自治医科大学などの研究グループは、ガンの攻撃力を高めた免疫細胞で血液のガンである急性リンパ性白血病の重症患者を治療する臨床試験を2017年度から始めると発表しました。
これは遺伝子を改変したT細胞を使う方法で、「CRA遺伝子療法」と呼ばれ海外の臨床試験では次世代のガン治療法として高い治療効果が報告されています。このCRA遺伝子療法については、あまり細かいところはよく分かりません。いろいろ試みられている、免疫療法の一つですが、患者から取り出した免疫細胞を大量に増やし患者に戻すという基本は変わらないようです。
しかしガン細胞には、この免疫細胞の攻撃を防ぐ、あるいは弱めてしまうシステムが備わっているため、それほどはっきりした効果が出ていないようです。そこでこの治療法では、取り出した患者の免疫細胞、特にT細胞に遺伝子を導入しこのガン細胞の持つ免疫防御システムを無効にしようというものです。
この実際的な部分は、ガン細胞が免疫から逃れるメカニズム自身が非常に複雑ですので、詳細は省略しますというより私もよく理解できていません。
まず患者から取り出した免疫細胞をIL-2存在下で培養し十分活性化します。このT細胞にCAR(キメラ抗原受容体)と呼ばれる遺伝子を導入し、大量に培養するわけです。このCRA遺伝子は、腫瘍抗原を認識し、そのシグナルを直接T細胞に伝達するため、ガン細胞の持つ抑制システムを解除できることになるようです。
このガン細胞を直接攻撃できる大量培養したT細胞を患者に戻すわけですが、その前に患者に免疫抑制剤を投与して、患者自身のT細胞を減少させておくことがより効果を増すようです。
この治療方法による臨床試験は、医薬品医療機器総合機構が計画を承認し、自治医科大学病院など6施設で4月以降に臨床試験を始めるようです。
CRA遺伝子治療は、米国での複数の臨床試験で、急性リンパ性白血病の7~9割で、白血病細胞がほとんど消える状態になったとされています。一方で発熱や血圧低下の副作用も報告されており、今回は副作用を抑える薬も併用するようです。
今回の臨床試験の意義は、白血病の再発患者など従来の治療法が行えない重症患者が対象という点です。実際には患者から免疫細胞を採取し、遺伝子導入し大量培養後また患者に戻すという、かなりしっかりした設備でないと行えないたぶん相当高額な治療ですが、もしこれで良い結果が出れば、当然他のガンにも応用できる部分があり、今後の応用も含めて期待したいものです。
これは遺伝子を改変したT細胞を使う方法で、「CRA遺伝子療法」と呼ばれ海外の臨床試験では次世代のガン治療法として高い治療効果が報告されています。このCRA遺伝子療法については、あまり細かいところはよく分かりません。いろいろ試みられている、免疫療法の一つですが、患者から取り出した免疫細胞を大量に増やし患者に戻すという基本は変わらないようです。
しかしガン細胞には、この免疫細胞の攻撃を防ぐ、あるいは弱めてしまうシステムが備わっているため、それほどはっきりした効果が出ていないようです。そこでこの治療法では、取り出した患者の免疫細胞、特にT細胞に遺伝子を導入しこのガン細胞の持つ免疫防御システムを無効にしようというものです。
この実際的な部分は、ガン細胞が免疫から逃れるメカニズム自身が非常に複雑ですので、詳細は省略しますというより私もよく理解できていません。
まず患者から取り出した免疫細胞をIL-2存在下で培養し十分活性化します。このT細胞にCAR(キメラ抗原受容体)と呼ばれる遺伝子を導入し、大量に培養するわけです。このCRA遺伝子は、腫瘍抗原を認識し、そのシグナルを直接T細胞に伝達するため、ガン細胞の持つ抑制システムを解除できることになるようです。
このガン細胞を直接攻撃できる大量培養したT細胞を患者に戻すわけですが、その前に患者に免疫抑制剤を投与して、患者自身のT細胞を減少させておくことがより効果を増すようです。
この治療方法による臨床試験は、医薬品医療機器総合機構が計画を承認し、自治医科大学病院など6施設で4月以降に臨床試験を始めるようです。
CRA遺伝子治療は、米国での複数の臨床試験で、急性リンパ性白血病の7~9割で、白血病細胞がほとんど消える状態になったとされています。一方で発熱や血圧低下の副作用も報告されており、今回は副作用を抑える薬も併用するようです。
今回の臨床試験の意義は、白血病の再発患者など従来の治療法が行えない重症患者が対象という点です。実際には患者から免疫細胞を採取し、遺伝子導入し大量培養後また患者に戻すという、かなりしっかりした設備でないと行えないたぶん相当高額な治療ですが、もしこれで良い結果が出れば、当然他のガンにも応用できる部分があり、今後の応用も含めて期待したいものです。