)、全国消費者物価指数、家計調査・労働力調査(総務省)、有効求人倍率(厚労省)
米国:新車販売
欧州:ユーロ圏失業率
その他:中国製造業PMI
7月2日(土)
その他:オーストラリア総選挙
◆ ”真”のプロとセミプロの違いは何? 2016/06/21
「プロ」といいますと、大半の人が、プロ野球やサッカーJリーグを連想するかもしれません。
私の場合には、自分が40余年にもわたり経営コンサルタントという仕事をしてきました。ここ十年以上にわたり、若手経営コンサルタントの育成ということをライフワークとしてやってきています。
ただし、「若手」というのは、年齢的に若いというのではなく、経営コンサルタント歴が若いという意味です。経営コンサルタントというのはプロフェッショナルな職業です。年齢や学歴は関係ありません。経験に基づく実力や実績がモノを言う世界です。
近年、テレビ番組にプロと言われる人が出演し、お話をしてくれます。それが歴史や時事問題であることもあれば、経済に関する解説など、内容は様々です。私の場合には、自分が経営コンサルタントという仕事バカですので、この種の解説をしている人に、今回は話を限定したいと思います。
多くの場合、頭でっかちな、理屈っぽさが目立つように感じます。難しいことを、さらに難しく話しているように思えるのです。
一方で、難しいことをやさしく、わかりやすく話してくれる人もいます。
両者の違いは、「”真”のプロと”セミ”プロ」の違いなのではないかと考えます。
おそらく能力的には、両者は大差がないのではないでしょうか。しかし、自分の役割をキチンと理解しているかどうかが、その分水嶺でしょう。では、その分水嶺は何か、と考えたときに、「やさしく、わかりやすく伝える」ことに対する必死さの違いではないかと思います。
難しい事項をやさしく、わかりやすく話をすることの重要性が解らない出演者は、スタートの時点でプロではないと判断できます。
「どの様な言葉を、どの様に使うとわかりやすいですか」「どの様に表現したら理解してもらえるでしょうか」等々を相手の立場に立って追求する度合い、すなわち、それに対する必死な取り組み姿勢が、結果として差に繋がっているように思えます。
吉田松陰の言葉に、「至誠にして動かざるものは未だこれあらざるなり」という名言があります。松蔭は「取り組みの不充分さ」を指摘していると、多くの人は言葉として、抽象性をもった、観念的な指摘と解釈しているように思えます。
しかし、松蔭は、それだけではなく、取り組むための方法論の選択のあり方や取り組みの質の問題等々、視点を変えていろいろな角度から思考したり、方法論を替えてみたり、と、徹底的な追求をしなければいけないう指摘しているのです。
すなわち、工夫というようなテクニックな欠陥だけではなく、必死さが不足しているという指摘と考えます。私は、これを「必死差」という造語を用いて、若手経営コンサルタントの育成に今後も励んで行きたいと考えています。
◆ 今週一週間を見るポイント 2016/06/20
今週の注目点は、6月23日(木)の行われる、イギリスがEUに残留するのかどうかに関する国民投票の結果でしょう。EU残留を主張する議員が殺されるという凶悪犯罪があり、僅差の現況で投票に影響が出るのかどうか、同情票が集まるのか、逆に離脱派にプラスに働くのか、注目されます。
EU離脱となれば、それが世界経済に大きく影響を及ぼすといわれています。もし、かろうじて残留することになったとしても、EU残留メリットの大きいスコットランドで、独立問題の釜首が再び持ち上がってしまう心配もあります。
AIIB第1回年次総会が北京で2日間の日程で開催されます。中国の独壇場となる雰囲気が強烈に出るのか、インドや韓国などの顔が立つような発言で、それをカモフラージュするのか、見物です。
あまり目立たないところかもしれませんが、新パナマ運河が開通します。これにより物流時間の短縮が期待されます。因みに、この建設には日本の技術が貢献しています。
06月19日
日本:18歳選挙権施行
欧州:自動車F1欧州GP決勝
06月20日
日本:貿易統計(財務省)、コンビニ売上高
06月21日
日本:金融政策決定会合議事要旨(日銀)、粗鋼生産
06月22日
日本:参院選公示(投開票は7月10日)
06月23日
日本:沖縄慰霊の日、景気動向指数(内閣府)
欧州:EU残留を問う英国民投票
06月24日
日本:企業向けサービス価格指数、金融政策決定会合の主な意見(日銀)、3カ月天気予報(気象庁)
06月25日
国際:AIIB第1回年次総会開幕(26日まで)
日本:東北六魂祭(青森市、26日まで)
06月26日
国際:新パナマ運河開通
欧州:スペイン出直し総選挙
◆ イチローvsローズとアーロン 2016/06/18
イチロー選手が2016年6月15日に日米通算の安打数を4257本としました。賭博問題で永久追放処分を受けているピート・ローズの持つ大リーグ通算最多安打記録を、これからも上回り続けることになります。大リーグ通算3000本安打もターゲット圏内です。
球場の電光掲示板に、イチロー選手の日米通算安打数とローズ氏の通算安打数が紹介され、スタンドのファンが立ち上がって大きな歓声と拍手を送ったと報じられました。
本人は、「ここにゴールを設定したことはないので、実はそんなに大きなことという感じは全くしていない。何も大したことはない」と淡々と話したといいます。
それに対してピート・ローズは「高校時代のヒット数を加えた数字を計算に入れたヒット数と比べても意味がない」と、イチロー選手の偉業を認めようとしませんでした。
