ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
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コエンザイムQ10に加齢臭を抑える効果

2017-04-20 10:44:46 | 化学
疲労回復や老化防止などの効果があるとして、サプリメントや化粧品などに含まれているコエンザイムQ10に、加齢臭を抑える効果があることを資生堂が初めて発見しました。

このコエンザイムQ10の歴史はかなり古く、50年以上前にK社が発酵法という微生物が生産するものを取り出し、医薬品として販売していました。この物質は化学名をユビキノンといい、多くの微生物が持つ一連の化合物の一種で、油脂というよりワックスに近いような非常に親油性の高いものです。

そのため生産性も低く精製にも手間がかかるため、かなり高価なものとなっていました。当然この時期には研究する人もほとんどおらず、その効果なども全く分かっていませんでした。

ところが30年ぐらい前にN社がこの化学合成法を開発し、かなり安くQ10ができるようになったのです。N社はこのサンプルを多くの研究機関に提供し、その効果の検証を依頼し、同時に健康食品としての開発を行いました。

この成果としてQ10ブームのような現象が起きたのです。私の友人にN社でQ10の開発をやっている者がおり、ソフトカプセルになったQ10をかなり多く貰いました。友人は当時色々発表されていた効能を説明し、ぜひ飲むように勧めてくれました。

ただQ10は分子量も大きく腸での吸収性があまり良くないので、油の多いものを食べたとき一緒に飲むと良いということでした。しばらく忘れていたのですが、思い出して夜寝る前に飲んでみました。

私は比較的寝つきの良い方なのですが、その日はベッドに入っても寝付けず眠るまでにかなり時間がかかってしまいました。そこで友人に電話し、夜飲んだら眠れなくなったことを話したところ、Q10の作用にそういった覚せい作用もあるので朝飲むように言われました。

飲めばある程度は吸収され、あまり望まし作用ではなかったのですが、生理作用があることもわかりましたので、その後しばらく朝飲んでみましたが、あまり効果を感じることがなく止めてしまいました。こういうことがあり、一大ブームになりなんにでもQ10入りが流行りましたが、その効果は疑っています。

今回の資生堂は、65~74歳の女性にQ10を100ミリグラム毎日摂取してもらい、加齢臭の原因物質で肌から放出されるノネナールの濃度を4週間後に測定しました。その結果濃度は摂取前と比べ2~3割減少したということです。

これにより臭いを体内から抑えることができるとしていますが、被験者も6人と少なく、この程度の減少で効果があるかわかりませんが、また新たなQ10ブームが来るのかもしれません。

乳児にはちみつは危険 これは常識か

2017-04-19 11:12:27 | 健康・医療
東京都で、離乳食としてはちみつを与えられていた生後6か月の男の子が乳児ボツリヌス症で死亡したというニューが出ていました。

東京都の発表によれば、この男の子は今年1月から、ジュースに市販のはちみつを混ぜたものを1日平均2回ほど与えられており、2月半ばに咳などの症状が出て、3月末死亡したということです。

乳児は腸内細菌叢が未発達なため、ボツリヌス菌が口から入った場合繁殖を防ぐことができません。はちみつがいけないことは母子手帳にも記載されていますし、今ではこれが常識とされているようです。しかし母子手帳をそれほどしっかり読んでいない人や、医療機関や乳幼児健診で必ず教えてくれるわけでもないので、知らない人はいてもおかしくはないような気もします。

実際にレシピの投稿サイトでは、はちみつを使った離乳食が載せられていたりしているようです。

ボツリヌス菌は通常の土壌中には多数存在しているものですが、ある種の条件で植物の実のような芽胞という形態をとっています。これは加熱にはかなり安定で通常の調理では死滅させることはできないようです。

芽胞が乳児の体内に入ると、発芽しボツリヌス毒素を作るとされています。このボツリヌス毒素は非常に強く、60Kgのヒトでも0.9マイクログラムで死に至ると言われており、最強の部類に入るほど強いものです。

