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間近に迫る「2025年問題」を解決する手段はあるのか

2023-02-25 10:52:21 | 時事
最近「2025年問題」という言葉をよく聞きますが、私も含めた団塊の世代が75歳以上となり、社会保障費が増大するという問題です。

私は76歳になり団塊の世代の最初の方ですが、単に同世代の人口が多いだけではなく、社会や文化を塗り替えてきたという実感があります。学生時代は学生運動やヒッピーという自由な生き方をし、40歳前後でバブルの甘い汁を吸いつくして過ごしてきました。

高度経済成長期に日本を若者社会に変えたという気はしますが、それほど「我々が社会を動かしている」という感覚はなかったような気がします。

余談ですが、現在の「漫画文化」を創り出したのは我々団塊の世代だと思っています。大学生なのに電車の中で漫画を読んでいるという批判を受けながら、漫画を子供の読むものからひとつの文化まで育て上げてきたと感じています。

結局団塊の世代は、好きなように生きてきたあるいは好きなように生きてこられた世代といえるのかもしれません。

現在社会の中核を占める人々は、バブル崩壊以降に少年期や青年期を送ってきた世代です。とりわけ50代に差し掛かった就職氷河期世代以降は、長期不況が日常の風景であり社会や経済が右肩上がりに成長する姿をイメージすることすら難しいのかもしれません。

確かに世代間ギャップは存在しますが、団塊の世代はリタイア後に莫大な社会保障負担を押し付けてくると映っているのでしょうか。こうした団塊の世代によって「2025年問題」が実際に起こるのか、興味深い調査結果が出ています。

団塊の世代は「介護予防行動」をしているようです。介護予防は一般の生活者にとっては比較的新しい考え方で、現在の80歳以上ではそうした考え方はなく、漠然とした健康不安の中で75歳以上となり、転倒などの要因によって要介護になりました。

しかし団塊の世代に介護予防行動について聞いたところ、認知症予防や身体介護予防など何らかの予防行動を実際に行っているという割合が、団塊の世代の70代で91%にも上りました。

2025年問題は、団塊の世代が上の世代と同じ割合で要介護となるという前提で計算すると、社会保障費が膨大になって財政が破たんしかねないと行政やメディアによって力説されたものです。

本当に団塊の世代の介護予防行動で要介護者が減るかは分かりませんが、それ以前と異なり意識が変わっていることは確かといえそうです。

この介護予防行動にはそれなりの「消費」が必要となりますので、単なる「社会保障費の受益者」から新たな「消費者」への転換が起こり団塊の世代としての活躍が期待されるのではないでしょうか。

私の私見ではありますが、「新しい老人」として団塊の世代はある程度のポテンシャルがあり、2025年問題はそれほど気にすることではないと思っています。


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