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治療代数百万円高額ガン治療の実際の効果

2024-09-26 10:32:19 | 健康・医療
私は2年ほど前「75歳医療からの卒業」という本を出しました。

簡単に言えば高齢者になると身体のあちこちが傷んできますが、これは治すことはできないのであきらめて医師にかかるのはやめようという内容です。実際私も77歳になりましたが、肺気腫の吸入薬をもらいに月1回クリニックに行っていますので、なかなか卒業は難しいものです。

ただ私はガンになっても治療はせず、痛み止めぐらいにしようと思っていますので、ガン検診は一切行っていません。国立がんセンターの推計によると、生涯のうち日本人の2人に1人が何らかのガンになるとされています。

ガンには正常細胞の偶然の遺伝子異常によるものも多く、いくら日ごろから健康に気を付けてもいてもなる人は発症してしまうというのがガンの本質のようです。

70代の人のスマホ保有率が80%を超えている今、患者は新聞や雑誌などよりも、まずネットで情報収集をしています。しかしネットから得られるガンの情報には、危ういものが多いようです。

またガン治療や抗ガン剤にまつわる従来からの悪いイメージも問題をこじらせてしまっているようです。こうした医療への不信感とも相まって、もっと楽ですごい効果を謳う療法に簡単に吸い寄せられてしまうのかもしれません。

ガン関連の健康情報の中には「免疫力アップ」とうたっているものがよくあります。ガン免疫療法と呼ばれる治療法で、患者の血液から採取した免疫細胞を培養、活性化し、再び患者の体内に戻すというもので、1クール100〜400万円ほどの費用が掛かる高額治療です。

ただしこれもほぼ医学的な根拠のない治療法と言えるとしています。本当に効果と安全性が証明されたガン免疫療法は、ほんの10年ぐらい前に出てきたばかりです。

保険が適用される標準的な治療法よりも、高価な代替治療法や先進治療の方が治療効果があるのではというイメージを素朴に抱いてしまう患者も多いようです。ガンの治療には大きく分けて「標準治療」とそれ以外の「未承認治療」があります。

治療効果が公的に認められた標準治療は、もちろん健康保険が使え、また高額医療制度なども適用されるため、元の治療原価より遥かに低い金額で治療できます。これには標準治療という言葉のイメージもあるのかもしれません。

つまり「並み」の治療法なのではないかと勘違いしてしまいがちなのです。もともと開発にかかった原価を考えたら、標準治療に使われる抗ガン剤のほうが、よほどお金がかかっていると言えます。

結局ガンを発症したら、自由診療など気にせず標準治療を受けるのが、最も効果は高いと言えることは確かでしょう。

ただ私のように高齢者になれば、体への負担の大きい標準治療を受けても放置しても、寿命はさほど変わらないのではと思っています。


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