迷走雑録+
年が明け、ぼんやりしているうちに年明け2か月が過ぎてしまった。 色々あったはずだが、色々あったことは思い出せないかわりに、すっ、と黙って”時間”という生き物が勝手に、そして一方的に、時間を早回しした。あくびをして気を抜いていたのが悪かった。そのスキを狙われて、闇バイトの緊縛強盗みたいに、あれよあれよという間に”時間”に押し入られ、押し倒された形。日々の過ごし方、時間の速度感の頃合いを見ないとこんな具合に”時間”にやられてしまう。3月からは何とか彼らのやりたい放題を食い止めたいところ。
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年が明けても1月、2月と異常な乾燥が続き、不具合があちこちで起きている。岩手の山火事は何とか・・と祈っても、いまだ容易には鎮火し切らず。
年明けからひたすら晴れていた東京も、3月になってやっと初めて長い雨が降り、その雨は雪に変わった。しかしさしたる雪にならずに終わってしまった。
国内外の世間に目を移せば、がたがたとさまざまな事件が年明けから起きている。たった1日で天地がひっくり返るようなことが起き続け、翌日には前の日に起きたことが流れていく。それは例えば某TV局とかアカデミー賞とか某学会員の妊娠といったどうでもいい話しもあれば、似て非なるトランプ就任後の極めて危うい状況だったり。。。
そんな中、今自分にとって切実なことは、そういった広い世界より、その世界で米つぶみたいに小さい存在=自分の片耳が聴こえづらいことや、アタマから顔にかけてひどく痛いこと。あるいはクビや腰の痛み。医師から手術を勧められても、頷けずに漢方やら西洋薬でなんとかならないか、とやりながら、一向に改善しない状況に行き詰まる。
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ということで、昨日は久しぶりに病院まで出向いて、丸一日を費やすことと相成った。病気はカネも時間も不安も多大にかかる。最近の人に言わせればコスパが悪い。そうそう、確かに、はっきり言って、病気こそが人生においていちばんコスパが悪い。衣食住にかかる費用なんてやり方次第でいくらでも圧縮は出来るが、病気にかかわるものは何ともならない。
今回はさらにタチが悪いのが、せっかく昨日丸一日かけて遠方まで行ったのに、違う方面で別の症状が湧き出してきたこと。一日で済まず、カネも時間も更に掛かることになった。
昨日深夜から、それまであった鼻水・咳に加えて、ノドがヒューヒュー言い出し、明け方呼吸困難で起きるハメになった。昨年肺炎になって以降、炎症を何度もぶり返してきたが、ここまで呼吸が苦しい経験は無く、まだ夜明け前後の薄暗がりの室内で見通しが効かない自分のカラダに恐ろしくなった。
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今日は午後からリハビリしごとだったが、ガラガラの声で休みの電話を入れ、近場のクリニックに行った。結果は喘息に近い症状で、やっぱりクスリで症状を抑えることになった。2日に渡る診察からクスリは多岐に及び、肝臓に負担かけるが何とかこの苦しい症状緩和を、と仕方なくクスリを服用した。クリニックからフラフラ帰宅→クスリの為の食事→クスリ服用→しばしTV前のカーペットで大の字になった。病気だらけのカラダにもうギブアップ、という気分。
大の字でぼんやりTVを見ていた。
TVに写るはワイドスクランブル。中野信子さん、デイブさんの曜日。懐かしの舛添要一せんせいも出ている。おおしたさんがドラえもんと話している。おおしたさんの着る服はいつも素敵で似合っているなあ。。
脱線脱線。。。
こうしてちまちま考えていると、こんなカラダでこの後どうなっていくんだろうか・・今日のところはココで繰り返し押し寄せる雑念の波を止めた。また別日に話し合おうではないか、と体内のもう一人の自分に向けて言い、そこで対話を切った。
スカイツリーの下では既に河津桜が咲き、ガイジンさんや地方からの遠征組が群がってはスマホでパシャパシャ競い合って撮っている。
しかし寒の戻りはまだあるそうで、東京は明日も雨、10℃以下の予報。自然としての春はもうあと1ミリだけど、人間世界は大きな暗雲がたれこめたままの感じ。
そんな中、愛するジョニ・ミッチェルの好きな曲を聴く。
■Joni Mitchell「Come In From the Cold」1991■