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食道ガンの生存率の最新情報

2024-02-25 10:32:29 | 健康・医療
このところ色々なガンを取り上げていますが、知人でも時々聞くのが食道ガンです。かみさんのお父さんも食道ガンで亡くなっていますが、あまり予後が良くないガンと言えるようです。

食道ガンの進行度による分類(ステージ)のしかたは色々ありますが、日本では0〜Ⅳ期まで5段階の病期に分けてとらえるのが一般的です。

ガンの進み具合は、大きく3つの要因に分けてとらえることができます。これら3つの要因を組みあわせて、日本独自の「食道がんの病期分類」が定められています。まず壁深達度という食道壁のどこまでガンが達しているかの分類です。

これはガンがごく小さく、原発巣として認められないT0から、ガンが食道周囲臓器に浸潤しているT4まで6段階に分類されています。次がリンパ節転移の状況です。

食道の周りにはたくさんのリンパ節があり、原発巣の近くにあるリンパ節(領域リンパ節)への転移の有無や個数を見ます。領域リンパ節への転移のないN0から7個以上の転移があるN3まで4段階に分類されます。

3つ目が遠隔転移の有無で、食道に隣接しない臓器や、ガンから離れたところにあるリンパ節にがんが転移しているかどうかを見ます。これも遠隔転移なしのM0から遠隔リンパ節転移または遠隔臓器に転移があるM1bまで3段階に分類されています。

早期ガンといわれるのは、深さが粘膜内に留まり転移もない0期(ステージ0)に限られ、Ⅱ期以降は進行ガンとされます。食道ガンの標準的な治療法は、手術療法、化学療法、放射線療法、内視鏡治療の4つです。

どの治療法が適しているかは、病期などを目安に判断していきます。ガンの治療は、病巣を取り除いたり放射線や抗ガン剤でガン細胞を死滅させたりするのが基本です。食道ガンの場合ひとつの方法だけでなく、いくつかの方法を組みあわせて進めることがよくあります。

これを集学的治療と言い、ある治療法の弱点を別の治療法で補うことで、より高い治療効果を得ることが目的です。通常の医療機関で行われている標準的な治療は、上記の組わせとなります。

ガンは完全に治ったという意味の「治癒」という言葉を使いにくく、治療後に生きている人がどれくらいいるかという「生存率」で示します。

2014年に日本食道学会の治療成績によると、外科手術後の生存率は1年88.2%、2年75.5%、5年59.3%となっており、5年生存率は6割近くに上ります。診断や治療法、術後管理の進歩などもあり、近年食道ガンの生存率は大きく向上しているようです。

たとえ進行ガンと診断されても、適切な治療法を行うことで希望は持てると言える時代になったような気がします。


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