けい先生のつぼにくる話

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桂枝加龍骨牡蠣湯(貞淑すぎても火遊びが過ぎても起きる婦人科疾患、そして空振りがちな男性にも使う漢方薬)

2019-04-20 07:23:32 | 漢方アメリカOnline

最近、桂枝加龍骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)を処方する患者さんが急に増えました。

以前は、流産や掻爬で子宮や婦人科系臓器にダメージを受けた女性に処方をしておりました。
たとえば、初産がとても難産で婦人科系に負担をかけてしまって、第2子不妊症のようなときにもつかいました。

もちろん、実際に肉体にダメージを受けていなくとも、精神的な負担が長く続いたり、ここ一番の大勝負にいつも身を晒して、緊張の極に達している女性にも使われます。これは、この漢方薬の成分が、芯から気を落ち着ける作用があることから処方されるわけです。

そして、「室女病」にも使えるたいへん良い漢方薬です。
室女病とは何でしょう。。12年前にこんな記事を書いていましたのでご参考になさってください。
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/ff7dad2c5ecc848134b45d0b22234fbe

健康な女性が尼さんのような生活をしていると、パートナーの方とともに自然に発散されていかなければいけない婦人科系の熱気というか陽の気がこもって起きてしまう諸症状があります。そして尼さんとは全く逆に派手に遊んでいるご婦人は、ある意味必要以上の刺激が加わっていることにより同じく発散できない熱気とか陽気的なものがこもって、健康な尼さんのそれと同じような症状が起きることがあるというお話です。

さて、ここ数年、この桂枝加龍骨牡蠣湯を男性に使うことが大変多くなりました。
これはいわゆる男性の性科学の分野で使われることが多くなってきたということです。

漢方薬を性科学の分野に限定して検索をしますと、出てくる出てくる、、シカやオットセイの陰部や、異常に高い朝鮮人参、馬の心臓、怪しいキノコ類、どう見てもおかしなネーミングで使用者をだましているとしか思えない商品の紹介がたくさん出てきます。そして、その中のほとんどは、伝統的な漢方医学の聖典には名前が載っていないものがほとんどです。

しかも、ほとんどが単品、その一種類を飲ませるようになっていて、これはそれが本物で、体質が合えば一時的には効果があるかもしれませんが、体質が合わなければ、高血圧やショック症状、長期服用では頭が禿げてしまったり、糖尿病の原因を作ったりしてしまうものが見られます。

伝統的な漢方薬の良いところは、単品ではなく方剤といって、いく種類かの漢方薬を絶妙な割合で混合されているところにあります。その処方は100年1000年単位で使われていて、安全で効果のあるというのが漢方薬たるゆえんです。

桂枝加龍骨牡蠣湯はバイアグラとして使われるのですか?と聞かれることがあります。
これはイコールバイアグラとは言えません。バイアグラは本人の関心無関心に関係なく効果が出る西洋薬です。
桂枝加龍骨牡蠣湯はむしろ、大いにその気はあるが、その気がありすぎて気があがってしまい、慌ててしまい、パートナーの方にこバカにされるのを恐れるあまり、「あれ?おかしいなあ。。」ということにならないように心を落ち着けてくれる漢方薬です。また、ダメージを受けた子宮及びその付属臓器を癒すということは、当然男性の場合にも骨盤内の大事な臓器器官類の巡りをよくしてくれるので、実際の性科学的な効果があるわけです。そういう意味では、前立腺や痔などの手術の後に飲むのよよいでしょう。治癒が早まります。

もちろん桂枝加龍骨牡蠣湯はバイアグラ的な性科学の分野だけではありません。
たとえば、社運を賭けた大プレゼンテーションの時などに、これを飲みますと、上記のとおり、「必要以上の精神的な力みが取れて、気が丹田に自然に落ちて、落ち着きを保ちながら煩雑で緊張しやすい場面を処理するときに向いている薬です。

その絶妙な人体の上下のバランスが保たれているので、夜は夜で大事な場面にて的確な行動と実績を残すことができるとういう寸法です。まちがってもプレゼンの時に夜の作用が起きて大変なことになったりは致しません。
これが漢方医学の妙味であります。

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