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ガンの標準治療とそれ以外の選択肢

2022-01-06 10:25:17 | 健康・医療
近年ガンは治る病気となり、膵臓ガンなど一部のガンを除いて10年生存率もかなり高くなってきました。

ガンの治療法は明らかに進歩しているのですが、医師や研究者は生存年数が2年伸びたことを進展したといい、患者は完治することを望んでいますのでまだ解離があるといえるようです。

皮膚ガンの専門家がガン治療の標準ガイドラインについて解説していますが、やはり私の考えるガン治療とはやや見方が異なっています。

ガン治療の基本は、手術、放射線、抗ガン剤の三つですが、最近ではガン免疫療法が加わり4本の柱を中心とした治療となっています。それでも日本は明らかに手術の占める割合が多く、手術で切除可能なガンであれば部位に関係なくほぼ100%手術をします。

海外ではこの手術比率が50%程度まで下がっており、手術という患者に負担の大きい治療を避ける動きが出ているようです。

確かに手術によってガン細胞をすべて除去してしまえば完治するケースは多いのですが、例えば前立腺ガンなど術後にQOLが低下し日常生活に支障をきたす例などもあるようです。本当に手術が必要なガンかどうかを見極めず、とりあえず取ってしまうという手術偏重の治療法は見直すべきと考えています。

さてここではガンといってもさまざまな種類があり、それぞれ治療法が異なっているとしています。例えば皮膚ガンでは、胃ガンや乳ガンとは全く違う抗がん剤を使います。ここでも従来からの抗ガン剤を部位別に適用するという流れは変えるべきと思っています。

ガンは遺伝子変異による細胞の病気と定義されていますが、どの遺伝子が変異したかは個々で異なっている可能性は高いと思われます。つまり同じ肺ガンであっても、Aさんの肺ガンとBさんの肺ガンでは異なる病気と考えるべきでしょう。

同じ抗ガン剤治療をしても、Aさんには効果が出てBさんには効かないということが出てくるわけです。ただし現在ではすべてのガンに対して遺伝子検査をすることはできませんので、やむを得ない部分があることは確かです。

しかし現在のガン治療のガイドラインはしっかりしているため、医師はこのガイドラインから外れた治療をしないというのも問題のような気がします。

そのためガンゲノム医療が進んでいるにもかかわらず、この治療がガイドラインに沿った治療で効果が無かった患者にのみ適用されているようです。ガンゲノム医療は、胃ガンや皮膚ガンなどガンができた臓器に関係なく、その患者のガンがもつ特徴に合わせた治療法と言えます。

まだこの治療のための分子標的薬の種類も少なく、高価であるという問題点はありますが、こういった治療法が早く標準治療に組み込まれることを願っています。


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