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ガン10年生存率を発表

2020-03-29 10:23:45 | その他
全国ガンセンター協議会は、2003〜06年にガンと診断された人の10年後の生存率を発表しました。

大腸や胃などガン全体で57.2%で、昨年調査した2002〜05年の結果(56.4%)より0.8ポイント改善しました。

部位別では前立腺は100%に近かったのですが、膵臓では5.3%と最も低い値でした。なおこの組織(全がん協会)は国立ガン研究センターを中心に日本の中核的なガン専門医療施設が、ガンの予防・診断・治療などの向上に資することを目指して1973年に設立されました。

現在では全国のガン専門医療機関32施設が加盟するネットワークとして活動しています。10年生存率の公表は今年で5回目で、全がん協会加盟の19施設、約8万人分の患者情報を分析しました。

部位別では前立腺ガン(97.8%)、乳ガン(85.9%)、甲状腺ガン(84.1%)が高く、胆嚢胆道ガン(18.0%)、肝臓ガン(15.6%)、膵臓ガン(5.3%)が低い結果となりました。

10年生存率をめぐっては、初公表した1999〜2002年の53.9%から毎年改善しています。今回分析した千葉県がんセンター研究所は、ガン患者が増えるなか、医療技術の進歩が生存率の延長に着実に結びついていると推察しています。

ただ私は、この程度の伸びはガンの早期発見が進んだためで、完全な治癒率はそれほど上がっていないような気もします。ただガン患者の高齢化も進んでいますので、10年という期間は患者の寿命との関連もありなかなか難しいところです。

また2009〜11年に診断された人の5年生存率について、全国32施設、約14万人分の患者の情報を分析したところ、昨年より0.5ポイント改善して68.4%でした。部位別では前立腺ガンが100%、乳ガンと甲状腺ガンが90%を超えましたが、胆嚢胆道ガン、膵臓ガンは30%未満でした。

ガンの生存率は、ガンと診断された患者が一定期間生存する割合で、治療効果を判定する指標となります。ガン以外の病気や事故によって亡くなる割合を取り除いた「相対生存率」が主に使われています。

治癒の目安とされる5年生存率のほか、治療成績の良いガンでは長期に再発などを見る必要があり、10年生存率が重要な目安となっています。従来5年生存率でいろいろ議論されていましたが、これは手術での取り残しなどの技術的な問題を見る指標といえます。

わずかなガン細胞が残ってしまうと、2,3年で再発しますので、5年生存すれば、最初の治療が成功といえるわけです。

現在ではこの手術によるガン細胞の完全除去がほぼ可能となってきましたので、次の転移・再発を見るために10年生存率が重要となっているようです。


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