前回、がんの原因は内的要因、つまり細胞が分裂する際にある確率でコピーミスが起こり、それを修復できないまま生育してしまった細胞のある種のものががんになるとすると、がんの発生は一定の確率で起こるはずと書きました。
しかし上図に示すように、この50年ぐらい多くの種類のがん死亡者率が増加しています。この図は国立がんセンターの資料からとったものですが、男性の部位別の10万人あたりの死亡者数の年次推移を示しています。これを見ますと、胃がんはほぼ横ばいか若干減少していますが、その他のがんは年々増加しています。(女性は出していませんが、ほぼ同じグラフになっています)
この50年で変わってきていることを考えると、年齢構成が第一にあげられます。つまり現在よく言われているように、高齢化が進んでいるのです。同じがんセンターの資料の中に、年齢層別がん死亡者数の年次経過が出ていますが、(どうもこのブログ中にうまく画像入れる手法がわからず、少し勉強します)40歳台までは非常に少なく、この50年でほとんど増加もしていません。ところが50歳代以後、特に60歳台よりうえでは、この30年ぐらいは年々増加しています。
そこで、年齢調整をしたグラフ、つまりすべての年次で1985年の人口構成と同じように死亡者数を調整したものが出ています。このグラフでは、胃がんは明らかに減少しており、肺がんで顕著なのですが、最近の10年ぐらいは減少傾向になっています。たぶん検診による早期発見とがん治療法が進んできたためと考えられます。
グラフを示さずに述べているので、信頼度が低いかもしれませんが、医療の進歩よりも高齢化の進み方が速く、そのためみかけのがん死亡者率が増えているといえます。
老化が進むと、前回述べた遺伝子の異常の修復能力が落ちてきます。遺伝的にがんにかかりやすいというのも、この修復力が弱い性質が遺伝してしまうといわれています。
以上の結果から、がんの原因は老化であるとまでは言えませんが、がんによる死者数が1位になっている原因は、高齢化であるといってもよいのではないでしょうか。
しかし上図に示すように、この50年ぐらい多くの種類のがん死亡者率が増加しています。この図は国立がんセンターの資料からとったものですが、男性の部位別の10万人あたりの死亡者数の年次推移を示しています。これを見ますと、胃がんはほぼ横ばいか若干減少していますが、その他のがんは年々増加しています。(女性は出していませんが、ほぼ同じグラフになっています)
この50年で変わってきていることを考えると、年齢構成が第一にあげられます。つまり現在よく言われているように、高齢化が進んでいるのです。同じがんセンターの資料の中に、年齢層別がん死亡者数の年次経過が出ていますが、(どうもこのブログ中にうまく画像入れる手法がわからず、少し勉強します)40歳台までは非常に少なく、この50年でほとんど増加もしていません。ところが50歳代以後、特に60歳台よりうえでは、この30年ぐらいは年々増加しています。
そこで、年齢調整をしたグラフ、つまりすべての年次で1985年の人口構成と同じように死亡者数を調整したものが出ています。このグラフでは、胃がんは明らかに減少しており、肺がんで顕著なのですが、最近の10年ぐらいは減少傾向になっています。たぶん検診による早期発見とがん治療法が進んできたためと考えられます。
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老化が進むと、前回述べた遺伝子の異常の修復能力が落ちてきます。遺伝的にがんにかかりやすいというのも、この修復力が弱い性質が遺伝してしまうといわれています。
以上の結果から、がんの原因は老化であるとまでは言えませんが、がんによる死者数が1位になっている原因は、高齢化であるといってもよいのではないでしょうか。