ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

理由なく起こる動悸は心臓からの緊急通報

2019-05-21 10:29:03 | 健康・医療
「胸が早鐘を打つ」という言い回しは、緊急事態を知らせる鐘を乱打するように、心臓がどきどきすることのたとえとして使われます。

極度の緊張や驚きなど心臓の鼓動が早まるのは正常な体の反応です。特に理由がないのに心臓が「早鐘を打つ」ようなことがあったら、それは心臓からの緊急通報かもしれないようで、その裏に何らかの病気が隠れている可能性があるようです。

一般に言う「動悸」は、心拍(脈拍)が速くなることを指し、心臓が強く脈動することを指す人もいますが、速くなる感じというのが本来の意味です。

この原因の最も多いのが「心房細動」で、不整脈の一種です。これは心臓上部の心房が痙攣するように激しく動き、その影響で血液をヒト全身に送り出す心室の拍動も速くなります。通常は50~100/分の心拍数が、100/分を超えることが多くなります。

心房細動が起こると、動悸のほかに胸の違和感、めまい、脱力感、呼吸のしにくさなどを感じることもあるようです。心房細動は、不整脈としては脈が飛ぶ「期外収縮」に次いで頻度が高く、コモンディシーズ(ありふれた病気)として知られています。

罹患率は、日本人全体で1~1.5%ですが、80歳以上の高齢者に限ると5~8%となり、加齢によって増えるため「老人病」と言えるかもしれません。しかし加齢だけが影響するわけではなく、高血圧、心不全、冠動脈疾患、心臓弁膜症、呼吸器疾患、甲状腺機能亢進症などの基礎疾患が存在するとより大きく関与しています。

このうち影響が大きいのは心不全なのですが、数としては高血圧によるものが最も多くなります。こういった基礎疾患が隠れている場合が多いため、頻繁に動悸が起きるようであれば、循環器内科の病院または診療所を受診するのが良いようです。

ただし直接大きな病院を受診すると、高額な初診料を請求されることがありますので、まずはかかりつけの医院や地域の診療所で紹介状を作製してもらうことが良いようです。

心房細動は、心電図によって確定診断されます。持続性あるいは慢性であれば、頻度が高いので12誘導心電図で十分診断できます。しかし発作性(一過性)に出現する心房細動は、24時間ホルダー心電図という方法があります。

それでも1か月に数回程度ではこの方法でも難しいのですが、新しい心電図も開発されており対応可能となっているようです。

私は定期健康診断で心電図を測定していますが、これではなかなか重い基礎疾患は見つからないようです。それでも何かの症状がでるまでは、気休め程度の健康診断で十分な気がしています。

昔のギター仲間との合宿

2019-05-20 14:51:22 | 音楽
毎年やっています大学時代のギター同好会の仲間のギター合宿を、昨日から山中湖で行い先ほど帰ってきました。

このようにギターを持ち寄って合奏をやり、宴会をして次の日ゴルフに行くというパターンになってからもう30年ぐらいになりますので、良く続いているものだと思います。同級生ですから全員70歳を超えているのに、一人もかけることもないというのも大したものだと思っています。

今年から新たなメンバーのS君が加わりました。彼は就職してから海外生活が長かったようで、世話係のYくんが探し出してくれました。もう卒業して50年もたつのに、当時の同学年のギター部員11名が全員そろうというのもすごいものです。

さすがにS君はもうギターから離れており、今回は聴くだけになり、H君はもともと録音および撮影係りに徹していましたので、9人がギターを持って集まりました。

集合時間の2時には全員集まり、久しぶりの色々な話題で盛り上がりましたが、幹事のO君の一声で練習を始めました。

課題曲は3重奏が2曲でしたが、1曲は昔やったことがあり比較的合わせやすい曲でしたので、もう1曲のやや難しい曲のパート練習から始めました。私の担当パートはそれほど難しくなく、皆ある程度は練習してきているはずですが、やはり合わせるというのはそれなりに難しく、何回か合わせなおしました。

その後全員で合わせましたが、とにかく間違えないように音を出すのがやっとで、強弱や音質などとても手が回らず、最後まで弾けるようになるまで結構かかりました。

それでも何とか2曲演奏できるようになり、録音して聞いてみるとかなりひどいところはありますが今回はこれで仕上がったことにしました。これに3時間ぐらいかかりましたが、皆指が痛くなり一休みしました。

