二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

4月1日(日) 更なる美しい音色を目指すなら 11:00~17:00

2018-04-05 10:16:32 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
早いもので東京は葉桜の季節です。
春風に漂う散りゆく花びらを眺めながら
「今年は早かったねぇ、いっきに満開に咲いたよね~」 と言う店主に
「ホント、花咲爺さんの如くでしたよね」
と応えて運転席の主を見やると、きょとん とした顔。
う、、、まさかと思うが、いやしかし、
店主は なにしろ国民的童謡 『さっちゃん』 を知らなかった御仁。

「西野さん、、、もしかして、『花咲爺』 の話、知らないですか?」
「なにそれ?」

あーーーーーやっぱり!!!
そんなわけで、4月最初の営業日は、
「ここ掘れワンワン」 を語りながら店に向かったのでした。



さて最初のお客様は、年末のくじ引きプレゼントで
みごと薔薇駒を引き当てたY.H.さん。

当選の連絡をした時は最も驚き喜んで下さいましたが
なかなかご都合つかず、ようやくのご来店となりました。
ただ心配だったのは、以前調整にいらした時に見た時点で
既にY.H.さんの二胡の皮はかなり痛んでおり、
薔薇駒をつけても効果が出るかどうか、、、という点でした。
「まぁ、最悪、皮が寿命でダメだったら、
せっかく喜んで下さっているから駒だけ先に差し上げて、
皮を替えるなり新しい楽器を入手してから合わせたらいいね」
と店主も話していたのですが、

かくして、いらしたY.H.さん、
薔薇駒は弱った皮でもなんとか効力がありました。
しかし他の良いコンディションの二胡の時とは違い、低め。。。
「やっぱり厳しいねぇ。。。」 と店主は他の楽器に薔薇駒を付けて見せ、
「本来ならこれくらい効果が高く出るんだよ」
とは言え、今までの駒では到底出せなかった鳴りになりました。
「もうこの楽器は限界ですか?」
「でも、音色は良いじゃない? でしょ? だからこれ、良い楽器だよ」
そしてY.H.さんの弓では限界だったけれど西風のサンプルで弾くと
まだ鳴らせる楽器をみて、
「とりあえず福音弓でしばらく延命できそうじゃない?」
Y.H.さんは福音弓を年末にご注文されており現在は順番待ち中です。
「うん、ホラ、今の弓だと辛いけど福音弓なら十分鳴らせる」
「本当に!全然違う。。。」
「だったら弓でなんとかなっているうちにタイミングみて皮張り替えると良いよ。
この楽器、良い音色だから新しく買う事無いですよ。蛇皮でも良いけど
人工皮の方が安いし、おススメだよCDM、良い音でしょう?」
「そうですね!」

しかし、現在お使いの弓だと力を入れないとこの皮は鳴らせなくなっているので、
変な“リキミ癖”がついてしまう前にY.H.さんの順番が早く廻って来るよう
全体の福音弓製作を頑張らねば!
それにしても、Y.H.さんはボーイングが本当にきれいです。
実は前回いらした時に店主がちょっとアドバイスしていたのですが、
その後、店主のアドバイス通りに忠実に練習し続けたんだそうで、
クセがあったフォームがすっかり直っていて驚きました。
というか、前がどんなだったか忘れちゃうくらいきれいでした。



さて話変わって、
この日、習い始めて半年というビギナーさんがいらっしゃいました。
お持ちの二胡が、どんな音なのか、本当の音が出ているのか、
自分では判らないから知りたい、とおっしゃいました。
まぁ、まずは駒の上下が違いましたので直しました。
「音、大きくなったでしょ?」
それから、その二胡は最近片側だけ弦を交換したとのこと。
弦交換は内外一緒に遇える必要があるんですよ、と伝え、
まだそんなに経っていなかったので残りの弦も替えようとすると、
「ん?ん???なんか太さがヘン!」
もしや内弦が2本入っていた??? (そゆコト結構あります。。。)
他にも基礎的な楽器の扱い方のあれこれを、
なぜそうする必要があるのかの理由説明も含めて伝授。
「これこれこうしなさい」 というのは教えられても、
なぜそうする必要があるのか、なぜそれが良いのか、
或いはまた悪いのか、原因や結果には理由が有るのに、
先生からそういった事まで教えてもらえている人はほとんどいません。
とにかく「ビギナーさんだから今のうちに正しい知識を!」 とばかりに
様々なアタリマエの基礎知識をお伝えしました。

そして、千斤の高さに作業が及ぶと、
「コレ、、、低いね」  「手が小さいので、、、」
しかし見れば、今まで出会って来た手の小さい方々ほどではないので、
「千斤が低いと楽器が十分に鳴らないんだよ。
このまま手のサイズを理由に甘えちゃうと良い響きが得られない。
今なら高い所で慣れるの間に合うよ」 と店主。
ワタクシも“半年”と思うとコトバがついつい熱を帯びます。
「まだ今ならその高さじゃないと絶対に弾けないわけじゃないから、
今からなら慣れられるからもう少し高い位置で頑張って!!
もっと小さい手の先生でも高い位置で出来ている人もいるから!
訓練次第で今のうちならまだ出来ますから!」

ビギナーさん、店番の異様な熱弁にさぞ戸惑った事でしょう。
しかし千斤は今までよりやや高めにチャレンジしてくれました。
店番うるさいよ、って言う人じゃなくて良かった(笑)
しかし、もっと日が経って上手になってしまうと奏法に影響するので、
どんなに音色の為とわかっても今更千斤を高く変えられる人はわずかです。
ただ、千斤がベストの高さにある楽器は響きが全然違うので、
たとえ半年以上経っていたとしても良い音色が欲しい人は、
是非“楽器の適正千斤位置”にチャレンジしてみて下さいね!



ところでこの日は教室をお探し中のTさんがいらしたのですが、
そんな悩みの話を伺っていたら、北川浩子先生がひょっこりご来店。
ご縁ですね! 北川先生は我々が最もお薦めする先生の一人です。
アクションの早いTさん、即体験レッスンを申し込んでいらっしゃいました!
この日初対面だったTさん、
「光舜堂のブログで美人って書いてあったけど、本当に凄い美人だわ。。。!」
でも涼しい顔してレッスンは熱いんですよ~。
熱血ですから、Tさんヘトヘトにならないように気を付けてくださいね~(笑)


今週は珍しく(?)関東圏内からだけの方々のご来店でした。
ありがとうございました!
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