ごっとさんのブログ

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ニコチンに感染抑制効果

2020-05-01 10:27:24 | 
ニコチンで新型コロナウイルスへの感染を抑制できる可能性があるとする、フランスの最新の研究結果が発表されました。

新型コロナウイルス感染症の予防や治療にニコチンが利用できるかどうかを調べる臨床試験がフランスで開始される予定のようです。

タレントの志村けんさんが新型コロナによる肺炎で死亡されてから、本人が元ヘビースモカーであったことより、喫煙が新型コロナを重症化するという論調が目立ちました。実際に新型コロナの危険を抑えるために、禁煙すべきという記事が何件も出ていました。

私はこういった記事を見ても、ありそうなことだと感じるだけで、禁煙する気はありませんでしたが、若干嫌な気分になっていました。

今回の研究結果は、パリにあるピティエ・サルペトリエール病院の研究チームが、新型コロナ患者343人とより軽症の感染者139人を対象に実施した調査に基づきます。

調査の結果、調査対象者における喫煙者の割合が、フランスの一般人口の喫煙率約35%に比べて低いことが分かりました。研究チームによると、これらの患者のうち喫煙者はわずか5%しかいなかったとしています。

先月発表された医学誌によると、中国では感染者1000人中の喫煙者の割合が12.6%であることが示唆されていますが、これは中国の一般人口の習慣的喫煙者の割合は28%とこれよりもはるかに低くなっています。今回の研究もこれに同調する結果となっています。

研究チームによれば、今回の研究ではニコチンが細胞受容体に付着することで、ウイルスが細胞に侵入して体内で拡散するのを阻止する可能性があるとする説を提唱しています。

研究チームは現在更なる臨床試験を実施するために、フランス保健当局からの承認を待っているところです。

この研究結果について専門家らは、今後さらに研究を重ねる必要があるため、現段階では新型コロナウイルスに対する予防措置として喫煙習慣を身につけたり、皮膚からニコチンを吸収させるニコチンパッチを使用したりするのは推奨されないと注意を促しています。

かなり毒性も強いニコチンが治療薬になるとは考えられませんが、もしウイルスの増殖を抑制する作用があれば、もっと毒性の低い薬物が見つかる可能性はありそうです。

従来こういった喫煙を擁護するような研究結果は、大多数の嫌煙グループによって排除されてきました。アメリカでの大規模疫学研究で、受動喫煙を否定する論文などは完全に無視されています。

やはり新型コロナに関しては、こういった結果でもニュースになるだけの大きなことかもしれません。私にとってはなかなか良い傾向と喜んでいます。


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