そのため戦争中は生物兵器として研究がすすめられたこともあり、現在ではテロリストによる使用が懸念されているようです。このボツリヌス症が乳児に特有であるのは、乳児は腸内細菌叢が未発達であることに加え、消化管が短いことから、成人では上部消化管で不活性化されしまうことに対し乳児では腸階まで届いてしまい、そこで発芽するためと考えられています。

私は40年前に子育てをしたのですが、乳児にはちみつを与えてはいけないということは全く知りませんでした。その当時はまだよく分かっていなかったのかもしれませんが、なんとなく離乳食にははちみつが良いような感じすらあります。はちみつと同様に黒糖にもボツリヌスの芽胞が入っている可能性もあるようです。

こういったことは年寄りが知っていてもあまり意味はないのですが、これからお母さんになるような世代には常識として広まって欲しいものです。

サクラの木とアレロパシー

2017-04-18 11:06:40 | 自然
そろそろサクラの時期も終わりとなってきました。

私は先週ちょうど満開かちらほら散り始めた時期に、隣の市の運動公園というかなり広い公園のあちこちと、その前に流れる川の土手に約1キロにわたってきれいな桜並木がある所に行ってきました。

かなり広い駐車場があるのですが、全く空きがなくしばらく駐車場内に車を止めて、空きを待ちながらサクラを眺める程度でした。このとき駐車場の看板に桜の木の下には、ほとんど雑草は生えてこず、これをアレロパシーと呼ぶというような記載を見つけました。

このこと自体私は初めて聞いたことで、桜の木の下に雑草が生えにくいということすら知りませんでした。

帰ってから早速このアレロパシーについて調べたところいろいろ面白いことが分かりました。まずアレロパシーの定義としては、植物が持っている天然の化学物質が、他の植物・昆虫・微生物などに阻害や促進など何らかの作用を及ぼす現象とされています。

これで家の庭の雑草が色々なものが交じらずに種類ごとにまとまるかの説明がついた気がします。

先ほどの桜の例では、クマリンという物質が葉に含まれており、それが地上に落ちて他の植物を阻害しているようです。このクマリンはやや専門的に言えばラクトンといわれる仲間で、桜餅を食べたときの芳香は主にこのクマリンによるものです。このように食べているものですから当然毒性はほとんどありませんが、他の植物の生育を抑制する作用があるというのは面白いものです。

このアレロパシーの強い植物としてはセイダカアワダチソウという帰化植物が有名なようです。これはアメリカ原産で、明治末期に持ち込まれた様ですが、非常に繁殖力のつよいススキなども排除し、全国に広がっています。最盛期には非常に大きくなり問題であったようですが、現在では養分の問題や自分自身にアレロパシーが作用し通所の雑草となっているようです。

現在我が家の庭では紫色のハナダイコンが半分近くを占め、その反対側に白いハナニラが咲いています。これがうまくすみ分けているのもアレロパシーという現象で説明がつくような気がします。そのほか生垣とした常盤万作も赤い短冊のような花が満開ですが、思ったほどきれいではありません。

この時期は家の周りを歩いてどんな花が咲いているかを探していますが、薄紫のスミレが何株か咲いています。やはりこの時期はこういったいろいろな花を楽しめる良い時期といえるようです。

煙草1日30本で白血病リスク2倍に

2017-04-17 11:06:16 | 煙草
国立がん研究センターは、煙草を1日30本以上吸う人は、吸わない人と比べ急性骨髄性白血病になるリスクが2倍になると発表しました。

喫煙者の中でも一日30本以上吸うとなるとかなりのヘビースモーカーといえますが、単なる喫煙者と非喫煙者では有意差が出なかったのかもしれません。しかしニュースではこう発表されても、事実としては喫煙者のリスクは2倍高いとして残っていくのでしょう。