この時私はO君との2重奏を合わせてみましたが、非常に難しく掛け合いがなかなかうまくいきません。結局今回はあきらめることにして皆の前での演奏は取りやめにしました。

その後T君のギターとY君のキーボードの2重奏を聞き、最後がA君のギターソロとなりました。Y君は毎回このために新しい曲を1年かけて練習しているようで、良い演奏かどうかは別にしてすごい努力だと思います。

その後庭でバーベキューの夕食を摂りましたが、かなり寒く皆火の回り集まって食べていました。話題として車をいつまで運転するかなど、いろいろ面白い話が出てきました。

食べ終わってから我々はいつものメンバーで麻雀を半荘2回し、1回はS君も入って盛り上がりました。

明日ゴルフですので、早めに休みましたが、心配した雨もひどくはなさそうでした。多分来年はまたここでやりそうですが、できる限り続けたいと思っています。

臓器の隙間に潜伏する「間質性炎症」

2019-05-19 10:08:12 | 健康・医療
少し前にある芸能人が「消化管間質腫瘍」という聴き慣れない病名で亡くなりました。

この「間質」とは、体内のあらゆる器官や臓器の隙間を埋めている組織のことで、それぞれの器官や臓器を支える役割を担っています。

一般的に胃ガンや大腸ガンなどの消化器系ガンは、臓器の表面を覆う上皮(粘膜)細胞がガン化することで発症しますが、消化管間質腫瘍は上皮ではなく、その下層にあり消化管を動かす働きを持つ「カハール介在細胞」という特殊な間質細胞が悪性腫瘍に変化して起こります。

これは自覚症状に乏しく、患者が異変に気づきにくく、医師にとっても上皮にできるガンに比べ間質の壁の中にできる間質性ガンでは、同じ検査を行っても診断が難しいようです。

例えば加齢とともに増加する前立腺肥大や膀胱炎などと間違いやすいのが「間質性膀胱炎」です。通常の膀胱炎や過活動膀胱の症状と非常に近いため混同されやすいのですが、間質性膀胱炎の場合は、細菌を抑える抗生物質を処方されてもほとんど効かず、なかなか治りません。

一般的な膀胱炎は尿道から細菌が侵入し繁殖することで起こるので、抗生物質が有効ですが、間質性膀胱炎は細菌ではなく粘膜下層の間質に尿が染み込むことで生じます。診断がつかずに何年も膀胱炎の治療をして初めて間質性膀胱炎とわかった患者もいるようです。

間質性膀胱炎は進行すると間質が線維化し、膀胱が委縮してしまいます。生理食塩水を注入して委縮した膀胱を拡張させる手術しか治療法はありません。

尿をろ過する働きを持つ腎臓にも「間質性腎炎」があります。一般的な腎炎が糸球体(血液をろ過するフィルターの役割を担う組織)に炎症が起きて発症するのに対し、間質性腎炎は糸球体以外に炎症が起きます。

自覚症状がないまま進行することが多く、ほとんどは健康診断などで腎機能の低下を指摘されて初めて発覚します。放置すると慢性腎不全を引き起こし、人工透析を余儀なくされこともあるようです。

これは抗菌剤や非ステロイド系消炎鎮痛剤などの副作用で起こる薬剤性の疾患と思われていましたが、薬剤性以外にも原因不明の間質性腎炎もあることが分かってきました。

このような間質性炎症は、どこの部位に発症しても全く自覚症状がないことが特徴としています。早期発見すればそれなりの対症療法はあるようですが、よほどの偶然がない限り難しいようです。

ただ間質性炎症自体は稀な病気とされていますが、難治性の炎症などがある場合は疑ってみる必要がありそうです。自覚症状もなく診断法もないというのはやや気持ち悪い病気ですが、頻度は高くないようですので、こういった病気があると知っておく程度でよいのかもしれません。

イタリア国際テニス開幕

2019-05-18 09:40:23 | テニス
今週からイタリアのローマでイタリア国際テニス(ATP-1000、男女)が開催されています。

錦織は第6シードで、大坂は前回2位の選手が敗れたたためまたもや第1シードで参戦しています。男女とも第8シードまでの選手は1回戦が免除となっていますので、比較的余裕のあるスケジュールと思っていました。

ところが錦織と大坂が出場する2回戦の日が現地は朝から雨で全く開始できませんでした。やはりテニスの会場はせめてセンターコートぐらいは屋根がないとひどいことになるようです。

