ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

認知症と間違えられる高齢者の疾患

2022-01-07 10:26:34 | 健康・医療
私の周りには過去認知症が割と多く、女房の両親や私の母も歳をとってから発症してしまいました。

在宅介護もしていましたので、認知症の症状はよく見ていましたが、それでも認知症の判断は難しいようです。症状としては認知症のようですが、実は高齢者が発症しやすい精神疾患も多く、こちらは正しい治療をすれば改善することが多いようです。

高齢になると多くの喪失体験といった環境要因や加齢による神経系の劣化、思考や感情のコントロールに関わる神経伝達物質や脳内ホルモンの分泌が低下したり、服薬なども精神疾患の発症リスクを高めています。

こういった物の中に「意識障害」があり、意識がもうろうとして思考力や判断力が鈍ってきます。この状態になると自分がいるところが分からなくなる、幻覚が出て突然叫び出すなどの認知症でも見られる症状が出ることがあります。

やはり大切なのは認知症であっても他の病気であっても、本人が生活に支障をきたし、家族がフォローに困るような症状はほっておかないことです。認知症以外であれば、適切な治療を受けることで劇的な症状の改善が見込まれます。

その代表的なものが「譫妄(せんもう)」ですが、術後や薬剤の影響などで出現する急性の浅い精神障害です。一過性のものですが、時間や場所の認識が混乱する見当識障害や幻覚など、認知症とよく似た症状が出現します。

受け答えが鈍くなることや、家の中を歩き回ったり無意味な行動や作業を繰り返すこともあります。認知症との差は症状が少しずつ出るのではなく、急に現れた場合は譫妄である可能性が高いといえます。

譫妄はしっかりした専門家に診断してもらうことで、確実に治療できる病気といえます。次が「うつ病」ですが、これは気分障害に分類されることからも分かるように、気分の落ち込みとそれに伴う不眠や食欲不振、集中力の低下などが代表的な症状です。

気分の落ち込みや興味や喜びの喪失がベースにあり、反応が鈍くなったり活動性が落ちたりすることから、認知機能の低下と受け取られ間違えられることがあります。

うつ病の場合は時間や場所等周囲の状況まで分からくなることはありませんので、しっかり診断し治療することで改善します。

実際は認知症の初期症状のひとつにうつ状態があり、両者の見分けがつきにくかったり、うつ病から認知症に移行したりすることも多く、なかなか診断は難しいようです。その他「妄想性障害」もその症状が認知症と区別がつきにくいようです。

このように認知症と区別がしにくい病気は多いのですが、かなりの部分は認知症も発症してしまうケースが多いようで、なかなか改善することが難しい状況と言えるようです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