ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

ガン治療で特に要注意な代替療法の名前

2024-10-16 10:34:19 | 健康・医療
このブログでもたびたび触れていますが、私の歳になればたとえガンが発生しても進行は遅く、手術などして体に負担をかけるより、何もしなくても寿命はあまり変わらないだろうと思っています。

ただ最近友人が2人ガンによって急逝してしまいました。78歳というのはやや早い気もしますが、2人ともピンピンコロリで良かったような気もしています。

最近多分老化の一種が現れてがっくりしています。私は歩くの嫌いで移動には自転車(電動アシスト)を使っていますが、かなり広い歩道を走っているときに、まっすぐ走っているつもりが左右に振れてしまうのです。

まっすぐになる様かなり気を付けましたが、ふらふらしてしまいました。帰りにはかなり良くなりましたが、こんなところにも老化が出て来るのかとがっくりしてしまいました。

さてガンの代替療法というのは、いわゆる民間療法のことで、断食を含む食事療法や、ガンの効果があるといわれるサプリメント、漢方薬や鍼灸、カイロプラクティックやアーユルヴェーダ、ホメオパシーなどがあります。

いずれもガンそのものには治療効果はありませんが、治るかもしれないという希望を持つことで、身体や心のつらさを一時的に軽くする効果はあるかもしれません。ガンになったら、誰しもできる限りの治療を望むのは当然です。

少しでも効きそうな治療があればこれを試したくなる気持ちも分かります。その思いにつけこむのが、商売としての代替療法です。「ガンに効く」「ガンが消えた」「ステージ4の患者が生還」「末期がんを克服」などの誘い文句で、インチキ治療を売りつけるのはあくどいと思われます。

ガンになったら「標準治療」を受けるのが最も安全な選択です。標準治療は多くのデータの積み重ねで検証され、医学的に最も効果が高いと推奨されるものだからです。

この標準という言葉をスタンダードクラスと解釈して、標準ではなくもっとランクの高い治療を受けたいと望む人がいますが、そういう治療は存在しません。中には医者が堂々と関わっている代替療法もあるので注意が必要です。

特に油断できないのが「免疫細胞療法」と言われるものです。これは患者の血液から、免疫にかかわる細胞を取り出し、一週間ほどで千倍ほどに増殖させ、再び体内に戻すというものです。

強力な免疫が働くように思えるかもしれませんが、ガン細胞は免疫の攻撃を免れるためのシステムを持っていますので、これを放置したまま免疫細胞をいくら増やしてもガンを攻撃することはできません。

ここではその他の代替療法もすべて無駄としていますが、たとえ高額でも標準治療で余地が無くなった患者は安心感のために受けてみた方が満足できるような気もします。

全国でPFASの検出相次ぎ政府が対応策

2024-10-15 10:37:08 | 化学
最近日本でも各地でPFASが検出されたという報道が出ています。PFASはフッ素化された炭化水素(アルキル)化合物という意味ですが、フッ素が入ると非常に面白い性質が出てきます。

私も医薬品合成にフッ素化合物を導入しようとしましたが、非常に難しく特定の部位にフッ素を入れるのはほぼ不可能でした。そこでPFASも色々なフッ素化合物の混合物となっています。

フッ素化合物の特徴として、非常に安定な化合物になるのですが、逆に自然環境でもほとんど分解されないという点が問題となっています。

PFASは体内に入っても反応することはありませんので、そのまま異物として排出されると思っていますが、非常に小さいため血管などに入り込むと傷つけたりする可能性はありそうです。政府は事態を重視し、環境省を中心に対応策を進めています。

同省では現在、PFASに特化した水道水の汚染状況調査を実施中で、専門家会議では水道水の暫定基準の見直しに向けた議論を始めています。環境省によるとPFASは有機フッ素化合物の総称で、4730種類以上で定義によっては1万種以上あるとされています。

耐熱、水や油をはじくなどの性質があり、2000年ごろまではフライパンなどのコーティングや食品包装、衣類の防水加工などの身近な製品の他、半導体や自動車の製造過程にも使われてきました。

PFASの中でも特に使用されてきたのがPFOSとPFOAの2物質で、PFOSはメッキ処理剤や泡消火剤などに、PFOAは撥水剤や界面活性剤などが主な用途でした。この2物質は難分解性、高蓄積性の他長距離移動性も高く、北極圏を含めて世界各国で広く残留しているとされます。