そのため何と2回戦で勝った場合は、その日のうちにダブルヘッダーで3回戦を行うという、私も初めてのひどいスケジュールとなりました。

大坂の初戦は前回も対戦した相手となりました。テニスの対戦はくじ引きで決めていますが、よく当たる相手が重なることがあるようです。この試合は大坂の早く決めたがるショットがミスになるという、このところの悪いところは改善されていませんでしたが、それでもやや安定したショットで6-3、6-3と危なげなく勝ちあがりました。

この試合が朝10時からで、その6時間後には3回戦になるという大坂も初めてのケースだったようです。3回戦は29位のルーマニアの選手で、こちらは初対戦となりました。

相手はショットも安定しており、左右のコントロールも良い左利きの選手でしたが、相変わらず大阪は鋭いサーブで対応していました。大坂は無理な体勢からでもつなぐショットではなく、厳しく打つなどミスが多かったのですが、何とかこれを振り切り6-3、6-3で破り無事準々決勝進出を決めました。

錦織の初戦はこれまた前回と同じアメリカの選手でしたが、試合のコートが小さいためカメラのアングルが低くなりNHKのテレビ放映でも非常に見にくい試合でした。それでも錦織はあまり調子が良いとは言えませんでしたが、6-2、6-4と初戦を突破しました。

3回戦はドイツの51位のストルフとなりました。この選手はダブルスで活躍しているのですが、このところシングルスでもそれなりの成績を残しています。1セットは錦織のサーブの調子が悪く、あまり良いところがないまま3-6で取られてしまいました。

2セットになると互いにサービスゲームが取れない、ブレーク合戦となりましたが、このまま6-6のタイブレークにもつれ込みました。タイブレーク入りやっと錦織らしい鋭いショットが決まりはじめなんとか7-6でタイに持ち込みました。

ファイナルセットはこの流れが続き、ストルフにやや疲れも見えてきて6-3でとり、逆転で準々決勝進出を決めました。

大坂はやや余裕もありそうでしたが、錦織の現在の力ではこれ以後は難しいのかもしれません。

人類の希望「不老不死」の可能性

2019-05-17 10:18:40 | 文化
人類は古くから「不老不死」を求めてきましたが、現在はアンチエイジングと名前が変わり相変わらずの課題となっているようです。

紀元前3世紀、秦の始皇帝は中国全土で不老不死の薬を探させたと伝えられてきました。まあ不死は無理だとしてもアンチエイジングというのが少しは現実味を帯びてきたのかもしれません。

1990年代アメリカの研究者が、「成長ホルモン」を高齢者に与えると、若返りの効果があったと発表した時、これが不老不死の秘薬と評判を呼びました。アンチエイジングという言葉が使われるようになったのはこの頃からのようです。

我々の身体は成長ホルモンだけではなく、甲状腺ホルモン、男性ホルモン、女性ホルモンなど様々なホルモンが細胞機能を活性化し、また維持してくれていますが、加齢とともに減少していきます。

中でも成長ホルモンは20歳を超えると急速に減少するので、その補充が若返りにつながるのではというのは、当然の発想かもしれません。しかしそれほど単純ではなく、ホルモンの減少で老化が始まるのか、老化の付随現象としてホルモンが減少するのか、その因果関係がはっきりしないまま、やみくもにホルモンを与えるのは疑問のようです。

次に老化の原因として浮かび上がったのが老廃物の蓄積で、その一つが「活性酸素」です。細胞にはミトコンドリアという器官が存在し、酸素を使って糖類を燃やし、エネルギーを産生しています。

その過程で数%ですが、活性酸素という悪さをする酸素が発生します。これが身体の細胞や組織に、文字通り錆びさせてしまうのです。血管の老化を促すのが活性酸素であり、その血管によって活性酸素は全身に運ばれもします。

そうして全身が錆びついてしまうのが老化の8割を占めるとさえ、活性酸素の専門家は主張しています。この活性酸素の産生を抑え、作られた活性酸素を分解するようなサプリメントが次々と開発されてきました。

ただ私はこういったポリフェノールなどをあえてとる必要はないと考えています。最近老化の原因である老廃物として注目されているのが、AGE(終末糖化産物)という化合物です。

余った糖分に活性酸素が作用し、さらにタンパク質と結合してAGEを形成します。これがまた細胞や細胞間物質に取り付いて劣化させます。この対策はバランスのとれた食事と適度な運動で、糖尿病予防にもつながります。

これからしばらくはこのAGEが話題となるかもしれません。この様に老化に関する色々な知見が集まっていますが、こういったものにそれなりの対処をすれば老化が防げるのかもしれません。

しかし老化というのはすべての生物に生じる自然現象ですので、無理にこれを妨げることが良い結果になるとは限らないような気がしています。