ハッピーロードは、この日がくもりで薄暗かったせいもあるが、思った以上に暗く感じた。天気やアーケードの照度だけではない暗さ。コロナ前後、ジョイフル三ノ輪を歩いたときにも感じた暗さ。それは言うまでもない死活問題の暗さなのだが、そんな暗さの一方、商店街には商売・カネ・経済で割り切ることが出来ない不可思議なものがあちこちに満ちていて、そんなほのかなあかりが存続していることには安堵する。
お手製の看板やサイン、手書きの文字やイラスト、飾られた写真などオリジナリティあふれる手ざわりにグッとくる。
道中でも、演歌?それとも歌謡曲だろうか?聴いたことの無いミュージシャン(!)のポスターを発見。。。その後、歩いていくと、その「レイモンド鍵ヤ」さんのお店というか拠点案内が。。。(その中にいきなり入るのは時間もなく、素人として危険と判断し、次回行くことにした。)
「立小」という省略語に唸る。
大山ハッピーロードを歩きながら、お昼ごはんを物色していたが、3人して入ったのは商店街を抜けた先、川越街道に面したお店だった。商店街には数件中華屋さんがあったが、どうもこの日の気分から決め手に欠いていたところ・・・商店街を抜けた場所にあったこのお店は「ベトナム・中華料理」と書いてあり「あそこって、どういう料理なんだろうね?」と3人。またもや不可思議が理由となって、誘われて入店。
入ってみるとベトナム料理・中華料理が両方存在するお店。フォーが食べたいという3人は、フォーと生春巻きのランチセットを頂いた。時はすでに1時半を過ぎていた。ランチタイムを外したおかげで店内は空いていて、丁度良い頃合い。
室内にはエスニックな調度品やらいろいろ。自分は金魚たちが泳ぐ水槽の横に座り、他2人が従って座った。(ほかの人たちはわざわざそんな席を選ばないだろう。)金魚がぽわーんと浮かぶように水の中にたゆたう、その様を見ながらかなりのボリュームのフォーを平らげた。
食事のあと、大山ハッピーロードをもう一度歩き抜け、その商店街を後にした。東武東上線の線路を渡った向こう側はアーケードは無いが、別の商店街「遊座大山商店街」。
昭和25年大山ピース通り商店会として発足して以降、名称は様々な変遷があったよう。板橋区民会館(現・板橋区立文化会館)が出来た頃には「板橋区民館通り商店街」と呼ばれていたという。その通りを歩き、その板橋区立文化会館に差し掛かると戦メリのポスターを発見。つい1枚シャッターを切った。今年の暮れ12月20日に上映予定のキップが販売中。「その姿と音楽よ、永遠なれ。」そんなコピー。教授が亡くなった事を受けて、最近ではすっかりこの映画は教授とボウイのものとなってしまった。
文化会館を通過し、さらに歩いていくと目の前に横切るような高速が見えてくる。遊座大山商店街は、山手通り(中山道)に交わるところで終わる。 さて、これからどこを歩こうか?と3人話す。この大通りの信号を渡って別の場所へと移動した。
(つづく)