もともと海外では、喫煙がこのタイプの白血病のリスクを高めると報告されていますが、日本人でも当てはまることが今回の大規模調査で初めて裏付けられたとしています。

具体的な方法としては、10府県の40~69歳の男女約10万人を対象に、2012年までの平均18年を追跡調査しました。その結果このタイプの白血病になった90人(男55人、女35人)の年齢の偏りなどを調整し、発症リスクを算出しました。

しかし18年もの長期ですと、途中で禁煙した人や本数が変わった人など出てくるはずで、この辺りはどう調整するのか実際の処理に興味があります。せっかくこれだけの大規模調査を行ったわけですので、他の項目例えば肥満度を表すBMIとの関連などで集計すれば、面白い結果が出たのではないかと思っています。

発症率が10万人当たり90人というのは、肺ガンの死亡率が10万人当たり130人程度となっていますので、白血病の発症率としては妥当なところかもしれません。しかし発症者数があまりにも少なく、例えば喫煙者が30%として3万人となりますので、29,960は白血病にならなかったということになります。

こういった疫学調査で、それほど多くない病気の場合やむを得ないのですが、0.1%程度の発症率では、大部分の人はその病気にかからないことになります。そのうちの0.1%に何か意味を持たせようとすること自体無理なような気がしています。

しかしこの調査自体が禁煙活動の一環かもしれませんので、吸わない人に比べ30本以上吸う人は2.2倍のリスクが高くなったということになるのでしょう。なお女性は喫煙者が少なかったことから、はっきりした結果は出なかったようです。

私はもともとガンは自然発生するもので、外的要因はほとんどないと考えていますので、今回の結果はうまく好ましい数字が出るように、いろいろ苦労したのだろう程度に思っています。しかしどうせやるなら、発症率もより高い糖尿病と肥満の疫学調査などをやって欲しいものです。

変な発熱をしました

2017-04-16 11:10:10 | 日記
昨年も夕方になると37℃台の熱が出るということが合ったのですが、どうも原因がよく分かりません。

木曜日はテニスのレッスンだったのですが、どうもテニスエルボーらしい痛みが取れませんでした。ここで無理をしてやってひどくなると、痛みが取れるまでかなりかかりますので、かみさんだけやって私はクラブハウスでタブレットやったり、一番うまいクラスのレッスンを見たりしていました。

ところが中なのにかなり寒く感じていました。どうもこれが良くなかったのかもしれません。夜食を食べてから帰りましたが、特に食欲ないということありませんでした。風呂であったまってから寝るつもりで、ゆっくり風呂に入りましたが、足先が冷えてしまいなかなか寝付けませんでした。

次の日の朝はおかゆを食べて寝ましたが、それほど気分が悪いという程ではありませんでした。昨年こういった症状が出たとき、行きつけのクリニックに行ったところ、いろいろ検査をしてX線で肺に影が見つかり、肺炎という診断でした。

今回もそういった可能性があると怖いので、クリニックに行ってみました。ここではX線だけではなく心電図まで取りましたが、特に異常は見つかりませんでした。念のためと抗生物質を出してもらい帰ってきました。

実は土曜日に定例麻雀が入っていたのですが、この状態では何時間も麻雀をやる気力がわいてこず、延期のお願いのメール出しました。土曜日は朝起きたときからやや調子が悪く、麻雀を延期したのは正解でした。それでも昼にご飯を食べてから寝たら、かなりすっきりしたので、今この入力をやっています。

昨年はこの肺炎という診断は抗生物質を飲むことで、簡単に良くなったのですが、そのすぐ後に咳喘息というのを発症してしまいました。これはアレルギー疾患の様で、熱が出たりはしないのですが、咳がひどく特に夜ベッドに入るとかなりの時間咳が出てしまいます。

今回の発熱は原因がよく分からないのですが、たぶん2,3日すればよくなりそうな気がします。しかし私にとって怖いのは咳喘息で、熱が下がってからこういった症状が出ないことを祈っています。