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脳梗塞のリスクが大きい「隠れ心房細動」

2021-10-13 10:01:04 | 健康・医療
かなり前になりますが、安いスマートウオッチを購入し、その色々な機能についてはこのブログでも紹介しました。

値段の割には血圧や脈拍数、運動数や睡眠状態などを測定できたのですが、肝心の時計が狂ってしまい現在は血圧をたまに測る程度でほとんど使っていません。

最近心房細動が脳梗塞の最大のリスクファクターとなることが分かってきました。例えば75歳未満の他に病気がない人でも、心房細動があると年間2%程度の人に脳梗塞が起こるといわれています。

75歳以上で糖尿病、心不全、高血圧すべてに既往がある場合は、心房細動があると脳梗塞の発症率は年間18%にも上がるとされています。心房細動の問題点は、いわゆる「隠れ心房細動」があるところです。

特に心房細動初期には、発作性心房細動といって「時々脈が不規則になるが、ほとんどの時間は正常」ということが良く起こるようです。この隠れ心房細動の脳梗塞発症のリスクは、ずっと心房細動になっている人とあまり変わらないといわれています。

これまで隠れ心房細動を見つけるには、何日も心電図を付けているしかなかったため、心房細動の見逃しが問題になっていました。ところが最近は私の購入したようなスマートウオッチやアップルウオッチのようなデバイスに脈波測定機能が付いてきたのです。

例えばアップルウオッチは、光電容積脈波法(PPG)という技術を使って、脈拍数を調べています。また側面に指をあてることで、簡単な心電図波形を測定することもできます。

PPGは体に照らされたLEDライトの散乱をセンサーで感知して、どれくらいの光が体の仲を透過したかを経時的に調べる技術です。PPGという技術は、日常的に装着しているだけで脈拍数を測定できるため、医療機器程の精度が無くても心房細動をより多く拾い上げることができる可能性があります。

精度の点でも最近の報告ではPPGによる脈拍数の測定により、心房細動を感度95%、特異度98%で見つけることができると報告されています。これらデバイスの一部はすでにアメリカなどでは医療機器として認可も受けています。

日常的に使用しているものから大規模なデータを収集し、それを実際に利用者に還元していくという形でのビッグデータの利用がすでに始まっています。このような新しい技術は、医療へのアクセスを向上させ健康を改善させる可能性を秘めているようです。

私もアップルウオッチを買おうか検討していたのですが、健康のためというよりは色々な情報が取れるおもちゃとしては面白そうな気がしています。

ただしアップルウオッチなどはスマフォとの連携が必要なようで、こだわりのガラケー世代としてはやや悩んでいるところです。


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