こうした性質から米国などでは「永遠の化学物質」とも呼ばれています。これら代表的なPFASについて2009年以降、動物実験で肝臓機能や体重減少などの影響の他、人体に対してもコレステロール値の上昇、発ガン性や免疫機構への影響を示す報告が出されています。

このためストックホルム条約による国際的な規制が進み、PFOSは2009年に、PFOAは2019年に廃絶される対象物質になりました。これを受けて日本では2021年までにこれら2物質の輸入や製造が原則禁止されました。

環境省は、2022年度の調査でPFOSとPFOAが全国16都府県の河川や地下水など111地点で暫定目標を超えていたと発表しました。この中には私の住んでいる神奈川県も入っており、最高だった大阪府では目標値の420倍という高濃度でした。

こうした結果を受けて世界保健機構は、2022年9月に暫定的な基準値として従来の値の10倍にすることを提案しました。

こういったことは何の対策にもなっていませんが、早急に人体にとって危険な濃度を定めるところから始めるべきではないでしょうか。実際は手の打ちようがないというのが本音なのかもしれません。

百薬の長と言われた酒の害について知るべきこと

2024-10-14 10:33:57 | 健康・医療
私はそれほど酒好きではないのですが、毎日少量の酒を嗜んでいます。夕食の時はビールを少し(かみさんとロング缶半分ずつぐらい)と、風呂上りにウイスキーをチビチビやっています。

昔は少量の酒は健康に良いとされていましたが、最近はどんなに少しでも飲まない方が良いに変わってきているようです。私はどんな解析結果が出ても、もう10年以上続いている習慣ですので止めるつもりはありません。

アルコールは、世界保健機構(WHO)の傘下の国際ガン研究機関(IARC)による分類で「グループ1」(4段階で最も上位)の発ガン性物質であり、口、咽頭、喉頭、食道、肝臓、大腸、乳房のガンに関連しいているとしています。

2023年にWHOは、アルコールに安全摂取量は存在しないと宣言し、グラス1杯の赤ワインがもたらす血管系への潜在的な恩恵が、ガンのリスクを上回る証拠はなないと指摘しています。以下にアルコールが体に及ぼす影響や、断酒に役立つヒントについてまとめてみました。

1.アルコールの影響は女性の方が深刻。男性と同じ量のアルコールを摂取しても、女性の方が健康被害を受けやすいようです。アルコール関連の死亡は女性で増加しています。女性は1日1杯の酒を飲むだけでも、主に乳ガンの発症リスクが13%上昇します。

アルコールはまた、生殖能力や更年期障害にも影響を及ぼす可能性があります。その原因のひとつは、女性の方が同じくらいの体重の男性よりも脂肪組織が多く水分量が少ないせいで、血中アルコール濃度が高くなるためです。またアルコールを代謝する酵素も、女性の方が少なくなっています。

2.年齢を重ねると酒に弱くなる。体の水分量は、年齢を重ねるにつれて少なくなります。80歳が30歳の時と同じアルコールを摂取すれば、血中アルコール濃度はずっと高くなります。またアルコールの代謝を助ける酵素も、加齢とともに衰えます。

脳もアルコールの影響を受けやすくなっているため、体の動きやバランスの調整が難しくなり、転倒のリスクが高くなります。

3.体の変化は突然訪れる。二日酔いで目覚めたときに、不意に自分の年齢を実感したという経験はありそうです。44歳で観察される分子レべルの変化の一部は、アルコールを代謝する能力に影響を与える細胞内で起こるためです。

その他4.就寝前の飲酒は特に悪い。5.飲酒後に不安な気持ちで目覚める理由。6.アルコール影響は数週間で元に戻る。といったことが列記されていますが、どうもそれほど深刻ではなく、かなりの量を飲んだ場合の問題点と言えそうです。

私は酒などの嗜好品はとるメリットがあると考えていますので、気にせず今までの習慣を続けるつもりです。

65歳以上の3人に1人が認知症の危機

2024-10-13 10:35:09 | 健康・医療
このところ認知症の話をよく出していますが、私の母も89歳で亡くなる前80歳くらいから認知症を発症しました。

最後までそれほどひどくならなかったのですが、徐々に壊れていくような母を見るのは辛いものがありました。

団塊のジュニア世代が65歳以上になる2040年には、高齢者の3人に1人が認知症を発症したり、軽度認知障害があったり、認知機能が低下しているというデータが発表されています。認知症リスクがますます身近なものになり、予防の重要性が高まっています。

