こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

音盤日誌:細野晴臣「HOSONO HOUSE」1973年

2021-02-04 15:00:00 | 音楽帳


細野さんのおうち、
そこにみんなが集まり、
一枚のレコードを創りました

日々の小さなこと
つい忘れがちな小さなつぶやき・・・
放っておいたら消えてしまいそうな、
そんな想いを1つ1つ、曲にしました

あこがれる海外の音楽家やテクニックなんかも試しながら
でも、直球に、真摯に
それが細野さんのスタイル

いつもその時点のじぶんに誠実だから
細野さんの音楽は、何年経っても
愛らしく、胸に刺さる

この季節、寒さの中
あたたかい日差しの下
イヤホンで聴く曲たちは
鬱に傾きがちな気持ちを励ましてくれる


■細野晴臣「僕は一寸(ちょっと)」■

ひなたぼっこでも
していきませんか
そこにまあ すわって
お茶でも飲んで 話を
どんな話を しゃべりましょうか
日の出ずる国の 明日の事でも・・・

散歩がてらに 歩きませんか
そこから 立ちあがって
服のすそでも はらって
どんなところを 歩きましょうか
日の出ずる国の 輝く道でも・・・

道のぬかるみ 入り日が映り
だまりこくる 夕焼けの午後
僕は一寸 笑うつもりです

ここら辺りに 住みつきませんか
あそこを ひきはらって
生で聞けるから カントリーミュージック
白い家でも 見つけましょうか
日の出ずる丘に 彼女と2人で

外の日溜り 枯木に埋まり
だまりこくる 家の中の午後
僕は一寸 だまるつもりです






■細野晴臣「冬越え」■

消えかかる 街の灯かり
星屑と雨が 降れば
終りの灯
流れて 海へ戻る
冬越えさ 季節の 変り目さ
クシャミを ひとつ

曇空、落ちそうな
気になる 街の灯かり
今では 僕は田舎者
毎朝、ニワトリ コケコッコー
冬越えさ 季節の 変り目さ
クシャミを ひとつ

クシャミを ひとつ
ただ クシャミを ひとつ
話すことは 多いけど
ただ クシャミをひとつ

来ては去る 人の影
行き交う お茶と情
ひとさじの ザラメ
紅茶と 人の絆
冬越えさ 季節の 変り目さ
クシャミを ひとつ

クシャミを ひとつ
ただ クシャミを ひとつ
話すことは 多いけど
ただ クシャミをひとつ











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音盤日誌:矢野顕子「春咲小紅」1981年

2021-02-03 21:00:00 | 音楽帳

日々、春と冬が押し合いへし合い、おしくらまんじゅう。

1月も真ん中を過ぎると春の陽気が顔を出し始め、今ではすっかり梅や春の芽をあちこちで見るようになった。
通院や治療中の移動の楽しみは、そんな春らしい匂いと景色の断片に出会うこと。

つい春の温もりに気が緩んでしまう日昼。
・・・しかし、それにいい気になって薄着で防寒対策をおこたると、日没後の冷え込みにやられる。
「疼痛家」のわたしはとたんにやられてしまいます。
特に寒暖差きつい時期だから、要注意なのです。

・・・こんな三寒四温を繰り返しながら、どんなことがあろうと、次の季節=春爛漫に間も無く移ろって行きます。

***

70・80年代だったら、こんな時節は、春をテーマにした化粧品やファッションのCM広告が、テレビに雑誌に花盛り。
永遠に古くならない当時のCMを見ながら、なつかしさと甘酸っぱさを覚えます。
日本が日本らしかった良き時代のまぶしさ。それには、今でも胸がおどります。

欺瞞に満ちてしまった人間や世間にうんざりしたら、こんなCMと音楽を浴びて心身を浄化させる。
毎年聴く春の1曲。その定番の1つは、今でも矢野さんの「春咲小紅」なのです。


■カネボウ「レディ80 ミニ口紅」CM■




■矢野顕子「春咲小紅」'81.2.1■

作詞:糸井重里
作曲:矢野顕子
編曲:ymoymo

アッコちゃんは、この1981年春の大ヒットを翌年(1982年)振り返って、「ヒットの最中、もう音楽なんかどうでも良いかなあ、と言う気持ちになった」という。ピーター・バラカンさんとのFM放送で、そう言っていた。

大ヒットしたら、ある日突然身の回りが一変してしまう、誤解が大いにある評価も人の態度も・・・。よくあることだろう。
わたしは、勝手にそんな想像をした。
いつの間にか友達や知り合いや恩師やら・・・色んな「知らない知り合い」が現れたり。面倒くさかっただろうな・・・、と勝手に想像してしまう。

そして、その潮が引いたら、また、世間の顔は「そんなことありましたっけ?」と白々しい能面顔をして、見える風景は一変している。
YMOが巻き込まれた災難にアッコちゃんも同じく遭遇させられたんだろうな。。。賢い彼女にはそんな程度の事態は想定内だったでしょう。

でも、このヒットのおかげで、続く作品「ただいま」「愛がなくちゃね」という名盤のレコーディングに費用を費やせられたのかもしれない、などと思ってみる。プロフェッショナルな音楽家・矢野顕子が、いわゆる「売れる」ことにまったく野心も関心も無い事は、当人も聴くファンも分かり切ったことだった。

そのいっぽうで当時「燃える心のYMO少年」であったわたしは、TV番組「ザ・ベストテン」にアッコちゃんが出演する、という日。
始まる前からテレビ前に座って心の準備をしていた。
1980年ワールドツアーに同行した大村憲司・幸宏・教授(坂本龍一)たちと出演して「春咲小紅」を演奏したのはたった数分。

それはあっという間だった。
歌詞に「わたしのココロ ふわふわ舞い上がる~」とあるが、その数分間、興奮し過ぎて「舞い上がっていた」のはわたしの方でした。



「春咲小紅」
春咲小紅 ミニミニ 見に来てね
わたしのココロ ふわふわ 舞い上がる

いつ咲くかしらと 待ちぼうけ 指折り数えて いたかしら
お返事出します 微笑みのどこかにポチッと赤い色
わたしに逢えばわかります
自分で言うのも ヘンだけど 今日はなんだかキレイです

春咲小紅 ミニミニ 見に来てね
陽だまりかげろうユラユラ 春の夢

春咲小紅 ミニミニ 見に来てね
ガラスの花びん キラキラ 午後の星

春夏秋冬 そして春 やさしいあなたを見つめてた
お返事おくれてごめんなさい、窓の景色もとりかえて
あなたがくるのを待ってます
自分で言うのも ヘンだけど 今日はなんだかいじらしい

春咲小紅 ミニミニ 見に来てね
思い出回る くるくる かざぐるま
春咲小紅 ミニミニ 見に来てね
わたしのココロ ふわふわ 舞い上がる
春咲小紅 ミニミニー 見に来てね
わたしのココロ ひらひら 踊ってる



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