もちろん、イチロー選手の4257本というのは、彼の高校時代のヒット数が加算されているのではなく、日米におけるプロ野球でのヒット数です。アメリカ人特有のアイロニー(皮肉)表現であることは、アメリカ生活がなかがったり、アメリカ通と言われたりする人にはすぐにお解りであったと思います。すなわち、ローズは、日本のプロ野球を低く見ているのです。
王貞治氏が、ホームラン数でハンク・アーロンの記録を破り、756本という記録を残しています。その時に、ハンク・アーロンは、王氏に対して、絶大なる賛辞を送ったというエピソードが残されています。それに対して、王氏が「アメリカの球場の大きさと日本とは差がありますから・・・」というようなことをおっしゃっていました。
ローズの発言に対して、「日米を合わせた記録というところが難しい。だから、いつかアメリカで、ピート・ローズ氏の記録を抜く選手が出てきてほしいし、もっと言えば日本だけでローズ氏の記録を抜くことが、おそらくいちばん難しい記録だと思うので、これを誰かにやってほしい。」とイチロー選手は述べたそうです。
イチロー選手も、本当は王氏と同様に、余計なことを言わないで、心からでローズをたたえたかったのでしょうが、ローズ発言で上述のような表現になってしまったのだと思います。首位打者を3回獲得したり、最優秀選手の栄誉に輝いたりしているローズですイチロー選手は「日米」、メジャーリーグの最多安打記録は、ローズであることには変わりがないのです。器の小ささを露呈してしまいましたね。晩年、野球賭博問題を起こすなど、意志薄弱な面を持っていたのかもしれません。 <映像>
◆ 今週一週間を見るポイント 2016/06/13
広島の被爆者らが四国電力伊方原発の運転差し止めを求めていますが、訴訟の第1回口頭弁論が、13日広島地裁で開かれます。電力不足と、万一事故が起きたときに、半島先端の住民の避難の問題との板挟みです。
どの様な司法判断が下されるのでしょうか。人権が優先されるべきと、私は考えます。
今週は、ドイツ首相が中国を訪問します。前回の訪問では、中国側に聞き心地の良いことを発言し、日本人の気持ちを逆なでしましたが、領土問題で理不尽なことをしていることについて、厳しく追及して欲しい。しかし、ドイツにとっては遠隔地の出来事ゆえ、あまりにも淡泊すぎる対応です。
アメリカでは、利上げが話題になるFOMCですが、今回は見送られる公算が強いです。次の関心は、「いつ」実施されるかですが、そこまでの言及はないでしょう。
6月12日(日)
欧州:ドイツ首相訪中
6月13日(月)
日本:法人企業景気予測調査(財務省・内閣府)、榊原定征経団連会長会見
6月14日(火)
日本:鉱工業生産・出荷・在庫指数確報(経産省)
米国:FOMC(15日まで)、ゲーム見本市E3開幕
6月15日(水)
日本:訪日外国人数(日本政府観光局)
米国:FOMC最終日
その他:台湾前総統香港講演
6月16日(木)
日本:黒田東彦日銀総裁会見(日銀)
米国:経常収支、CPI
6月17日(金)
日本:月例経済報告(内閣府)、閣議
米国:住宅着工件数
6月18日(土)
※ 現在、手元にご紹介する情報がなく、ご不便をおかけします。
◆ 今週一週間を見るポイント 2016/06/06
消費税増税が平成31年10月に再延期されました。与党はアベノミクスに対して強気ですが、野党はアベノミクスの失敗だと主張しています。増税再延期は、海外からは厳しい批判の声が上がっています。日本の財政赤字解消、景気浮揚策などは、不充分と言わざるを得ません。
そのような中、景気ウォッチャー調査が発表されますが、数値と実感との乖離は否めません。安倍首相は、自分の政策批判をかわすために、自分に都合の良い数値を強調していますが、国民目線から見ていません。
アメリカでは、イエレンFRB議長の講演がありますが、雇用統計の悪化で利上げ再延期を言わざるを得ないでしょう。安倍首相同様苦しい発言ですね。
中国では、天安門事件から27年を迎えます。CPI・PPIとともに、貿易統計数値が発表されます。相変わらずの低迷なのか、多少でも改善の兆しが見えるのか、知りたいです。
イギリスではエリザベス女王の90歳公式誕生日を土曜日に迎えます。EU離脱を問う選挙など、いろいろな問題を抱えているイギリスです。アメリカの大統領選挙と共に、この問題は世界中から注目を浴びています。
◆ ウナギやクロマグロがワシントン条約で規制されるか 2016/06/01
2016年9月に、南アフリカでワシントン条約の会合が3年ぶりに開催されます。日本人の代表的な食文化に関わることですので、ウナギやマグロの規制には関心が高いです。この会合で審議されるためには、4月下旬までに規制提案が加盟各国から出されなければなりません。しかし、今回は提案が見送られることになりました。
さりとて、ウナギやマグロの資源が改善したわけではないので、安心することはできません。
例えばクロマグロですが、世界における総消費量の8割を占めるといわれています。中国など新興国の食文化の変化で需要は益々高くなるでしょう。
ワシントン条約によりますと、国際的な商業取引を規制するためのルールですので、規制対象は、国際取引に関してです。日本が捕獲しているクロマグロは太平洋からで、多くが日本の漁船によって、日本の経済水域でとられています。それを国際取引に出すのではなく、日本国内で消費されるので、現状ではこれを規制することはできないからです。
しかし、資源保護という観点で、それに抵触するようになれば、将来、この条約が変更されて、規制されることになりかねません。また、北アフリカ沖などの海外からの輸入は国際取引の対象です。資源保護を勘案して、食べ過ぎないようにできる限り我慢しましょう。
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