認知症予防と言えば、規則正しい食事、運動、脳トレなどが思いつくことが多いようです。これらはどれかひとつだけを頑張るのではなく、複合的に取り組むことが大切です。

「運動」や「脳トレ」などを複合的に組み合わせたプログラムを続けることで、高齢者の認知機能が向上することが、神戸大学などの研究グループより発表されました。

認知症の発症を抑えるためには、症状が出る前に脳トレで脳を刺激し、運動で血流を促し食事で栄養を補うことが不可欠です。それぞれが独立しているわけではなく、互いに補完し合って脳の健康を支えているのです。

さらに近年の研究では、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)向けのプログラムが、若い年齢層でより効果的であることが示されています。若い内から認知症予防に取り組むことが、将来の認知症リスクを大幅に低下させるのです。

その1が脳を刺激して鍛えることです。読書やパズル、脳トレなどで脳を刺激することは、脳のシナプスを強化し、認知機能の低下を防ぐのに役立ちます。しかしこれだけでは不十分で、運動や栄養面が不足していると脳への血流が悪化したり、脳に必要な栄養素が届かなくなったりします。

脳トレだけでなく運動や食事も一緒に行うことで、その効果が最大限に発揮されます。その2が運動して脳にいい影響を与えることです。有酸素運動は脳への血流を増やし、記憶力や判断力を維持するのに役立ちます。

また運動はストレスを軽減し、気分を安定させる効果もあります。その3が食事で、脳の健康を支える重要な柱です。栄養バランスのとれた食事は、脳の健康維持に不可欠であり特にビタミンB群やオメガ3脂肪酸、抗酸化物質が豊富な食品は、認知症予防に効果的です。

特に日本の食生活は塩分が多く、野菜や果物の摂取量が不足しがちです。栄養バランスを意識して、魚やナッツ類、葉物野菜を多く取り入れることが、脳の健康を保つために重要です。

こう書いていくと認知症予防なのか健康的な生活なのか分かりませんが、基本的には身体を元気に保つことが認知症の予防にもなるような気がします。

ゴミ焼却炉はエネルギーを98%も無駄にしていた

2024-10-12 10:32:47 | その他
私の住んでいる市では、ごみの分別はかなり厳しく私も指示に従って丁寧に分別して出しています。先日私の出しているところではないのですが、プラとペットゴミを収集車が集めていました。

当然プラスティックとペットボトルはしっかり分別されて出ていましたが、収集車は区別せずに積み込んでいるのです。プラもペットも単に焼却され、そこで生じる熱を何かに利用するいわゆるサーマルリサイクルなので当然かもしれませんが、何となくがっくりきてしまいました。

さてここではゴミ焼却炉に必須のレンガの話しです。粘土や泥を焼き固めたレンガは、紀元前3500年に発祥したメソポタミア文明のころから、その優れた耐火性能が重宝されて建築材として使われてきました。

木造建築だらけで江戸時代は火事が絶えなかった日本でも、明治以降は急速に広まっていきました。名古屋市の産総研・中部センターがこのレトロなレンガを「最先端の断熱材」として生まれ変わらせようとしています。

同センターによると、現在のレンガでは熱エネルギーの98〜99%が捨てられているとしています。熱エネルギーを捨てていると同時に二酸化炭素も排出しています。

現実の問題としては、その捨てているエネルギーに対しても燃料費がかかっているわけですから、大きな問題を抱えていると言えそうです。優れた断熱材を作るためのポイントは、如何に空気を含ませるかのようです。

空気の熱伝導率は圧倒的に低いので、新旧空間を除けば空気の層を作るのが効率的な断熱法ということになります。レンガが崩れない程度の強度を保ちながら、レンガの中にどれだけ空気の孔を入れることができるかが、断熱レンガの性能につながります。

すでにセラミックレンガでは、研究室のレベルで98%の断熱性を備えているとしています。実際にスペースシャトルの外壁は、地球突入時に前方で超高温になります。その熱から船や船内の人を守るために、このようなタイルを張り巡らしているのです。

レンガの中に小さな孔をたくさん空けてやることによって空気を導入しています。画像解析してみると、断熱レンガは9割が空気で、残りの1割が原材料のセラミックでできていることが分っています。

これを作るには「ゲル化凍結法」という高野豆腐を作るような製法が用いられています。この方法によって論文ベースとしては、90%以上の空気を含むセラミック剤レンガ群の中では、最も強度の高いレンガを作ることができます。

この様なレンガによって断熱でき、そのエネルギーをどう有効利用するのか分かりませんが、ごみ処理問題もうまく解決できることを願っています。