ごっとさんのブログ

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新型コロナウイルス治療薬

2020-02-28 10:15:37 | 
相変わらず新型コロナウイルスで大騒ぎしており、政府はこの対策として、時差出勤、テレワーク、休校、イベントの縮小や延期など、「やれることは何でもやる」という方針のようです。

私にはほとんど関係ないと思っていましたが、今習っている音楽教室が2週間休校となり、それなりに影響が出てきました。

この予防法としてのワクチン開発には1年以上かかるようですので、治療薬が出ないかに焦点は移っているようです。

ただ薬の研究をやっていた経験からは、これしか患者がおらずしかも重症化する人が少ない状況では、探索するのは非常に難しい気がします。たぶん中国くらいの患者がいれば、それなりの臨床試験ができますが、日本では困難でしょう。

それでもインフルエンザ治療薬の一種である「アビガン」という薬が注目されています。

この薬はかなり以前開発されたものですが、動物実験の段階で胎児に奇形が生じる催奇形性の可能性が認められ、「新型インフルエンザ感染症」でかつ「他のインフルエンザ薬が効果不十分」の場合と条件が付けられていました。

つまり許可されてはいるものの市販されていませんので、現実的な用途は「イザ」というときの政府備蓄用のみとなっています。2017年に200万人分の備蓄が決まっており、これが今回の新型コロナに有効ではないかという事になったようです。

これは中国での治療薬の臨床試験の結果、アビガンが良い効果が出たと報道されたことによります。

このアビガンが注目されたのは今回だけではなく、2014年に西アフリカを中心に流行したエボラ出血熱に対する治療薬として期待され、アメリカペンタゴンもエボラに効く可能性のある治療薬として発表されました。

実際ギニアでは数百人のエボラ患者に投与する臨床試験が実施されました。実際にエボラ患者に投与されて完治した人も出たようです。

中国では当然アビガンという名前ではありませんが、いわばこれのジェネリックに相当する薬を急場をしのぐ薬として生産されるようです。また韓国でもアビガンの日本からの輸入を検討していると明らかにしています。

日本でも政府の推奨により、今後臨床研究による投与が本格化し、アビガンの増産を求める方針となっています。現段階でアビガンがコロナウイルスに有効であるという確実なデータは無いという慎重な姿勢を見せています。

それでも最悪のシナリオで数万人の感染者も予測される中で、アビガンの存在は、「治療薬がある」という安心感につながるのではないかと考えられます。

現状では全く治療薬がないため、「効くかもしれない薬がある」で十分なのかもしれません。


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