
先日、四ツ谷方面への用事があり、終わってから、三島由紀夫さんの生家があった付近を歩いた。
「花ざかりの森」や「仮面の告白」の好きな冒頭部に登場する描写。
見晴らしや家から下る坂。。。
わたしには勝手な想像で抱いていたイメージがあった。
それが実際はどんな地なのか。。。
いつかその場に立ってみたかった。
いざ歩いてみると、生まれた家や描写された有り様はそこに無かった。
頭ではわかっていたが、それは実にそっけない現実だった。
むしろ、そこから少しずれた場所のほうが、小説から想像したイメージに近かった。
しばらくその界隈にたたずみ、シャッターを切った。
小説のように、それが5歳頃見た風景としたら、そこから約90年後。
かつて一人の少年が見たであろう風景。
そこに思いをはせた。
まもなく三島由紀夫さんが亡くなったあの日から50年が経つ。

















