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人類が現代社会で幸せになれない理由

2025-01-22 14:33:43 | その他
このところブロ グの更新ができなかったのですが、編集画面にログインできなかったのです。色々再登録などしてやっとこの画面にたどり着きました。10日ぶりぐらいの更新となります。 

私は基本的に考古学など過去のことを研究する学問には興味がありません。生命の進化は好きなのですが、それがいつ頃であっても現在の理解に繋がらないような気もします。人類の歴史を紐解くことで現在を理解しようとする学問は、進化人類学と呼ばれています。

ところがこの学問は評判が悪く、根拠のない偏見を偽りの学説を通じて正当化する魂胆だと非難されることが多いといいます。私は進化人類学を批判したりしませんが、なるほどなと表面だけで通り過ぎているのかもしれません。

人類の進化の歴史に関して、検証するのはほぼ不可能だがもっともらしく聞こえる説を唱えて、たとえば女性は靴を買うのが好きで、男性はサッカー観戦を好む理由を説明します。

女性は太古の昔から木の実や果実を集めてきたので、小さくてカラフルなものを見つけて家に持ち帰るのが好きな一方で、男性は狩りに出なければならず、肉体的な争いに慣れていたため戦いそして勝つことに無限の魅力を感じるといったことです。

進化が人間の身体形態を変えたと同じように、心理の形成にも影響した事実は否定できません。進化心理学とは、進化理論を駆使しながら人間の心理を理解しようとする試みです。

進化がどのように、どの程度人間の考え方感じ方、知覚と行動の仕方に影響してきたかを知ろうとし、過去を知ることで今日を学ぶものです。その際どのような環境条件で進化が起こったのか知ることがとても重要になります。

心を環境にうまく合わせられない最たる例として、砂糖に対する欲求を挙げることができます。炭水化物の不足が続く限り、この性質は有益です。砂糖に対する欲求があるおかげで、重要なエネルギー源を活用できます。

しかしそのような適応環境を離れ、スーパーやコンビニで際限なく糖分を調達できるようになった瞬間、この欲求が問題に変わりました。飢えの時期に備えてできるだけ多くのエネルギーを摂取しておくという進化特性を、意図的に制限しなければならなくなりました。

残念ながら、人間の心理には先祖代々受け継いできた性質が大量に備わっています。そのような性質によって、現代社会はますます相性の悪い環境になりつつあるため、遥か昔に獲得した本能、考え方、行動などを多大な犠牲を払って抑圧しなければなりません。

自制する必要が増し、文化に対する不快感が広がります。文化が物質的な困窮をなくす代わりに、ヒトに認知的な規律に満ちた生き方を強いるからです。

こういったことがタイトルの幸せになれないに繋がるようですが、こういった見方もできる程度のことかもしれません。


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