ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

睡眠負債と病気発症のリスク

2018-07-01 10:45:51 | 健康・医療
睡眠については5月にもこのブログで取り上げましたが、私は夜寝るというのが割と好きで、ベッドに入ってネコを触りながら横になるとなぜかほっとして幸せな気分になります。

このところ(もう10年ぐらいですが)寝る前に軽く酒を飲みますので、かなり寝つきはよく、すぐ寝入ってしまいますのでほんの短い時間ですが、楽しみの一つといってよいのかもしれません。

さてここでは「睡眠負債」の話ですが、わずかな睡眠不足がまるで借金のようにじわじわ積み重なることを言います。睡眠不足というと、通常イメージするのは1日3時間睡眠などの極端な例ではないでしょうか。もちろんこのような睡眠不足によってストレスや疲労がたまり、生活の質が低下するだけでなく、さまざまな病気のリスクが高まることは確かです。

ところが1日6時間程度眠り、自分では睡眠に問題がないと思っている人でも、実は僅か睡眠が足りておらず、そのわずかな睡眠不足の影響がまるで借金(負債)のように蓄積することが分かってきました。

今睡眠を研究する専門家たちは、この蓄積する睡眠不足を「睡眠負債」と名付け、対策の重要性を指摘しています。睡眠負債がたまっていると、自分では気が付かないうちに仕事や家事のパフォーマンスが落ちてしまったり、命にかかわるような病気のリスクが高まってしまったりする可能性があるようです。

日本人の睡眠時間に関する国の調査によると、睡眠時間が6時間以下の人は2008年には全体の3割未満でした。しかし2015年のデータでは4割近くに急増し、逆に7時間以上の人は大幅に減りました(34.5%→26.5%)。

最近の研究で、睡眠負債はガンや認知症など、さまざまな病のリスクを高めていることも分かってきました。

東北大学が女性2万3995人を7年間追跡し、睡眠時間と乳ガンの発症リスクの関係を調べた研究では、平均睡眠時間が6時間以下の人は、7時間寝ている人に対して乳ガンのリスクがおよそ1.6倍になることが分かりました。

もう一つ注目されているのが、睡眠負債と認知症のリスクの関係です。スタンフォード大学の研究チームは、マウスを使った実験で、睡眠中にアミロイドベータと呼ばれる脳のいわばごみが排出されることを突き止めました。

アミロイドベータは、認知症の最大の原因であるアルツハイマー病の原因物質といわれており、発症の20~30年前から蓄積すると言われています。つまり、働き盛りの時期に十分睡眠をとっていないと、数十年先に認知症になるリスクを高める可能性があるのです。

こういったデータだけではあまり確かなことは言えませんが、時間があればゆっくり寝ておくことは良いことのようです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