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罹ると怖い「夏型過敏性肺炎」

2019-09-01 10:24:59 | 健康・医療
日本人の死亡原因の上位である肺炎は、ほとんどが65歳以上の高齢者で、その多くは誤嚥性肺炎であることから、この病気の予防に関する情報が数多く出ています。

しかし高齢者が警戒すべき肺炎はこれだけではなく、なじみは無いがかかると怖い肺炎があるようです。夏が来るたびに夏風邪にかかるという人は、夏型過敏性肺炎を疑うべきかもしれません。

これは湿度・気温の高くなる時期に日陰の畳やカーペット裏で繁殖するトリコスポロンというカビによって引き起こされます。その症状はしつこい咳や微熱、息苦しさを特徴として、カビが減る秋口には収まることが多いようです。

さらに夏場にエアコンを使うことで、内部にいたカビが吹きだされて同様の症状になる、換気装置関連過敏性肺炎というものもあります。夏風邪だからすぐ治ると放置しておくと、肺胞の組織に致命的なダメージをもたらし肺機能の低下につながりかねません。

雨具や靴に吹きかけておくと雨滴をはじいてくれる防水スプレーがありますが、便利だから使い過ぎては、フッ素樹脂など防水材の成分が気管支から肺へと入り込んで、肺に炎症を起こすこともあります。

さらにカビ取りスプレーでも同じようなリスクがあり、必ず換気しながら使わないと肺へのダメージがあります。私はあまり気にせずに使っていますが、やはり窓やドアを開けて十分に換気をして、長時間使い続けないような対応が必要なようです。

肥満気味で喉にも余分な脂肪がついていると、呼吸時の空気の通り道が狭くなってしまいます。そして睡眠時に舌の緊張が取れて喉に落ち込むと、さらに狭くなり閉塞してしまい呼吸が一時的に止まります。

これが睡眠時無呼吸症候群ですが、これには肺炎の合併症が多いと指摘されています。息を吸うときには胸腔の陰圧によって、鼻から肺へ空気が取り込まれます。

しかし無呼吸があると閉塞しているため、陰圧が胃の内容物を胸へと引き上げて胃食道逆流を起こすのです。さらに胸腔陰圧が高まった場合には、喉の周囲の唾液や貯留物を、気管支や肺に吸引しやすくなると考えられています。

高齢者がより注意したいのがサルコペニア肥満で、これは加齢に伴って生じる筋量・筋力の低下のことを指します。サルコペニア肥満は、筋肉が少ない一方で体脂肪率が高い状態を指しますが、これは肺炎を起こしやすい体質と言えるようです。

以上のように特に高齢者の肺炎について書いてきましたが、いったんかかると肺機能の低下などいろいろ重篤な病気につながるようです。なかなか予防は難しいようですが、肺を動かす筋肉の運動などやってみようかと思っています。


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